2017年3月31日金曜日

DS3本編とDLC2の対構造

本編とDLC2のストーリーは意識的に相似あるいは対構造になっていると思われる。

本編
・貴人の乳母に導かれるようにして上方へ昇った主人公は、対存在的なボスを倒した後に祭祀場から最後の舞台へと至る。さらにそこでソウルの集合体である王たちの化身(王)と戦い、それを打ち倒すことで新たな世界を創出する

DLC2
・貴人の乳母(蓋かぶりの老婆)に導かれるようにして下方へ下った主人公は、対存在的なボスを倒した後に、祭祀場(デーモン王子と戦うのはDS1の火継ぎの祭祀場)から最後の舞台へと至る。さらにそこでダークソウルの集合体であるゲール(奴隷)と戦い、それを打ち倒すことで新たな世界を創出する

そもそもダークソウルの世界は火(光)と闇という対存在がテーマであり、その二つの主題は螺旋構造を辿りながら、やがて終局へと至る。

だが終局へ至った瞬間、世界は無に帰すのではなく、二つに分裂する。
ひとつは本編におけるエンディング(火継ぎ、火継ぎの終わり、闇の王)の世界
もうひとつはDLC2におけるエンディング(絵画)の世界

二つの世界は再び対となり、互いに影響を与えながら未来永劫に続いてゆく
あるいはまったく別の世界として継続してゆくのだろう


思いつきネタ

ドレ→レド
ミ→ミディール
フ→フィリアノール
ア→アルバ
ソ→ゾーイ
ラシ→シラ
ド→奴隷騎士ゲール

ファ(ハ)→ハーフライト?

蓋かぶりの老婆、説教者、その他の会話文

[蓋かぶりの老婆]
吹き溜まり
…ほう、あんた、まともなのかい
鉄塊の坊やが最後かと思ったけど、どうして分からないものさね
それで、蓋っかぶりの婆に、何か用かね?
…何もしちゃあやれないよ。あたしはここで、ただずっと、眺めているだけだからね

→用などない
あんた、まともでいるんだよ
少なくとも、この婆がまともな内はねえ

→用がある
あんた、おかしなことを言うものさね
いったい蓋っかぶりの婆が、何を持ってるっていうんだい
…妙な期待はしないでおくれよ

→話す
火の時代が終わるとき、すべての地は最果てに吹き溜まる
王の国も、乞食の地も、みんな同じ。人の営みなど、そんなものさね
…だからあたしは、この景色が気に入ってるのさ
まるで神様みたいじゃないか

→話す
…ああ、そうだ、もしあんたが物好きなら、注意することだね
ここからずっと下に、大きな暗い、木のうろがある
…あのうろから、今でもたまに、聞こえてくるのさ
あれは、ローリアン様の仰っていた、デーモンの声さね
病に侵され、それでも人を呪っている。そんな化け物の声さね

輪の都到達後(パッチから輪の都の話を聞いたあとかも)
…あんた、ほんとにおかしな子さね
一体何が気に入ったのかね…

→「輪の都」について尋ねる
あんた、どこでその名前を聞いたんだい?
…まあ、いいさね。婆が知っていることは、教えてあげよう
伝承によれば、輪の都は最果てにあるという
それは確かに、この吹き溜まりの先、一番深い、その先さね
…けれど、考え直すことだね
輪の都は、神が作り給う、小人たちの流刑地。壁に囲まれた拒絶の街
…闇の魂に、近づくべきじゃあないんだよ

→話す
あんた、どうせ考え直しゃあしないんだろう?
まあ、それもいいさね。使命など、誰にもあるものじゃあない
精々大事にすることさね
あんたや、鉄塊の坊やには、きっとそれが一番さね

→立ち去る
あんた、死ぬんじゃないよ
あたしの景色が、悲しくなるのはご免だからね

[輪の都入り口の小人の王(衣服が小人の王と同じなので便宜上そう呼ぶ)]
輪の都
なあ、あんた、あいつらに運ばれてきただろう
あんた神の使いかい?それとも、そのふりをしただけなのかい?

→そのふりだ
そうだろう、そうだろう。あんたのようなものが、神の使いであるはずがない
そして、あんたのようなものの目的も、分かってるんだ
…暗い魂が欲しいんだろう?
そうでなくて、誰がこんな糞溜めにくるものか
隠すなよ。俺はあんたの味方なんだぜ
…ひひひ…ひひひひ

なあ、あんた、暗い魂が欲しいのなら
崖下のフィリアノール教会に向かうがいい
そしてそこで、王女の眠りを壊すがいい
…その眠りはまやかし
糞溜めの蓋、お前から、暗い魂を遠ざけるものさ

…きひひ…きひひひ
疑うことはない。俺はあんたの味方なんだ
あんたも人なら、きっと分かるようになる
滅茶苦茶にしたいんだよ、この神共の糞溜めをさ
…きひ…きひきひひ

さあ、崖下のフィリアノール教会に向かい、王女の眠りを壊すがいい
暗い魂が欲しいのならね
ぐひひひひ…

[説教者]
王廟の見張り
火に望まれぬ者がいる
君たちのこと、そして私たちのことだ
この街を見よ!我らは同朋、瞳を覗くように明らかに
だから君、闇を恐れるなかれ
我ら食餌の時だ

放浪の騎士、終わりなき忌み探しの旅
その終わりは深淵にのみあった。たとえ彼女が訪れぬとも
だから君、闇を恐れるなかれ
我ら食餌の時だ

大階段
知をもって、闇に対する者がいた。そして最後に、無知を知った
世界のはじまりにそれは無く、終わりにもそれは無いだろう
あたりまえのことじゃあないか
だから君、闇を恐れるなかれ
我ら食餌の時だ

肉親を殺めた憐れな娘も、深淵に溶けてその腕に抱かれた
薄暮も月も、決してそれを与えなかった
だから君、闇を恐れるなかれ
我ら食餌の時だ

沼地
女は恐れた。闇に潜み、噛み苛む虫たちを
けれど、どうだ!そんなものが、深淵のどこにいたろうか!
だから君、闇を恐れるなかれ
我ら食餌の時だ

男は恐れた。固い鎧を身に着けて、弱い女を、まるで児戯のように
火の側では、影が歪む者もいる。深淵に影はない
だから君、闇を恐れるなかれ
我ら食餌の時だ








ラップとシラの会話文

[ラップ]
吹き溜まり
おう、あんた、どうやらまともそうじゃないか
嬉しいよ。こんな吹き溜まりでも、どうして出会いはあるものだ
ラップと呼んでくれ。ああ、本当の名前は忘れちまったんだ
お互い、協力できることもあるだろう。その時は、よろしく頼むぜ

ああ、あんたには伝えておいた方がいいかもしれないな
俺は、亡者なんだ。まともなふりはできても、昔のことは、もう全部忘れちまった
何者だったのか、何のために生きたのか、本当の名前も、何もかも…
だから俺は、ずっと探しているのさ
火のはじまりに、暗い魂を見つけた小人たちの街
輪の都。そこにあるという解呪の碑を
まあ、あれだ。ちっぽけな石じゃあ、もう何も思い出せないからな
ハハハ…

まあ、そういうことさ
あんたのことを忘れちまっても、恨まないでくれよな
分かるだろう?亡者なら仕方のないことさ
ハッハッハ

土の塔の残骸
おう、あんた。また会ったな
どうやら、無事なようで何よりだ
しかしここは、最果ての吹き溜まりの名に相応しい場所だな
…あらゆる時代、そして土地の名残が、ここにはある
だからこそ、信じられるというものさ
輪の都が、この吹き溜まりの底にあるという話を

ああ、すまん。あんたには関係ない話だったかな
なにせ、あんた以外の話し相手は、蓋の婆さんくらいだからな。喋りすぎたかもしれん
…その詫びと言っちゃなんだが、ひとついいことを教えてやるよ
この先にある、巨大な土の塔の残骸は、半ば猛毒の沼に沈んでいる
普通なら、そんな沼は避けるのが常道だが…この沼の一番奥には、貴重なお宝が眠っているのさ
…あれは、俺にはもう必要のないものだからな。すまんが、置いてきちまった
また機会があれば、あんたのために取ってくるが、もし待てなければ、あんた自身でいくといい
…俺には分かる。あんたは優秀な戦士だし、使命もあるのだろう
あれを、あんたの使命に役立ててくれよ

原盤取得後
おお、あんた、お宝を手に入れたのか
そりゃあよかった。きっとあんたの力になるだろう
…これは、ささやかな俺の気持ちさ
@ジークの酒入手
少しばかりで申し訳ないが、祝杯をあげるといい。やっぱりあんたは、優秀な戦士だよ

しかしここは、最果ての吹き溜まりの名に相応しい場所だな
…あらゆる時代、そして土地の名残が、ここにはある
だからこそ、信じられるというものさ
輪の都が、この吹き溜まりの底にあるという話を

輪の内壁
おう、あんた、まさかここで会うとはな
だが、同じ場所を目指し、共に無事に辿り着くとは、嬉しいことだ
最後の酒がある。これで祝杯をあげようじゃないか
@ジークの酒入手
俺の目的と、あんたの使命に。それが目の前にある幸運に
さあ、乾杯だ
フハハハッ
さて、俺は解呪の碑を探すとするよ
それを見つければ、きっと思い出せるだろう
俺が何者だったのか、何のために生きたのか、本当の名前も
そして、ずっと何を憎んでいたのかを
…何となくは分かるものさ。きっと俺は、そういう男だったのだろう
あんた、それでも嫌いにはならないでおくれよ
フフッ

輪の市街
ああ、あんた、また会ったな
調子はどうだい?俺の方は、あまりうまくない
解呪の碑が見つからないんだ。もうずっと探しているのに
もしかして、そんなものは最初から無かったのか…
クソッ、どうしたらいいってんだ…
→何も知らない
…すまん、あんたを困らせたいわけじゃないのに…
あんたが無事で、気が緩んだのかもしれんな
頼むから忘れてくれよ、亡者のようにさ
…ハハッ…

解呪の碑に触れたあと
…俺はずっと、何を探して、ここにきたんだ…
…クソッ、違う、俺は不屈だ、不屈なんだ…
→「解呪の碑」の場所を教える
…あんた、それは本当かい?
いや、すまん、あんたが嘘を言うはずもない
ありがとう、ありがとう、すぐにでもそこに行ってみるよ
…やっと、すべて思い出せる
俺が何者だったのか、何のために生きたのか、本当の名前も
あんたのおかげさ

ああ、あんた、本当にありがとう
そして、俺の本当の名前にかけて誓おう
俺はあんたの友だ。何を思い出そうとも、何者であっても
あんたが許してくれる限り、あんたの友でいさせてくれ

共同墓地
…ああ、あんた、待っていたぜ
あんたのおかげで、俺は俺を思い出した。その礼を、しなければと思ってね
…この先で、壊れた階段の先を覗いてみな。凄いお宝が転がってるぜ
きっとあんたの役に立つ…

…あんたには世話になったからな。何度でも言ってやるよ
この先で、壊れた階段の先を覗いてみな。凄いお宝が転がってるぜ
…俺の言葉が信じられないのか?

イベントシーン
いつの時代も、人の欲とは変わらぬものだな
無欲の俺には、とんと分からない話だが
ウヒャヒャヒャヒャッ!
…だが、それでこそ人の道なのかもな
精々祈ってるぜ。あんたに暗黒の魂あれ


[シラ]
大階段
…神の名を、言ってください
もしも覚えているのなら、貴方の神の名を
→グウィン
…ああ、貴方はまだ覚えているのですね
だからこそ、こうして言葉も交わせるのでしょう
私はシラ。教会の主、王女フィリアノールに仕える者です
貴方が、神の名を知り、闇の恐ろしさを知る人ならば
どうか、王女の眠りを侵さないでください
火の終わりに、闇の傍で、それはただ人のためなのです

…貴方は、優しい方ですね
何もできない、囚われの私に、声をかけてくれるのですから
だからこそ、神の名を覚えているのでしょうか

…貴方に、お願いをしてもいいでしょうか
もしやもう、目にされたかもしれませんが、この街には一体の竜がいます
古い竜の末裔、ミディール
闇を喰らうその竜は、それ故に闇に侵され、最後にこの街に戻ってきました
古い約束に従い、王女の眠りを守るために
…貴方に、その竜を倒して欲しいのです
彼のすべてが闇に侵され、約束すらも忘れてしまう、その前に
→願いを聞く
感謝します、神を知る人よ
これを、お持ちください
@フィリアノールの聖鈴
私は、酷いことを願っています。だからせめて、貴方の助けになりますように

ミディール撃破後
…ありがとうございました
あの竜は、約束の中で果てました。すべて貴方のお陰です
これを、お持ちください。私のできる、これが最後のお礼です
@楔石の原盤
貴方の旅を続けてください。そしてどうか、王女の眠りを侵さないでください
火の終わりに、闇の傍で、それはただ人のためなのです

貴方には、本当に感謝しています
貴方の旅を続けてください。そしてどうか、王女の眠りを侵さないでください
火の終わりに、闇の傍で、それはただ人のためなのです

フィリアノールを目覚めさせた後の砂漠
探しましたよ、闇深き人
私も神の末、公爵の娘、シラ。そして、ミディールの友人です
神の誇り、火の矜持、闇への恐れ、すべて私の中にあります
だからこそ、私は許しません
お前たちの裏切り、冒涜、そして卑しい渇望を!

アァッ…
…私は、お前たちを
決して許さない…

2017年3月30日木曜日

DLC2THE RINGED CITY考察

最終考察はこちら「ダークソウル3 DLC解説

以下は過去の考察

結論から述べてしまうと「吹き溜まり」から「フィリアノール教会」までは、フィリアノールが見ている「夢の世界」だと思われる。

高所から落下してもプレイヤーが落下死しないのは、そこが夢の世界だからであり、その夢は「夢と現実との結節点」であるフィリアノールの抱く卵に触れることによって覚まされる。

もちろん神族の見る夢であるからには、ただの夢ではない。
夢の住人たちの見る夢も世界に反映されている可能性がある。
あらゆる夢の集合体的なイメージとでもいおうか。

たとえば、天使は天使の本体たる蛹が見る「夢」であり、その夢見る主体が殺害されたとき天使の夢は消滅する。天使本体を倒してもすぐに復活してしまうのは、それが「夢の世界でみられる夢」だからだろう。

「フィリアノールの夢」に迷い込んだ者たちの夢も反映されている可能性がある。

夢とは記憶の断片が無秩序に結合した産物である。
「土の塔の残骸」が登場するのは、ラップ(2のペイト)の失われた記憶の断片が夢の世界に投影されているからであり、まさしくラップは「土の塔の残骸」が見える場所に座っているのである。そこに「宝」があると嘯くのはDS2の記憶が微かに残っているからだろう(DS2のペイトも宝を求めて土の塔に来た)

興味深いことに蓋かぶりの老婆が死に、輪の都の入り口にいるNPCが消えるのは、フィリアノールの眠りを壊したタイミングである(ゲールを倒した後ではない)。

これはつまり、吹き溜まりは老婆の、輪の都は入り口にいるNPCの「夢」だったということを表しているのではないか。

彼らの見る「集合夢」は元となるフィリアノールの眠りが破壊されることで崩壊し、夢を見ている者たちも死ぬ。

さてフィリアノールの寝所に到達した主人公が壊れかけた卵に触れた瞬間、夢見る主体であるフィリアノールは目覚め、その夢は破壊される。と、同時に主人公は夢と現実の結節点を介して「夢の世界」から「現実の世界」へと跳躍する。

この現実の世界は遥かな未来だと考えられるが、そこはあまり重要ではないと思われる。
重要なのは、その場所は「フィリアノールの夢の世界」を通過することでしか到達することのできない場所だということだ。

卵が半分壊れていたのは、先に到着したゲールが「現実世界」へと至るために壊したからだろう。その時に夢は半覚醒状態となり、ゲールが通ってきた「輪の都」は悪夢的な状況に変容したはずだ。

時系列を整理するとこうなる。
1.DLC1で絵画が燃える
2.新しい絵画を描ける状態になったのを確認したゲールは夢の世界へ侵入する。
3.彼は正常であった「輪の都」を通り抜け、フィリアノールの寝所へ至り卵を損壊。
4.現実世界へと至ったゲールは、そこで小人の王たちを喰らいはじめる。
5.DLC2において、主人公はゲールの後を追い悪夢的な「輪の都」に到着。
6.ゲールに導かれて目的地へ向かい、ダークソウルを宿したゲールと再会する。
7.ゲールを殺しダークソウルを手に入れた主人公が、それをお嬢様へ届ける。

今後の考察について
シラの不可解な言動について少し考えていることがある。





2017年3月16日木曜日

DLC2ラスボス予想

候補としては小人の王、アンディール、探究者、等々。

個人的には完全復活グウィンか鍛冶の神アンドレイ
書籍が手元にないので確認できないが、ヒンドゥー教の創造神のひとつとされてるのが鍛冶の神だった記憶がある。

アンドレイがスターシステム的なキャラクターだとは知ってるが、DS1から登場し、重要な概念である「火」を使い、創造的な仕事をこなせる彼がこのまま終わるとは思えない。
ビジュアルもギリシア神話の主神ゼウスみたいな姿をしているし、彼の能力がなければ主人公は使命を果たせなかったはず。

ただ倒しちゃった場合、武器の強化ができなくなる? また別世界の話として済ませる?

その他
やや女性恐怖症的なダークソウルの世界観から鑑みるに、やはり女性だろうか。それも巨大な女性。となるとヒンドゥー教の「冥界の神ヤマ」の妹であり妻であるヤミーとか。

それとも順当にリリアーナだろうか。闇の子とリリアーナ?

四人の王のソウルと薪

DSシリーズお得意の器用仕事を応用するとニト=ヨーム以外にも重なる例があるだろうか、と考えてみる。

白竜シースに対応するのがおそらくロスリック
戦う場所が「書庫」という点のみ類似

四人の公王に対応するのが監視者
ある種の複数戦という理由のみ類似

混沌の苗床は神喰らいのエルドリッチ
ぐちょぐちょしてそうという理由のみ

それほど収穫はなかった。

ヨーム=ニト説

罪の都の王ヨームとはいったい何だったのか。
古い征服者の末裔と言われているが、この征服者とは巨人のことだろうか。
そもそも罪の都とは何なのか。

罪の都の侍女はなぜ仮面を被っているのか。
なぜイルシールの地下牢のさらに下に、都があるのか。

何度目かの攻略のおり、罪の都の侍女は死者を表しているのではないかとふと思いついた。

古来より仮面とは人でない何か、神的なものを宿すために身に着けられるという。
能楽においてはその多くが死者を表現するために被られる。

つまり罪の都とは死者の都であり、わかりやすく言うと地獄だ。
地下牢のさらに下にある理由も理解できる。地獄とは世界の底にある場所だからだ。

さて地獄というと日本人になじみ深いのが、かの閻魔だ。
この閻魔、もとはヒンドゥー教の「冥界の王ヤマ(YAMA)」の音訳だ。
さらにさかのぼると、本来はゾロアスター教の神「聖王イマ」であり、北欧神話の巨人の王ユミルと同じ起源をもつという。

ウィキペディアによると
ヤマは人間で最初の死者となり、死者が進む道を見いだした。そして死者の国の王となった
とある。

「巨人」で「最初の死者」であり「死者の国の王」となった。
 いうまでもなくDS1のニトは「最初の死者」であり、戦う場所も「巨人墓場」である。
つまりニトは巨人だった。そして最初の死者であり、やがて死者の国の王となった。

この「死者の国の王」としての名がヨームであると考えられる。
ヨームという名も示唆的で、YAMAの母音Aを変化させるとYOMUになる。
英語版のYhormという綴りの理由は説明できないが…。