女神グウィネヴィアは、グウィン王の長女であり、豊穣と恵みの象徴として人々に愛されていた
女神の祝福[DS1]
太陽の光の女神として知られるグウィネヴィアは
偉大なる太陽の光の王グウィンの娘であり
豊穣と恵みの象徴として、ひろく人々に愛されている
太陽の王女の指輪[DS1]
グウィン王の長女にして、太陽の光の王女である
グウィネヴィアには聖女たちが仕え、その恩恵をひろく戦士たちに分け与えていたという
太陽の光の恵み[DS1]
太陽の光の王女グウィネヴィアに仕える
聖女たちに伝えられる特別な奇跡
周囲も含め、HPを徐々に回復する
すべてに愛されたグウィネヴィアの奇跡は
その恩恵をひろく戦士たちに分け与えるが
誓約者でなければ使うことはできない
グウィンドリンが幻の女神を作ったのも、そのような王女の威光に頼ろうとしたからであろう
暗月剣の誓約指輪[DS1]
自らの醜くひ弱な姿を知るグウィンドリンは
姉グウィネヴィアの幻を作り
棄てられたアノール・ロンドを守っている
その偽りを破るものは、神の大敵に他ならない
しかし現実のグウィネヴィアは、多くの神と共にアノール・ロンドを去り、後に火の神フランの妻となったという
太陽の王女の指輪[DS1]
グウィン王の長女にして、太陽の光の王女である
グウィネヴィアの誓約者に与えられる指輪
わずかに温かく、奇跡の共鳴効果を高める力がある
太陽の光の王女グウィネヴィアは
多くの神と共にアノール・ロンドを去り
後に火の神フランの妻となった
グウィネヴィアは嫁ぎ先で母となり、貴い子たちをもうけたとされる
太陽の王女の指輪[DS3]
最古の王グウィンの長女として知られる
太陽の光の王女グウィネヴィアの名で伝わる指輪
多くの神と共に故郷を去った彼女は
やがて妻となり、母となった
そして貴い子たちをもうけたという
ロスリックの王妃
DS1で女神グウィネヴィアに関連づけられていた「女神の祝福」は、DS3ではロスリックの王妃に紐づけられている
女神の祝福[DS1]
女神グウィネヴィアの祝福の聖水
HPを全回復し、異常を癒す
女神の祝福[DS3]
ロスリックの王妃が祝福したとされる聖水
HPを完全に回復し、全ての異常を癒す
彼女は先王オスロエスの妻であり、グウィネヴィアと同じように、豊穣と恵みを象徴する存在とされている
女神の祝福[DS3]
ロスリックの王妃が祝福したとされる聖水
HPを完全に回復し、全ての異常を癒す
彼女は先王オスロエスの妻であり
豊穣と恵みの女神にすら例えられたが
末子オセロットを産んで後、姿を消したという
血の営み
これらの強い因果関係からグウィネヴィア=ロスリックの王妃とする説も根強い
しかしながら、グウィネヴィアがロスリックの王妃本人でないことは、ロスリックの血の営みが証している
王の薪(王子ロスリック)
資格者を求めたロスリックの血の営みは
やがて人を外れ、おぞましい所業と堕した
正に火継ぎとは呪いの道であろう
血の営みとは、古代の王家によく見られる近親婚のことである
近親婚は王家の血を引く者同士の婚姻により、その血の純血性を保つ、あるいはより濃くすることを目的として行なわれた
DS3において、血はソウルと密接な関係にある
不死隊は狼の血を分け誓った不死の戦士たちである。その彼らの血がひとつになることで、狼血のソウルは再現されている
またDLCにおいてゲールは、小人の王たちの暗い魂を喰らうことで融合された暗い魂から、血を生じさせた
このように血とソウルは表裏一体であり、血の分散はソウルの分散となり、血の集結はソウルの集結を意味するのである
血を濃くすることでソウルは濃くなる。こうした観念から為されたのがロスリックの血の営みである
薄くなったロスリックの血は、王家の末裔同士の婚姻により濃くなり、ついに薪の王としての資格を獲得したのである
であるのならば、グウィネヴィア=ロスリックの王妃本人説はややおかしなことになる
グウィネヴィアはグウィンの長女であり、いわば直系である。ならば血の営みで血を濃くする必要はないのである
ロスリックが血の営みを繰り返したのは、王家の血が薄まってしまっていたからである
そして血の営みは代々行なわれてきた
すなわち、先王オスロエスと王妃もまた近親婚であったことになる。そしてそれは、薄まってしまった貴い血を濃くするためのものである
王妃がグウィネヴィア自身だったとしたら、その必要はないだろう
ロスリック王家
グウィネヴィアがロスリックの王妃本人でないとしても、その先祖である可能性は高い
上述したように両者は偶然とは思えないほど、同じ性質を持っているからである
また先に述べたように、ソウルは人間の血によって分けられ、受け継がれていくものである
ソウルはそのキャラクターの性質をもっともよく表わす、文字通り魂のようなものである
血の営みにより薄まっていたソウルが濃くなり、そしていわば先祖返りする形で、グィネヴィアの性質をもつ者が誕生した
それがロスリックの王妃なのである
とするのならば、グィネヴィアが生んだという貴い子たちこそが、ロスリック王家の始祖になる
火の神フランとグウィネヴィアの血をふたたび集結させ、そのソウルをもって火継ぎを行なう
それはつまり、最初の王グウィンの火継ぎを再現するものである
オスロエス
ロスリックの先王オスロエスもまたロスリック王家の血を引く者である
王妃との関係はおそらく兄妹、あるいは姉弟であったろう
王の薪(王子ロスリック)
資格者を求めたロスリックの血の営みは
やがて人を外れ、おぞましい所業と堕した
正に火継ぎとは呪いの道であろう
ここで人を外れ、と人が強調されていることが重要である。神話において近親婚はわりとありふれたエピソードである(日本神話のイザナギ・イザナミなど多数)
よって血の営みは神々の世界では問題とはされない。血の営みがおぞましい所業とされるのは、人の世界のみのことである
また火継ぎとは呪いの道とされているが、この呪いとはソウルと同一のものである
ソウルと呪いは、同一のもの(緑衣の巡礼)
つまり、血の営みはソウルの道に通じるのである
さて、オスロエスは血の営みに発狂し、そして竜になろうとする
妖王オスロエスのソウル
王はロスリックの血の営みに発狂し
大書庫の異端と繋がったという
それは白竜シースの歪んだ信仰だった
オセロット
オスロエスと王妃とのあいだに生まれた子が末子オセロットである
オセロットという名前は「オスロエスの竜の子」という意味である
オスロエスの英名はOceirosであり、オセロットはOcelotteである。つまり、父親の名を表わすOceに「lotte」を足したのが、Ocelotteである
lotteは竜の子を表わす語である。先例としてDS2のシャナロット(Shanalotte)がいる
私の名は、シャナロット(Shanalotte)
それは、名を持たずに生み出された私に
あの竜がくれた名前
私は人によって生み出された竜の子(緑衣の巡礼)
※名前から判断すると、シャナロットはデュナシャンドラ(Nashandra)の竜の子という意味になるかもしれない。ただしシャナロットはアン・ディールによって作られたとされるので、ここに何らかのエピソードが挟まっていた可能性がある
生まれ変わりの母、ロザリア
竜の子オセロットを産んで後、ロスリックの王妃は姿を消したとされる
女神の祝福
ロスリックの王妃が祝福したとされる聖水
彼女は先王オスロエスの妻であり
豊穣と恵みの女神にすら例えられたが
末子オセロットを産んで後、姿を消したという
姿を消した王妃はどこへ行ったのか?
姿を消すとか、姿を隠すは、高貴な人が死去した際にもちいる表現である。よって王妃は死に、そして無縁墓地に赴いたのかもしれない
秘めた祝福
ロスリックの王妃が祝福したとされる聖水
ロスリックには、誰も訪れぬ墓地がある
故郷なき戦士たちが眠るその暗い場所で
彼女は、彼らのため祝福を願ったという
もうひとつ、姿を消したを字義通りにとるのならば、王妃はロスリックを去って別の場所に去ったと解釈することもできる
DS3において、グウィネヴィアと同一視されるキャラクターがもうひとりいる
生まれ変わりの母、ロザリアである
女神の騎士
DS1において、女神の騎士ロートレクが仕えたのが女神フィナである
寵愛の兜
女神フィナの寵愛を表現した
「抱かれ」騎士ロートレクの兜
女神フィナは語源的には、グウィネヴィアのことである(詳細は「名前の話2」)
ロートレクは女神グウィネヴィアに仕え、彼女に捧げるべく「聖女の魂(火防女の魂)」を奪い、結局はプレイヤーに大聖堂で殺されることになる
DS3では女神の騎士レオナールがロザリアのソウルを奪い、やはりプレイヤーによって大聖堂で殺されることになる
そのロザリアのソウルから錬成できるのが「太陽の光の恵み」である
太陽の光の恵み
太陽の光の王女が与えたという特別な奇跡
周囲を大きく含め、HPをゆっくりと大きく回復する
母であり妻であったグウィネヴィアの奇跡は
その恩恵をひろく戦士たちに分け与えた
DS1にも聖女たちに与えられた奇跡として登場するが、本作のそれはロザリアのソウルから錬成されるものである
錬成とはソウルの特質を凝固させ、特別なアイテムを作ることである
錬成炉
この炉で異形のソウルを錬成することで
その特質を凝固させた特別なアイテムが作られる
使い方を誤った者が、それを禁忌と呼ぶのだろう
よってロザリアは、グウィネヴィア本人かあるいはそれに連なる者である可能性が高い。グウィネヴィアに連なる者とは、ロスリックの王妃のことである
しかしながら上述したように、もし仮にロザリアがグウィネヴィア本人であるとしたら、ロスリックが放っておくとは思えない
グウィネヴィアは王家の始祖の血をもつものであり、血の営みなどせずとも、グウィンのように火継ぎさえ行えると考えられるからである
よって、ロザリアは名前の明かされていないロスリックの王妃であると考えられる。そして彼女はまた最初の子に舌を奪われたとされる
幻肢の指輪
生まれ変わりの母、ロザリアは
最初の子に舌を奪われたという
以来彼女は、それらを待っているのだと
ロザリアをロスリックの王妃とするのならば、彼女が最初に生んだのは王子ロスリックの兄、ローリアンである
ローリアンの大剣
王子ロスリックの兄、ローリアンの特大剣
燻りを宿した熔鉄は、黒く染まっている
それは弟の呪いを受ける前
騎士ローリアンは唯一人でデーモンの王子を殺し
以来その大剣は、炎に焼かれ続けているという
ロザリアはローリアンによって舌を奪われたことになる。そしてその償いであるのか、ローリアンは後に自らの望みにより、弟の呪いを受け、声を失っている
ローリアンの兜
騎士として育てられたローリアンは
弟の呪いにより声と歩みを失ったという
そしてそれは、彼の望みであったとも
竜の子
さて、オセロットが竜の子とすると、王妃は竜を生んだことになる
それはすなわち、オセロットはオスロエスが啓蒙を得た後、すなわち竜になった後に王妃に生ませた子、ということになる
白竜の息
かつて「ビッグハット」は白竜に共鳴し
裸の探求の末、その神の業を己のものとしたという
オスロエスはそれを知り、また啓蒙を得たのだろう
竜鱗の指輪
オスロエスは晩年竜に魅入られた
正気を失った彼は妖王と呼ばれ
多くの刺客が差し向けられたが
そのことごとくが失敗したという
妖王はそれを竜鱗の加護と呼んだ
過去にプリシラの出生について、プリシラは白竜シースとグウィンの王妃の不義により誕生した、と考察したことがある(「グウィンの妃」参照)
これを図式化すると、竜と王妃の交合によって生まれた竜の子、となるが、これはオスロエスと王妃、そしてオセロットの関係性とぴたりと重なる
火の神フラン
フラン(Flann)にはウェールズ語の「明るい赤」の他に、中世アイルランド語や、スコットランドゲール語で「血のように赤い」という意味がある
またこの言葉は「血」の詩的表現としても使用される
つまり火の神フランとは、「火の神、血」や「火の神の赤い血」、「火と血の神」という意味になろうか
さてこれまで述べてきたように、ロスリック王家の始祖は火の神フランと女神グウィネヴィアである
その末裔はやがて「血の営み」を繰り返し、薪の王の資格を得ようとする
薪の王とは、火継ぎの王のことである
これは言うなれば、血によって火を復活させようとする試みである
であれば、その所業に相応しいのは血と火の神の末裔であろう
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