2022年1月12日水曜日

Dark Souls シリーズ考察34 アリアンデル絵画世界の概要

長くなったので「概要」と「考察」を分けた 


アリアンデル絵画世界の概要

絵画世界

アリアンデル絵画世界は教父アリアンデルによって修復された絵画世界である

彼は絵画世界血で描かれることを知っており、世界を守るために血を用いた


アリアンデルの薔薇
絵画の修復者たるアリアンデルは
それが血で描かれることを知っており
それを守るためにまた血を用いた


ミルウッド騎士

絵画世界の冷たい枯れ森にはミルウッド騎士たちが住み着いている

騎士長の遺灰
遠い昔、故郷たる森を失った騎士たちは
あてのない長い旅に仇敵をすら忘れ
その果てに、ただ冷たい枯れ森を見出した

彼らがかつて住んでいたミウルッドは、原始的な大地信仰の地であり、そこで騎士長祭祀長でもあったとされる


アースシーカー
ミルウッドは原始的な大地信仰の地であり
騎士長はまた、祭祀長でもあったのだろう


ミルウッドには霊樹がそびえ、鹿角をもつ聖獣が棲んでいた


ミルウッド騎士の兜
霊樹の聖獣が冠するという
鹿角があしらわれている


霊樹の加護はHP、すなわち生きる力を増強するものである


霊樹の盾
ミルウッド騎士の用いた焦銅の中盾
HPをごくゆっくりと回復する

大きくあしらわれた霊樹の加護
まだ僅かに残っているのだろうか


伝承の森とも謳われたミルウッドだが、仇敵たる深淵の竜との戦いによって霊樹は腐り森は捨てられてしまう


ミルウッド騎士の兜
伝承の森ミルウッドは、それが発見されたとき
腐った霊樹のそびえる無人の遺跡だったという
そこには死体ひとつなく
すべてがひっそりと捨てられていた


ミルウッドの大弓
それはミルウッドの騎士たちが
仇敵たる、深淵の竜に対する武具であったという


故郷たる森を失い、あてのない長い旅に出たミルウッドたちは、やがて仇敵をすら忘れ、絵画世界の冷たい枯れ森を見出した


騎士長の遺灰
ミルウッド騎士長の遺灰
祭祀場の侍女が、新たな品を用立てるだろう

遠い昔、故郷たる森を失った騎士たちは
あてのない長い旅仇敵をすら忘れ
その果てに、ただ冷たい枯れ森を見出した



ファランの幽鬼

絵画世界にはファランの幽鬼たちも棲息している

彼らはかつて深淵に飲まれたファランの戦士集団狩る者たちであった

幽鬼の兜
長身痩躯、虚ろな眼窩の戦士たちは
ファランの戦士深淵に飲まれたとき
うっそりと現れ、集団でそれを狩ったという


狩りはファランの戦士がまだ人である内に行われた


幽鬼のサーベル
深淵に飲まれた戦士狩るための
彼らの剣技は、だが対人の色が濃い
恐らくは、それがまだ人である内
狩りは行われたのだろう


幽鬼たちは集団戦を旨とし、敵を集団で囲みを構えてを突き、を一斉に投げつけた


幽鬼のジャベリン
幽鬼たちは集団戦を旨とし
敵を囲み盾を構え槍を突き一斉に投げつける
役目を終えた戦士を、相応しい最期で弔うために


ファラン滅亡後、望まれずさまよう亡者の群れとなった彼らは、世界のどこにも居場所のない忌み者だけが導かれるという絵画世界にやって来た

幽鬼の兜
そしてファランが滅びた後
望まれずさまよう、亡者の群れとなった

おかしな人形
ある伝承によれば、忌み者だけがこれを持ち
世界のどこにも居場所なく
やがて冷たい絵画の世界に導かれるという


ファランを名乗るように、かつて彼らは深淵に抗する者たちであり、人の膿への対抗策も知っていた


幽鬼の盾
僅かに、深淵に抗する力がある

幽鬼のトーチ
ある種の深淵は、人中膿で満たすという
は、古くそれに対する有効な手段であった



鴉人

ミルウッド騎士やファランの幽鬼たちよりも前、エレーミアス絵画世界の時代から絵画世界に住んでいるのが、鴉人たちである

彼らは女神ベルカの信徒である(DS1デザインワークス情報)

鴉人たちは描き足された鴉村に住み、いつかふたつの灰絵画世界を訪れ、アリアンデルを焼くという言い伝えを信じて続けていた


…おお、おお、やっときてくれた
あんたがなら、お願いだ
言い伝えの通り、この世界を焼いてくれよ(鴉村の忌み人)

俺はもう、ずっと待っているのさ
言い伝えにある、ふたつの灰
アリアンデルを焼く者たち、その残った片割れをさ…(鴉村の忌み人)


アリアンデルを焼いた火を「お嬢様」に見せることで、次の世界が描かれる

言い伝えのとおり、この世界を焼いてくれよ
そしてお嬢様に、どうか火を見せてあげてくれ(鴉村の忌み人)

…我らは、腐った世界を焼ける。次の世界のために


次の世界のために腐った世界を焼くことは、彼らにとって外の奴らよりもまともなことである

それだけでまともってものじゃないか、外の奴らよりもさ(鴉村の忌み人)


奴隷騎士ゲールによれば、腐れを焼く火は単なる火ではなく、特別な火である

彼女に、火を見せてあげて欲しいのさ
腐れを焼く、特別な火だ(奴隷騎士ゲール)


画家

忌み人やゲールから「お嬢様」と呼ばれている画家は、腐れを焼く特別な火見ることで、次の世界を描くことができるとされる


…私、画を描きたい
ずっと寒くて、暗くて、とっても優しい画
きっといつか、誰かの居場所になるような
…だから私、火を見たいの…(画家)

火を知らぬ者に、世界は描けず
火に惹かれる者に、世界を描く資格は無い…
大丈夫、忘れてないよ、お母さん…(画家)



鴉人の騎士

一方、フリーデに心酔し、絵画世界火から守ろうとするのが、鴉人の騎士たちである


鴉羽
修道女フリーデに心酔した彼らは
絵画火から守るため
同胞の処刑者となった


火によって今ある世界焼くことを望む同胞たちから絵画を守るために、彼らは同胞の処刑者となった



フリーデ

腐れ派の指導者にあたるのが、教父アリアンデルフリーデである

一人目の灰として絵画を訪れたフリーデは、ではなく腐れ選ぶ


修道女フリーデのソウル
一人目の灰として絵画を訪れたフリーデ
だが教父と共に、ではなく腐れ選んだ


かつてエルフリーデと名乗っていた彼女は全てを棄て忌み人たちとその故郷アリアンデルを守ろうとする


彼女の修道女姿忌み人たちが望む姿である


修道女のフード
彼女は全てを棄て、また守るべきものを見出した
そして、彼らの望む姿をその身に纏ったのだ


彼女の現在の得物である「」は絵画世界では遠い郷愁の対象とされる


フリーデの大鎌
絵画では、遠い郷愁の対象であり
故に彼女はこれを得物としたのだろう


その戦技には、かつての彼女の剣技の記憶が残っている


フリーデの大鎌
戦技は「エルフリーデの構え」
大鎌を右に、魔法刃を持つ補助鎌を左に構える
それは、かつての彼女の剣技の記憶であり
通常攻撃で跳び込みからの二連撃に
強攻撃で地を走る冷気に、繋ぐことができる


身に纏う修道女装束に隠されたズボンは、剣士のものである


修道女のズボン
絵画の修道女、フリーデの装束
薄青のドレスに隠されたそれは
だが剣士のズボンである

何かを守るのなら、いつか刃と死が必要になる
かつて彼女が、黒教会を築いたときのように



騎士ヴィルヘルム

ヴィルヘルムは黒教会の創始者たる三姉妹の長女に仕えた亡者の騎士であり、酷薄な葬送者として知られていた

ヴィルヘルムの兜
痩せた亡者の黒い甲冑
「ロンドールの騎士」ヴィルヘルムの兜

黒教会の創始者たる三姉妹
特にその長女に仕えた亡者の騎士
酷薄な葬送者として知られていた


三姉妹の長女とは「エルフリーデ」のことであり、彼女はオーニクスブレードをヴィルヘルムに授けた時に、彼との主従の交わり終わらせている


オーニクスブレード
黒教会の指導者であった長女エルフリーデ
彼女の騎士に授けたという炎を模した大剣

だがそれは、主従の交わりの終わりを示す
別れの品であったという


別れの品には、フリーデの内に燻り続けた黒い炎が分け与えられている


オーニクスブレード
戦技は「エルフリーデの黒炎」
刀身に黒い炎を纏う
それは、彼女の内に燻り続けた
同色の炎の分け身である


火を拒絶し、ゆるゆると腐っていくことを願うフリーデのために、ヴィルヘルムは次の世界を描く画家を書庫に幽閉した


仕掛けの鍵
鴉村の外れにある書庫
その天井裏に繋がる仕掛けの鍵

かつて騎士ヴィルヘルム
天井裏に白い髪の女を連れ
以来この鍵を手放さなかった



教父アリアンデル

世界を焼く特別な火を、によって鎮めているのがアリアンデルである


アリアンデルの薔薇
絵画世界の鞠のような教父が
その血で火を鎮めるために用いたバラ鞭

絵画の修復者たるアリアンデルは
それが血で描かれることを知っており
それを守るためにまた血を用いた


火が見える。火がまた、チラついている…
きっと血が足りないんだ…(教父アリアンデル)


教父の纏う鴉羽の装束は、彼がベルカの信徒であるか、あるいは「大沼」出身の呪術師であることを示している


コルニクスの上衣
大沼では、自然の生命身に付ける習わしがあり
コルニクスのそれは、特に鴉羽が使用されている

かつては、火継ぎの使いであり
不死たちを古い神々の地へ導いたという



王者の墓守

やや異質なのが王者の墓守である。不死闘技の王者の死後に、その小姓墓守となったものである


ヴァローハート
かつて不死闘技の王者が用いた武具
幅広の剣と、獅子の盾を組み合わせた
特殊な双刀武器のひとつ

王者はただ戦い続け、遂に我を亡くした
そして一人の小姓と、だけが連れ添ったという


不死闘技は、不死性を貴び心を亡くさぬための戦いに端を発している


王者の遺骨
まだ燃え尽きていない王者の遺骨
祭祀場の篝火にくべ、不死の闘技への道を開く

古く、ある不死人が戦いをはじめた
不死性を貴び心を亡くさぬための戦い
やがて闘技となっていった

不死の価値は、死の積み重ねにこそある
終わりなき闘いが必要なのだ



奴隷騎士

鴉村には「奴隷騎士シリーズ」を所持した遺体がある


奴隷騎士の頭巾
奴隷騎士に与えられる装束
その立場を衆目に示す赤い頭巾

かつて不死者だけが奴隷騎士として叙され
あらゆる凄惨な戦いを強いられたという

老いさらばえ、皮膚が焼け爛れ
骨が歪み、正気などとうに失っても
その戦いが終わることはなかった


鴉村の忌み人奴隷騎士ゲールは、画家のことを「お嬢様」と呼び、また火を見せてあげて欲しい、という願いも共通である


…アリアンデルと呼ばれる、ある冷たい国に、儂のお嬢様がいる
彼女に火を見せてあげて欲しいのさ
腐れを焼く、特別な火だ(奴隷騎士ゲール)


…だからあんた、お願いだ
言い伝えの通り、この世界を焼いてくれよ
そしてお嬢様に、どうか火を見せてあげてくれ(鴉村の忌み人)




死斑の呪術師、ダネル

ダネルが狂った霊として侵入してくるのは、かつてプリシラのいた円形の神殿である

エレーミアス絵画世界。右に見える遺体の座る石の椅子は、アリアンデルでも健在である

アリアンデル絵画世界



ダネルの用いた呪術火は、あらゆる死から名残集め、そしてそれを解放することで、エストを得ることができる


呪術の送り火
死斑の呪術師、ダネルの用いた呪術火
あらゆる死から名残を集める

戦技は「送り火」
集めた死の名残を解放
引き換えに幾許かのエストを得る


ダネルの呪術火醜い伴侶の死捧げられ送り火となり、ダネルは狂った霊となる


呪術の送り火
それは醜い伴侶の死に捧げられ
送り火となり
ダネルは狂った霊になったという


ダネルは燻りの湖助祭たちが用いる混沌呪術を使う


浮かぶ混沌
死斑の呪術師、ダネルを魅了した儀式呪術
燻りの湖の助祭たちが用いるもの

飛沫を放つ、混沌の火球を浮かべる

束の間に燃え尽きるその混沌
だが苗床に生じた原初の生命であるという
それはイザリスの罪の、憐れな証であろう



サリヴァーン

絵画世界は、サリヴァーンの故郷であった


瞬間凍結
若き魔術師サリヴァーン
絵画を去る前に残した魔術のひとつ
極低温の霧を発生させる

絵画で生まれ育った彼にとって
その冷たい地は、捨てるべき故郷であった
まだ何も、失ってさえいなかったのだ


やがて彼は絵画世界を去り、罪の都で罪の火を見出し、ついに法王の地位にまで上り詰める





絵画の腐食者

※ややグロいので画像は割愛する
※またやや考察気味である


礼拝所の地下や雪原の赤く変色した場所に住み着いているのが、絵画の腐食者である

腐食者とは、腐れを喰らう者の意ではなく、絵画を腐食させる者のことであろう

腐食者のいる赤い場所を、まどろむ忌み人は「寝床」という


…だから君も、はやく探すといい
ずっと甘く腐っていく、君の寝床をね…(まどろむ忌み人)


よく見ると赤い場所には「サナギ」のようなものが無数にある

完全な眠りについた忌み人から幼虫が生まれ、サナギを経て羽化するのが絵画の腐食者であろう

腐食でもなく、腐食“”であるのは、それがもとは人だからであろう





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