ベルカに関しては、かつて黒髪の魔女と呼ばれていたこと、罪の女神ベルカとも呼ばれていること、古今あらゆる秘儀に通じ、神々の中でも強い影響力を持っていたことなどが伝えられている
沈黙の禁則
黒髪の魔女ベルカの伝える秘儀
罪の女神ベルカは異端であるが
古今あらゆる秘儀に通じており
神々の中でも強い影響力を持つと言われる
ベルカに関しては、かつて黒髪の魔女と呼ばれていたこと、罪の女神ベルカとも呼ばれていること、古今あらゆる秘儀に通じ、神々の中でも強い影響力を持っていたことなどが伝えられている
沈黙の禁則
黒髪の魔女ベルカの伝える秘儀
罪の女神ベルカは異端であるが
古今あらゆる秘儀に通じており
神々の中でも強い影響力を持つと言われる
フロムゲーの考察に利用する個人的な参考図書
※頂いたコメントへの返答に加筆したもの(やや説明不足だったので)
宮崎英高氏お気に入りの漫画のいくつかはインタビューによって明らかにされている
「Favorite Games and Hobbies of Hidetaka Miyazaki」(インタビューからそれらをまとめ、その集まりを「本棚」と表現したエッセイ)
暗い魂の血を画家に渡すことで新しい画は描かれる
それは彼女いわく「ずっと寒くて、暗くて、とっても優しい画…きっといつか、誰かの居場所になるような」画であるという
輪の都と王女フィリアノールは双方とも、闇の魂を人(小人)から遠ざける、という目的のために存在している
輪の都は、神が作り給う、小人たちの流刑地。壁に囲まれた拒絶の街
…闇の魂に、近づくべきじゃあないんだよ(蓋かぶりの老女)
なあ、あんた、暗い魂が欲しいのなら
崖下のフィリアノール教会に向かうがいい
そしてそこで、王女の眠りを壊すがいい
…その眠りはまやかし
糞溜めの蓋、お前から、暗い魂を遠ざけるものさ(輪の都の亡者)
ミディールの概要でも述べたが、彼は神によって育てられ、闇を喰らう使命をもたされた古竜の末裔である
闇喰らいのミディールのソウル
古い竜の末裔ミディールは、神に育てられ
朽ちぬが故に、永遠に闇を喰らう使命をもった
神がとうに滅びた後も、忘れることはなかった
ミディールは神に育てられた古い竜の末裔である。そして朽ちぬが故に、永遠に闇を喰らう使命をもたされ、神が滅びた後も、それを忘れることはなかった
闇喰らいのミディールのソウル
古い竜の末裔ミディールは、神に育てられ
朽ちぬが故に、永遠に闇を喰らう使命をもった
神がとうに滅びた後も、忘れることはなかった
白面の虫によれば、人と虫とは深淵に沸く火に望まれぬ者であり、同朋である。また説教者の白面のテキストによれば、人と虫は同じものであり、白面を被るのなら姿まで同じになる
火に望まれぬ者がいる
君たちのこと、そして私たちのことだ
この街を見よ!我らは同朋、瞳を覗くように明らかに(白面の虫)
説教者の白面
深淵に湧き、火の時代に望まれぬ。虫も人も同じだ
ましてこれを被るなら、姿まで同じじゃあないか
つまり人は、火に望まれぬ者、深淵に沸く者、虫と同朋なのである
人という種は深淵から沸くことによって世界に現われたことになる
DS1DLCの深淵の穴には、「深淵沸き」という名の敵がいる
その姿は、巨大な人間性である。そして人間性とは人のみにあるとされる
人間性
この黒い精もまた人間性と呼ばれるが
詳しいことは分かっていない
ソウルが生命すべての源であるなら
人のみにある人間性とはなんなのか?
人も人間性も深淵に沸き、そして人間性は人のみにあるという。であるのならば、人と人間性もまた同じもの(同朋)である
では、人や虫や人間性が沸く深淵とは何か
深淵の主マヌスのソウルによれば、深淵は人間性の暴走によって発生するものである
深淵の主マヌスのソウル
それは尋常のソウルではなく
どろりとして生あたたかい、優しい人間性の塊である
マヌスは、古くとも明らかに人であった
人間性を暴走させ、深淵の主となった後も
ずっと寄る辺、あの割れたペンダントを求めていた
人と人間性と深淵の相関図が以下である
これから分かるのは、人と人間性と深淵は根源的には同じものであるということである
同じものが違った現れ方をすることで、人や人間性、深淵に分かれるのである
これは、水が「液体・気体・個体」の相をもつことに近い
すなわち、一つの根源的な物質(現象)が相転移することで、人や人間性、深淵となるのである(人間性が人に相転移する条件については後述する)
その一つの根源的な物質(現象)とは何か
宮崎氏によれば、人間はダークソウルの欠片である(「ゲームの食卓」より)。人間の根源はダークソウルなのである
つまるところ、一つの根源的な物質(現象)とは「ダークソウル」のことである
ダークソウルが相転移することで人や人間性、深淵となる。そしてこれらの総体を「闇」という
闇とは、ダークソウルを根源とした現象一般のことをいうのである
そして人と人間性、そして深淵とは根源的に同じものである故に、深淵の沼で「擬態」をすると「人間性」に変異することができるし、人間は人間性を暴走させることで深淵を生み出すことができるのである
そして人が人間性を暴走させた深淵からは、ふたたび人間性が沸くのである
人と虫との違いは何か
どちらも深淵に沸く、火に望まれぬ者である、という点は共通している。だが、人(人間性)は虫と違って生あたたかいのである
深淵の主マヌスのソウル
それは尋常のソウルではなく
どろりとして生あたたかい、優しい人間性の塊である
この生あたたかさは、エストの語源が「Aestus」(ラテン語で「熱」)であるように、そしてエストにより生命力を回復することができるように、生命そのものの生あたたかさ、である
人とは人間性であり、また深淵でもある。火の時代の終わり、生あたたかな深淵から熱が失われたことで、それは深みとなる
深みから沸くのが「湿り人」である。それは湿っているが生あたたかくはないのである
湿った手鎌
深みから這い出る湿り人たちが
その手に持つ、柄の短い鎌
全体が黒く湿っており、闇の攻撃力を持つ
深みは源が深淵であるが故に「闇の攻撃力」を持つが、しかし熱は失われ、それは単に湿った液体になっている
かつて人であった湿り人は、深みに棲むうちに、その生あたたかさを失い、湿って「湿り人」に変異するのである
そして深みには、もうひとつの生命が棲息している
「蟲(虫)」である
蝕み
深みに潜む蟲たちは、小さな顎に牙を持ち
瞬く間に皮膚を裂き、肉に潜り込む
それは激しい出血を伴うという
白面の虫とは、人が人間性の生あたたかさを失い、蟲になっていく、その進化(退化)途上の生命体なのかもしれない
人や人間性、深淵とはダークソウルのひとつの相である。このうち深淵は人が人間性を暴走させると誕生する。では、人間性はどのような経緯を経て人になるのか
結論から述べれば、人間性から人への変異には神々が関わっている
輪の騎士の鎧
古い人の防具は、深淵によって鍛えられ
僅かにだが生を帯びる
そしてそれ故に、持ち主たちと同様に
神々に火の封を施されたという
人間性とは黒い精であり、深淵から沸いた生命体の一種である。つまり深淵の生という意味で、古い人の武具と同じものである
古い人の武具が深淵の生を帯びたが故に、神々に火の封を施されたのと同じように、深淵から沸いた人間性は、それ故に神々に火の封を施されたのである
上述したが深淵から沸くのは「人間性」である。そして神々はこの人間性に火の封を施したのである
人間性と人との最も大きな相違とは何か
そもそも外見からして人と人間性とは大きく違う。だとしたら、その違いは神々の火の封によってもたらされたものである
すなわち火の封とは、人間の肉体そのものである
火の属性をもつ肉体によって、闇の属性をもつ人間性を封じること。それが神々の火の封である
だが火が陰り、火の封が弱まると内側に封じた人間性が漏れ出てきてしまう。それがダークリングである
ダークリングの炎の輪は、火の封が破れたことにより燃え上がって生じるものである。これは空に浮かぶ巨大なダークリングでも原理は同じである
火が陰ったことで、火の世界が封じてきた闇が増大し、世界そのものが破れ、闇が漏れ出てきているのである
輪の騎士が深淵に浸された黒布を被るのは、おのれの肉体が発する火(光)を和らげることで、見えざるもの、すなわち闇の存在をかき消さぬためである
輪の騎士のフード
彼らは深淵に浸された黒布を被り
またその目を幾重にも覆う
火の封がすべての
見えざるものをかき消さぬよう
それは、神々への小さな抵抗である
大王グウィンは、闇の魂を得た小人に、最果てに閉ざされた輪の都と末娘を贈ったという
勅使の小環旗
古く大王グウィンの勅使が用いた小環旗
輪の岩壁を臨み掲げれば、運び手がやってくる
大王は、闇の魂を得た小人に
最果てに閉ざされた輪の都と
愛しい末娘を贈ったという
いつか迎えをよこすと約して
教父アリアンデルとフリーデ戦は3フェーズある
1フェーズ目:修道女フリーデ
2フェーズ目:教父アリアンデルとフリーデ
3フェーズ目:黒い炎のフリーデ
アリアンデル絵画世界で起きているのは、今の世界を焼いて次の世界を創造しようとする「焼尽派」と、今ある世界を存続させようとしているのが「腐れ派」の対立である
この二つの派は以下のようにグループ分けできる
焼尽派
画家
奴隷騎士ゲール
鴉村の忌み人
鴉村の言い伝えを信じている者たち
腐れ派
教父アリアンデル
修道女フリーデ
騎士ヴィルヘルム
鴉人の騎士たち
長くなったので「概要」と「考察」を分けた
アリアンデルの薔薇絵画の修復者たるアリアンデルはそれが血で描かれることを知っておりそれを守るためにまた血を用いた
DS3のエンディングは全4種ある
1.はじまりの火を継ぐ者END
2.火の簒奪者END(亡者の王)
3.火継ぎの終わりEND
4.火防女殺害END(火の簒奪END)
このうちトロフィー(実績)として設定されているのは、1~3である
ロスリックの天使信仰は、「天使の娘」ゲルトルードの破綻した書付けを源流としている
天使の光柱
「天使の娘」ゲルトルードの奇跡
王妃の聖女であったゲルトルードは
彼女のいう天使に見え、その物語を知ったという
彼女は光と声を失い、だが物語を記し続けた
常人には理解できぬ、破綻した書付けの山が
ロスリック天使信仰の源流となったのだ
ゲルトルードは王妃の聖女であり、また実子でもあるといわれている
光の恵み
後の「天使の娘」ゲルトルードは
王妃の実子であるといわれている
天使信仰はロスリックでは異端とされ、ゲルトルードは大書庫の天井牢に幽閉されたという
羽の騎士の兜
天使に忠誠を誓う騎士の甲冑
彼らは羽の騎士と呼ばれる
ロスリックでは、天使信仰は異端であり
三柱の何れもがそれを公認していない
故に「天使の娘」ゲルトルードは
大書庫の天井牢に幽閉されたという
天使信仰を公認しなかった三柱とは、王を支える賢者、祭儀長、騎士である
賢者の指輪
古くよりロスリックでは
賢者は王を支える三柱のひとつとされ
故に大書庫の領主たるを許されたという
騎士の指輪
古くよりロスリックでは
騎士は王を支える三柱のひとつとされ
故に竜の友たるを許されたという
祭儀長の指輪
古くよりロスリックでは
祭儀長は王を支える三柱のひとつとされ
それは常に女であり、王子の乳母でもあったという
天井牢の内部には祈りの姿勢をとる遺体があり、「天使の光柱」を抱いている
幽閉されたゲルトルードの最期は不明だが、脱獄したという情報がないため、この遺体がゲルトルードである可能性が高い
天井牢は上部が開いており、またその扉もプレイヤーが訪れた時には開いている
| 遠目に見ると天井牢は「王冠」の形をしている |
また天井牢の床には羽根が飛び散っている
この羽根は天使の光柱を使用したときに出現する「羽根エフェクト」としても見られる
ゲルトルード自身の奇跡、あるいは彼女を訪れた「天使」がその翼を落としていったものと考えられる
この羽根と同じものが王子ロスリックのボスエリアにも散らばっている
| 王子ロスリックに近づくにつれて羽根は増えていく |
ロスリック城には翼を生やしたフラムトと、王冠を被った石像がある
| 王冠を被っていることから、王であると考えられる。これはロスリック王家と天使との密接な関連を示唆しているのかもしれない |
天井牢から出ると、杖をもった蛆人が待ち構えており、奇跡と思われる光線を撃ってくる
この奇跡は聖者の二股槍と同じ形状をしており、衝突すると白い羽根を撒き散らす
錆びついた金貨(銅貨)に翼の生えた女性の浮き彫りがある
吹き溜まりにいる「蓋かぶりの老女」の販売アイテムは、残り火、女神の祝福、秘めた祝福、錆びついた銅貨、錆びついた金貨である
天使信仰に関する最大の謎は、ゲルトルードが見えたという天使とは一体何ものであったのか、ということである
翼の生えたフラムト像が大書庫近辺に多いことから、天使=フラムトという説がある
フラムトといえば、グウィン王の友であり火継ぎの推進派である
わしは世界の蛇、王の探索者フラムト。大王グウィンの親友じゃ
不死人の勇者よ。お主の使命は…大王グウィンを継ぐことじゃ
かの王を継ぎ、再び火を熾し、闇をはらい、不死の徴をはらうことじゃ
(王の探求者フラムト)
だがロスリックでは天使信仰は異端とされる
羽の騎士の兜
ロスリックでは、天使信仰は異端であり
三柱の何れもがそれを公認していない
異端とされたのは、三柱による否認が原因である。その三柱の宿願は王子ロスリックが薪の王となり火を継ぐことである
…おお、火の無い灰よ
いよいよ火は陰り、最後の王を待っています
王子を、ロスリック様を、どうか…
どうか、お救いください
王に、おなりくださいと…(祭儀長エンマ)
つまりフラムトも三柱も火継ぎ推進派なのである
よって、例えばフラムトが火継ぎを行なわせるためにゲルトルードの前に天使として現われた、とするのならば、三柱と目的を同じくするのだから、異端として排撃される理由はない
あるいは、だからこそ「異端」で留まったのだとも考えられるが、しかし天使信仰の内容を見ても、天使と火継ぎとは全く関係ないような印象を受ける
ロスリックの天使信仰の最も世俗的な形は、巡礼と巡礼の蝶として現われている
| 巡礼の蝶と巡礼 |
黒教会のヨエルは巡礼の姿をしていたが、黒教会は火継ぎ否定派である(あるいは単に巡礼を装っていただけということも考えられるが)
なぜ巡礼が北に向かうか。そこに天使信仰の源流があるからであろう
だから巡礼者たちは北に向かい
そして、予言の意味を知るのさ(オープニング)
ロスリックに押し寄せた巡礼はロスリック城への大橋が落ちたことで聖地への道を失う
| 橋の向こう側に飛竜が死んでいることから、戦闘で橋が落ちたとも、あるいはロスリックが異端である巡礼者を拒むために故意に落としたとも考えられる |
聖地への橋を落とされた巡礼は行けるとこまで近づき、そして死んでいったのである
私はロンドールのヨエル、見ての通りの巡礼者ですが
どうやら一人、死に損なってしまいましてな(ロンドールのヨエル)
ヨエルひとりが死に損なったのは、彼が亡者の国ロンドール出身であり、ダークリングが現われていた(=不死)からと考えられる
ただし少数の巡礼は聖地たるロスリックに辿り着くことができた
そこで彼らが変異したのが「巡礼の蝶」である
巡礼の背負っている亀甲のようなものは「蓋(ふた)」であり、巡礼の蝶が羽化するのを押しとどめる効果があった
吹き溜まりにいる「蓋かぶりの老女」の名から、背中の石が「蓋」であることが分かる
老女の遺灰蓋かぶりの老女の遺灰
祭祀場の侍女が、新たな品を用立てるだろう
ロスリックに到着した巡礼たちは蓋を下ろし、そして巡礼の蝶へと羽化していったのである
ただし、巡礼の蝶は純粋な天使とはいえない
その体に純白の羽根はなく、白い光線ではなく赤い塊を投げつけてくるからである
イルシールの地下牢の「なりそこない」が竜のなりそこないであったように、巡礼の蝶は天使ではなく「天使のなりそこない」である
では天使とは何ものか?
DLCの吹き溜まりに出現する「天使」がそれである
| 敵名「天使」 |
天使が光線を撃つ際に、白い羽根が飛び散るエフェクトがある。これは天使の光柱と同じものである
吹き溜まりの天使は近くにいる巡礼の蛹(さなぎ)が召喚しており、このサナギを倒すことで消滅する
またこのサナギは天使を召喚すると、祈りのポーズを取って静止する。つまり天使はサナギが見る神秘的実体として存在しているのである
このサナギが生えているのは、巡礼者の遺体である
| 同じデザインの「蓋かぶりの老女」で代用するが、衣装や頭部の巻き布、鎖などが一致している |
さてもう一度、天井牢に戻ろう
天井牢には天使の降臨を示す白い羽根が飛び散っている
またそこには祈りの姿勢をとった遺体(ゲルトルード)が置かれている
この遺体の姿勢は、天使のサナギとよく似ている
| 左が天井牢のもの、右がサナギである。角度は異なるが両手を胸の前で組んだ姿勢は同一である |
天井牢にはゲルトルードひとりが幽閉されていた。しかしそこに天使の来臨があった。そして結局はゲルトルードひとりが死んで遺体となっている
さて、ゲルトルードが見えたという天使とは何ものだったのか?
ゲルトルードの見えた天使とは、彼女自身が見た神秘的実体(天使)としての自分である
| プロロするとサナギが天使を召喚するシーンを見ることができる。天使はサナギ自身が呼び出したものである |
天使=ゲルトルードであることは、羽根の騎士の斧槍からも推測できる
羽根の騎士の斧槍
天使に忠誠を誓う騎士の斧槍
彼らは羽根の騎士と呼ばれる
しかしなぜゲルトルードは巡礼の蝶ではなく天使に羽化したのであろうか
ゲルトルード含むロスリック王家には神の血が流れている
これはグウィネヴィアとロスリック王妃との繋がりが、各種アイテムにより幾重にも示唆されていることからも明らかである
つまりゲルトルードは神の末裔であるが故に、神の使いとされる「天使」に羽化したのである(あるいは天使を召喚)
天使への羽化(あるいは召喚)は、ゲルトルードのみの現象ではない。王子ロスリックのボスエリアに大量の羽根が散っていたように、天使への羽化はロスリック王族によく見られる現象なのである
| 大量に積もった羽根は、王子ロスリックとローリアン、あるいは歴代の王が召喚した天使による |
ロスリック城には王冠を被った石像が置かれているが、これこそロスリック王家の本質を示した像である
すなわち、ロスリック王家は神の末裔であるが故に天使に羽化(召喚)する一族なのである
なぜ天使信仰は「“ロスリックの”天使信仰」とロスリックに限定されているのか。それは天使の正体がロスリックの王族だからである
また敵としての天使は「闇属性に弱い」
DSシリーズにおいて、闇属性を弱点として持つ敵は「神族」に多い(踊り子やボルド、法王の騎士など)
まとめると、天使とは神の血を引く者が羽化(あるいは召喚)することで出現する、神の成れの果てである
| 巡礼者の背中から生えている天使の蛹(サナギ)。上述した仮説を当てはめるのならば、この巡礼者は神の血を引いている。あるいはロスリックの王族の零落した姿なのかもしれない |
だが火継ぎを国是(国家としての方針)とするロスリックにおいて、天使への羽化は忌避されるべき事態とされた
なぜならば、天使とは神の成れの果て、つまり失敗作だからである
ロスリック王家は血の営みにより、ロスリックに流れる神の血を濃縮することで、再び火を継ぐことのできる、純粋な神性を得ようとしていたのである(その力は薪の王としての力でもある)
天使は神の失敗作であるが故に天使信仰は異端とされ、ゲルトルードは天井牢に幽閉されたのである
だが彼女はそこで彼女の体験をそのまま記した
すなわち、神の血を引く者がサナギとなりやがて天使に羽化するという、羽化登仙の物語である
そしてその物語こそ、ロスリック天使信仰の源流となったものである
それはやがて神の血に限定されなくなり、人がサナギとなり天使に羽化する、という教義へと変化していった
ゲルトルードの破綻した書付けは、あくまでも「源流」であって、世間に流布した信仰とは異なっている。それを強調するために「源流」という言葉を用いているのである
人がサナギとなり天使に羽化する、という教義に救いを見出したのは巡礼者たちだけではない
ゲルトルードの書付けはロスリックの天使信仰の源流となったとされる。源流であるということは、源流の下流にある宗派の存在を示唆している
天使の光柱
彼女は光と声を失い、だが物語を記し続けた
常人には理解できぬ、破綻した書付けの山が
ロスリック天使信仰の源流となったのだ
天使信仰の下流に生まれたのが、生まれ変わりの母、ロザリアを信奉する蛆人たちである
上述したが、蛆人の使う奇跡は聖者の二股槍と同じ形をしており、また衝突すると白い羽根が飛び散る
聖者の二股槍はホーリーシンボルを象ったものであるという
聖者の二股槍
かつて聖者クリムトが用いたという
ホーリーシンボルを象った二股の銀槍
このホーリーシンボルの正体は天使である
以上のように天使信仰とロザリア信仰はまったく同じ物ではないが、ロザリア信仰は天使信仰の流れを汲む宗派である
これにより、聖者の二股槍にあるクリムトの宗旨替えの意味が理解される(これまで筆者も間違えていた)
聖者の二股槍
かつて聖者クリムトが用いたという
ホーリーシンボルを象った二股の銀槍
信仰を攻撃力に変えるといい
信仰と共に捨てられたという
これまでクリムトは「深み」、もしくは深みの聖堂の前身にあたる正統派の宗派を信仰しており、その信仰を捨てて「ロザリア信仰」に宗旨替えしたと考えていた
しかし、二股槍のホーリーシンボルが天使であるのならば、クリムトは元々は天使信仰の信者であったのが、やがて天使信仰を捨て、「ロザリア」に信仰を見出したということになる
クリムトが現在進行形でロザリアに仕えていることは「ロザリアの指」からも明らかである
ロザリアの指
生まれ変わりの母、ロザリアに仕える
大主教クリムトの聖印
この点について、ゲルトルードとロザリアは同一人物であるという説もある
光と声を失ったというゲルトルードと同じく、ロザリアの3Dモデルには両眼がなく、また彼女は声を発しないからである
ただし名前が重要な意味をもつ本作において、ゲルトルードからロザリアへの改名の理由が見当たらない
※例えばパッチは記憶をなくしたために「ラップ」と名乗るが、音の響きはパッチを彷彿とさせるものであり、改名の理由も提示されている
またゲルトルードがロザリアだとすると、天井牢の遺体は誰なのか、という謎が増えてしまう
身代わりの遺体を置いたのだ、とすることも可能だろうが、であるのならば天井牢を見張っている蛆人の存在理由がよく分からなくなる
というのも、身代わりの遺体なのだとして、ゲルトルードがロザリアになったとするのならば、なぜ蛆人は身代わりの遺体を監視(あるいは守護)しなければならなかったのか、という疑問が生じるのである
以上のようにゲルトルード=ロザリア説を採用しようとすると「改名の理由」、「天井牢の遺体」、「守護蛆人の動機」等々の新たな謎が発生してしまう
これは筆者が考察の指針としている、オッカムの剃刀(「ある事柄を説明するためには、必要以上に多くを仮定するべきでない」)にもそぐわない
※オッカムの剃刀は真偽を判定する指針ではないが、考察が膨らみすぎるのを押しとどめてくれる
天使信仰の源流はゲルトルードの破綻した書付けである
その流れを汲む宗派がロザリア信仰であり、蛆人たちは羽化への希望を生まれ変わりの母に求めたのである
ただしそれは正統の天使信仰とは異質な宗派である
たとえ生まれ変わりにより外見や能力を変え続けたとしても天使に羽化することはなく、やがて信者は蛆人に変異してしまう
イルシールの地下牢の「なりそこない」が竜のなりそこないだったように、蛆人もまた巡礼の蝶と同じく「天使のなりそこない」なのである
さて、吹き溜まりの入り口で出会う蓋かぶりの老女は、かつてローリアンの乳母だったと考えられる
あれは、ローリアン様の仰っていた、デーモンの声さね(蓋かぶりの老女)
老女の遺灰
吹き溜まりには、成れの果てばかりが積もっていく
老女とて、かつては貴人の乳母であった
かつて貴人の乳母であり、声を失う前のローリアンの声を聴いた経験があることから、蓋かぶりの老女はローリアンの乳母であったと推測できるのである
その彼女を殺害すると、次のように述べる
…やっと、お迎えってわけかい
あたしにも、天使が見えるといいねえ…(蓋かぶりの老女)
この「見える」は「まみえる」ではなく、「see」の意味である
Well, maybe I’ll get to see an angel.(英文)
あたしに“も”、とあることから老女は天使を視たことのある第三者を念頭に置いている
ローリアンの乳母であった彼女であれば、王妃の王女たるゲルトルードのことも知っていたであろう
そしてゲルトルードの見えた天使のことも知っていたかもしれない
ゲルトルードは天使を見た。そして「あたしにも」、天使が見えるかもしれない
そう言い残した老女の死後、その上空に一体の天使が現われる
その天使にサナギはおらず、倒しても復活する
この天使については、老女が天使に羽化したものと解釈するのが最も蓋然性が高い
ローリアンの乳母だったということは、王子ロスリックが生まれるまで、王子の乳母であったということになる
そして王子の乳母は祭儀長である
祭儀長の指輪
古くよりロスリックでは
祭儀長は王を支える三柱のひとつとされ
それは常に女であり、王子の乳母でもあったという
歴史的には貴人の乳母も高位の家柄の出身であることが多い
血の営みを続けるロスリック王家にとって、乳母が与える母乳でさえも、王家の血の濃さが優先された可能性がある
つまり乳母もまたロスリック王家の血脈と考えた方が設定的にも自然である
※血の営みとは、王族間の近親交配のみならず、ロスリックの血を濃縮しようという人の営み全般のことである
老女の羽化は、ロスリックの血を引く者は、サナギ化することなく天使になることができ、また本体が死んでも天使として存在し続けられる、という例を示したものである
であるのならば、天井牢の遺体の主であるゲルトルードもまた、死んでなお天使となり、今も世界の空を漂っているのかもしれない
前々から不思議に思っていたことがひとつある
ロスリックの土着宗教に過ぎない天使信仰が、なぜあれほど多くの巡礼者を惹きつけたのか
なぜ巡礼たちは世界中から北の地を目指してやって来るのか
彼らは故郷で見たのかもしれない
北の空を飛ぶ天使の姿を
オスロエスはロスリックの先王である
竜鱗の指輪
ロスリックの先王、オスロエスの指輪
オスロエスが血の営みに発狂したのは、彼がまだ先王ではなく「王」であった時代のことである
妖王オスロエスのソウル
王はロスリックの血の営みに発狂し
大書庫の異端と繋がったという
それは白竜シースの歪んだ信仰だった
血の営みに発狂した王は大書庫の異端と繋がり、それは白竜シースの歪んだ信仰へと発展していった
そろそろ篝火と混沌の炎の関係について整理してみたい
混沌の炎が、イザリスの王のソウル(炎)と闇(人間性)とが混淆されて生まれた、ということは過去の考察でも述べてきた(「考察17 イザリス1」参照のこと)
ジークバルトが古い友ヨームを殺すために旅をしていたことは、彼自身の口から明らかにされる
そしてこの下には、罪の都が眠っているという
…孤独な巨人の王、ヨームの故郷だ
約束とは、まったく悩ましいものだよ(カタリナのジークバルト)
…ああ、貴公、すまんが先に行ってくれんか
私も、直ぐ旅立とう
…今度こそ、使命の覚悟を決めてな(カタリナのジークバルト)
ヨーム、古い友よ
カタリナ騎士ジークバルト、約束を果たしにきたぞ
薪の王に、太陽あれ(カタリナのジークバルト)
騎士団総長ヨルシカの兄はグウィンドリンである
暗月は、本来私の兄、陰の太陽グウィンドリンの騎士団でした
ですが兄は病に倒れ、私が騎士団を引き継ぎました(騎士団総長ヨルシカ)
ヨルシカの聖鈴
先の騎士団長たる彼女の兄が
ヨルシカの名と共に贈った聖鈴
女神グウィネヴィアは、グウィン王の長女であり、豊穣と恵みの象徴として人々に愛されていた
女神の祝福[DS1]
太陽の光の女神として知られるグウィネヴィアは
偉大なる太陽の光の王グウィンの娘であり
豊穣と恵みの象徴として、ひろく人々に愛されている
太陽の王女の指輪[DS1]
グウィン王の長女にして、太陽の光の王女である
サリヴァーンが法王を僭称する以前、イルシールは“旧王家”によって統治されていた
暗月は、本来私の兄、陰の太陽グウィンドリンの騎士団でした
ですが兄は病に倒れ、私が騎士団を引き継ぎました
そしてサリヴァーンが法王を僭称し、私も虜囚の身となったのです(騎士団総長ヨルシカ)
法王サリヴァーンのソウル
イルシールの法王サリヴァーンは
旧王家の主神を廃聖堂に幽閉し
ついには神喰らいに供したという
ボス「深淵の監視者」を倒した後に奥に進むと、墓石が移動して地下墓への階段が現れる
やや奇妙に思える構造であるが、しかし地下墓の最奥にいるのが覇王ウォルニールであり、彼が深淵に落ちた者であることから、この構造が意図的であることがわかる
すなわち、深淵の監視者たちは深淵に飲み込まれつつある地下墓を封じていたのである