マリカ概要
神人
神になる前マリカは神人であった
黒き剣の追憶
マリケスは、神人に与えられる影従の獣であった
マリカは影従に、運命の死の封印たるを望み
後にそれを裏切ったのだ
神人とは次代の神の候補である
デミゴッドの中で、ミケラとマレニア、そして私だけが
それぞれの二本指に見出され、女王マリカを継ぐ、次代の神の候補となったのだ
だから、私はブライヴを授かった。神人の特別な従者としてな(ラニ)
指読みのエンヤによれば、女王マリカはエルデンリングの宿主、その幻視を宿す者、すなわち神であるという
女王マリカは、エルデンリングの宿主、その幻視を宿す者
すなわち神さね(指読みのエンヤ)
エルデンリングの幻視を宿すからマリカは神なのである
神の時代
神となった彼女はゴッドフレイを伴侶に迎え、二人の間にはゴッドウィン、モーゴット、モーグというデミゴッドたちが生まれる
黄金と讃えられるゴッドウィンに比べ、モーゴットとモーグは忌み子であった
忌み王の追憶
祝福なき忌み子として生まれ落ちてなお
モーゴットは、黄金樹の守人であろうとした
モーグの大ルーン
モーグは、モーゴットの双子の兄弟であり
その大ルーンもまた、似通っている
その後マリカはゴッドフレイから祝福を奪い、狭間の地から追放する
ホーラ・ルーの追憶
最初のエルデの王、ゴッドフレイは
ある時祝福を奪われ、褪せ人となり
同じ者たちを連れ、狭間の地を離れた
我が王よ、王の戦士たちよ。お前たちから、祝福を奪う
そして、その瞳が色褪せるとき、狭間の地を追放する
外に戦を求め、生き、そして死ぬがよい(第三マリカ教会のマリカの言霊)
ゴッドフレイの追放後マリカは赤髪のラダゴンを王配とする
ラダゴン様は、赤い髪をなびかせた、英雄でございました
(略)
…しかし、最初のエルデの王、ゴッドフレイが狭間を追放されたとき
彼はレナラ様を捨て、黄金樹の王都に戻り、女王マリカの王配、二番目の夫となり
…二人目の、エルデの王となったのです(結びの司祭、ミリエル)
二人の間にはミケラとマレニアという二人の神人が誕生するが、一方は永遠に幼く、一方は腐敗を宿していた
腐敗の女神の追憶
ミケラとマレニアは、唯一人の神の子供である
故に二人は神人であるが、その生は脆弱であり
一方は永遠に幼く、一方は腐敗を宿した
現在
マリカは現在、律の砕け、その大過の罰として黄金樹に囚われているという
けれど彼女は、エルデンリングが砕けた後、黄金樹に囚われておる
神として、律の砕け、その大過の罰としてね(指読みのエンヤ)
彼女は罰せられてなお神であり、幻視の器である。そしてその器に大ルーンを捧げるとき、褪せ人はマリカの伴侶、エルデの王となるのだという
…指様が仰っている
“マリカの大過は、大いなる罰に値する”
“だが彼女は、罰せられてなお神であり、幻視の器なのだ”
“その器に大ルーンを捧げるとき、お主は彼女の伴侶、エルデの王となろう”
しかしそのエルデンリングを砕こうとしたのはマリカ自身である
マリカの槌
狭間の外、稀人の地で作られたという石鎚
女王マリカが、エルデンリングを砕こうとし
ラダゴンが、それを修復しようとした得物
エルデンリング
マリカが砕こうとしたエルデンリングとは、大いなる意志が黄金の流星と共に送った獣の化身したものであるという
エルデの流星
かつて、大いなる意志は
黄金の流星と共に、一匹の獣を狭間に送り
それが、エルデンリングになったという
エルデンリングは世界を律し、生命が祝福と幸福を謳歌することのできる黄金の律である
“偉大なるエルデンリングは、黄金の律”
“それは世界を律し、生命は祝福と幸福を謳歌する”
“だが、それは砕かれてしまった”(指読みのエンヤの伝える二本指の言葉)
しかしそのエルデンリングを宿す神であるマリカは、その黄金律に従うラダゴンを“黄金律の犬”と呼んでいる
おお、ラダゴンよ、黄金律の犬よ
お前はまだ、私ではない。まだ、神ではない
さあ、共に砕けようぞ!我が半身よ!(女王の閨のマリカの言霊)
黄金律
黄金律はエルデンリングから運命の死を取り除いたことで始まった
死王子の修復ルーン
黄金律は、運命の死を取り除くことで始まった
ならば新しい律は、死の回帰となるであろう
エルデンリングが砕けた結果、世界や生命はどうしようもなく壊れており、呪いと不幸が蔓延っている
“今や世界は、生命は、どうしようもなく壊れている”
“呪いと不幸が蔓延っているのだ”(指読みのエンヤの伝える二本指の言葉)
ゴッドウィンの死
マリカがエルデンリングを砕いたのは、ゴッドウィンの死が切欠とされる
古い黄金樹の盛期、まだエルデンリングが砕ける前
何者かが、黒き剣のマリケスから死のルーンの欠片を盗み
冷たい夜に、黄金のゴッドウィンを弑したのです
それは、歴史上はじめてのデミゴッドの死であり
エルデンリングが砕け、破砕戦争が起こる、その切欠になったと言われています
ゴッドウィンを暗殺したのは、永遠の都の末裔である黒き刃と呼ばれる女性ばかりの一団であり、彼女たちの武器、黒き刃には儀式により死のルーンの力が宿っていたという
以前お話した、黒き刃の陰謀の夜
その実行犯は、永遠の都の末裔たる、暗殺者だと言われています
姿隠しの衣を纏い、銀の鎧に身を包んだ、女性ばかりの一団であったと
そして彼女たちの武器、黒き刃には、儀式により死のルーンの力が宿っていたと
その女性たちは、マリカに近しい稀人であった
黒き刃の鎧
陰謀の夜の実行犯たる刺客たちは
すべて女性であり、一説には
マリカに近しい稀人であったという
稀人とは狭間の外からやってきた女王マリカの同族である
稀人のルーン
稀人は、かつて狭間の外からやってきた
女王マリカの同族であるという
月の王女ラニ
ゴッドウィン暗殺の実行犯はマリカに近しい稀人であるが、死のルーンを盗んだのはラニであるという。そして彼女は儀式の主であり陰謀の夜の主犯でもあった
…それに儀式の主、つまり陰謀の夜の主犯も、見当がつきましたよ
月の王女ラニ。王配ラダゴンと最初の妻レナの、子供たちのひとり
将軍ラダーン、法務官ライカードの兄妹たるデミゴッド
刻印には、彼女の名が隠されていたのです(ロジェール)
死のルーンの力を武器に宿すためには、それなりの儀式が必要であり、儀式の刻印にラニの痕跡が残っていたのである
欠片とは言え、死のルーンの力を宿すためには、それなりの儀式が必要です
そして儀式の刻印は、その主の痕跡を、どこかに必ず残すもの…
影従マリケス
盗まれた死のルーンはマリカの影従マリケスが黒き剣に宿していたものである
マリケスの黒き剣
運命の死を宿したマリケスの黒き剣
その大いなる抜け殻
運命の死とは死のルーンのことである
死のルーンとは、即ち運命の死(指読みのエンヤ)
陰謀の夜に、死の一部が盗まれた後、マリケスは自らの内に剣を封じたという
マリケスの黒き剣
陰謀の夜に、死の一部が盗まれた後
マリケスはこの剣を、自らの内に封じた
もう二度と、誰にも死を盗ませぬように
もともとマリケスの黒き剣に運命の死が封印されていたのは、マリカの望みであったとされる。しかし彼女は後にそれを裏切っている
黒き剣の追憶
マリケスは、神人に与えられる影従の獣であった
マリカは影従に、運命の死の封印たるを望み
後にそれを裏切ったのだ
女王マリカの呪い
ローデリカによれば、女王マリカは“私たち”を呪っているという
そして、ヒューグ様の武器で、殺してください
神を。私たちを呪う、女王マリカを(ローデリカ)
またヒューグが神を殺す武器を希求するのは、女王マリカの恐ろしい呪いであるともいう
…神を殺す武器を
ヒューグ様の願うそれは、私には、呪いのように思えます
女王マリカの、恐ろしい呪い
ヒューグが神を殺す武器を作るのは、それがマリカとの誓約だからである
…儂の武器で、神を殺してくれ
それが儂の、生きたすべて
そして、女王マリカとの誓約なのだ(ヒューグ)
ゴッドフレイ
かつてゴッドフレイや褪せ人から祝福を奪ったのはマリカである
我が王よ、王の戦士たちよ。お前たちから、祝福を奪う
そして、その瞳が色褪せるとき、狭間の地を追放する
外に戦を求め、生き、そして死ぬがよい(第三マリカ教会のマリカの言霊)
しかし彼女は褪せ人が死後に狭間の地に戻り、エルデンリングを掲げることを望んでもいる
そして、お前たちが死した後、いつか奪ったものを返そう
狭間の地に戻り、戦い、赴くままにエルデンリングを掲げるがよい
死と共に、強くあれ。王の戦士たちよ、我が王、ゴッドフレイよ(巡礼教会のマリカの言霊)
しかし今のマリカは褪せ人が王となることを望んでいない
…ああ、やはり君だったか
エルデンリングに見え、エルデの王になるのだな
…しかし、残念だ
その意志はよい、だが、達せられるべきではないのだよ
女王マリカは、私たちに望んでいるのだ
ずっと、足掻き続けることをね(ギデオン=オーフニール)
考察
マリカの言動を概観してみると、黄金律の幻視を宿す神であったマリカが、双子の忌み子が生まれたことをきっかけに変調を来したことがうかがえる
ただしそれは、彼女の意志であったかは不明である。大いなる意志に強いられて言動に変化が現れたとも考えられるからである
第三マリカ教会における彼女の言霊は、まだ大いなる意志に従順であった頃のマリカの言ともとれる
我が王よ、王の戦士たちよ。お前たちから、祝福を奪う
そして、その瞳が色褪せるとき、狭間の地を追放する
外に戦を求め、生き、そして死ぬがよい(第三マリカ教会)
双子の忌み子の誕生を嫌った大いなる意志が、マリカを通じてゴッドフレイの祝福を奪ったとも考えられるからである
その結果マリカが我が王と呼ぶゴッドフレイは祝福を奪われ、狭間の地から追放されている
その後ラダゴンとの婚姻を経て生まれたのは、神人ではあるが永遠の幼さと腐敗を宿した双子であった
そしてついにゴッドウィンの死を切欠にしてエルデンリングの破壊という破局に至る
さて、ゴッドウィンを暗殺した黒き刃とマリカとの間に繋がりが示唆されていることから、マリカも陰謀の夜に関わっていたと考えられる
黒き刃の鎧
陰謀の夜の実行犯たる刺客たちは
すべて女性であり、一説には
マリカに近しい稀人であったという
ただし陰謀の夜の主犯はあくまでもラニである。彼女は神人の肉体を捨てるために死のルーンを必要としていた
…それに儀式の主、つまり陰謀の夜の主犯も、見当がつきましたよ
月の王女ラニ。(ロジェール)
死のルーンの強奪に関しては、マリケスの黒き剣のテキストにも“マリカの裏切り”が示唆されている
黒き剣の追憶
マリケスは、神人に与えられる影従の獣であった
マリカは影従に、運命の死の封印たるを望み
後にそれを裏切ったのだ
この裏切りに関しては獣の司祭を殺害したときにもその一端が覗ける
…マリカよ、なぜ…
我を、欺いた…
なぜ、壊した…(獣の司祭殺害時のセリフ)
黒き剣の追憶と獣の司祭の言葉を総合すると、マリカは何らかの意図のもとにマリケスを欺き、ラニに協力して死のルーンを盗んだ後に、何らかの理由によりエルデンリングの破壊したようである
マリカの思惑に陰謀の夜におけるゴッドウィンの死が含まれていたかは不明であるが、マリカと同族である黒き刃が殺害を実行していることから、その死は前提されていたように思われる
ただし期待されたゴッドウィンの死は、現実に起きた「死に生きる死王子」としての死ではなく、もっと完全な死であったと考えられる
ところがラニの介入により、ゴッドウィンの不完全な死というマリカの予期していない事態が発生してしまった
マリカの望みはゴッドウィンの完全なる死であった。だが、実際に起きたのはゴッドウィンの不完全な死だったのである
このことが最終的にマリカにエルデンリングを砕かせる切欠となったのであるが、しかしその前にマリカの当初の意図を探ってみたい
ゴッドウィンの死
運命の死の力によりゴッドウィンに完全なる死を与えること。それがマリカの本来の目的であったと思われる
運命の死を取り除かれた黄金律は永遠ではあるが、永遠とは停滞であり、それは外なる神の介入を招き、腐敗を生じさせるからである
青布の胴衣
停滞はやがて淀みとなり、腐りゆく
常に流れ行き、留まることなかれ
停滞の予兆は双子の忌み子としてマリカの眼前に最初に現れ、最後には永遠に幼い(完全なる停滞)ミケラと、腐敗(停滞により生じる)を宿すマレニアの誕生に結実する
双子の忌み子を産んだとき、マリカは停滞とそれによる淀みを恐れ、我が王と呼ぶゴッドフレイを追放してまで、完全な神の子を産もうとしたと考えられる
だがミケラとマレニアを産んだとき、マリカはついに永遠なる神々でさえ停滞からは逃れられないことを身をもって知ったのである
永遠が腐敗をもたらすのであれば、その永遠を捨てることでマリカの種族(神やデミゴッド)は腐敗を克服することができる
この時点で腐敗に侵されていない神人はラニだけであり、忌み子でないマリカとゴッドフレイの子はゴッドウィンだけである
奇しくもこの両名は、陰謀の夜の死者である
マリカの計画はラニとゴッドウィンに死を与えることで、永遠を克服した新たなる種を誕生させることだった
そのためにマリカは一度は封じたはずの「運命の死」を取り戻そうとしたのである
だがそれは、永遠を体現する黄金律に反逆することでもある。エルデンリングが神の裏切りを監視するために送った影従はマリカの意に従うことはないであろう
よって盗むほかなかったのである
運命の死によってゴッドウィンに完全なる死を与え、神々の停滞を克服すること。その目的を果たすために、マリカはラニの陰謀の夜に協力したのである(死後ゴッドウィンは祝福により蘇らせる予定だったと思われる)
盗んだ死のルーンは運命の死の一部に過ぎず、それをエルデンリングに戻しても大いなる循環は戻らない
だが、その力により神は死ぬことができる。それが神々全体の停滞を打破すると考えたのである(腐敗は神々が永遠という名の停滞状態にあることから発生している)
魔女ラニ
けれどもラニの秘策がマリカの計画を大きく狂わせてしまう
本来、ラニは儀式により死のルーンの力を武器に宿し、そしてゴッドウィンと共に死に、永遠を克服した新たなる神族となるはずであった
だが彼女は神人の肉体を棄てるために、自らの肉体のみを殺す。その結果ゴッドウィンの完全なる死は妨害され、彼を死に生きる死王子としてしまったのである
死の呪痕
呪痕は、デミゴッド最初の死に刻まれ
円環を為すはずである
だが、デミゴッド最初の死者は二人あり
呪痕は2つの欠環となった
ラニは、肉体だけの最初の死者であり
故に死王子は、魂だけの最初の死者なのだ
おそらくラニはこのような結果になることを知っていた。彼女が肉体のみの死という不完全な死を達成するためには、もうひとり魂のみが死ぬ贄が必要だったからである
そしてこのことが後年ラニたちが黒き刃たちに狙われる原因ともなる
永遠なる黄金律のもとに生まれた「死に生きるもの」、それは永遠の停滞を表わす存在である
黄金律が完全である限り、ゴッドウィンは完全に死ぬことができず、肉体のみが永遠にその状態のまま生き続けなくてはならないのである
それ故にマリカは、ゴッドウィンを死なせてやるためにエルデンリングという永遠の根源を砕くしかなかったのである
ただしそれにより、狭間の地は永遠とはまた別の停滞状態に陥ってしまう
それまで黄金樹を中心に行われてきた狭間の地の生命の循環(還樹など)が止まり、世界や生命はどうしようもなく壊れてしまったのである
褪せ人
エルデンリングを修復するために、大いなる意志は褪せ人に祝福を与え狭間の地に呼び戻した
しかしそれは、永遠という停滞を打破しようというマリカの思惑とは真逆の思想である
永遠の根源たるエルデンリングが修復されれば、神々は永遠という停滞を克服せぬまま再び永遠となり、そして腐敗と死に生きる者たちは残されるのである
それはつまり、ゴッドウィンが不完全な死のまま永遠に生き続けることも意味する
だからこそ、マリカは褪せ人が王になることを望まなかったのである
…ああ、やはり君だったか
エルデンリングに見え、エルデの王になるのだな
…しかし、残念だ
その意志はよい、だが、達せられるべきではないのだよ
女王マリカは、私たちに望んでいるのだ
ずっと、足掻き続けることをね(ギデオン=オーフニール)
褪せ人が王にならず足掻き続けた果てにあるのは、黄金樹の死である。それは黄金樹の根に埋められた死王子の死でもある
エルデンリングが砕かれたとき黄金樹はその不死性を失い、死すべき運命を持つ生命となっている
黄金の種子
それはエルデンリングが砕けた時
黄金樹から各地に飛来した
生命が、自らの終末を悟ったかのように
いつか黄金樹は枯れ果て、その時にゴッドウィンも完全に死ぬことができる。囚われのマリカはその時をただひたすらに待ち望んでいるのである
永遠
以上のように、マリカは永遠という停滞の克服を目的として動いていたと思われる
永遠であることが停滞を生み、淀みとなって、ついに腐敗が生じる
この腐敗を浄め、停滞を打破するためには、流れる水がごとくならなければならない
遊牧の民の剣士の頭巾
布地の青は、清涼な流水の象徴であり
その剣もまた流れる水がごとくである
停滞はやがて淀みとなり、腐りゆく
常に流れ行き、留まることなかれ
事実、青衣の踊り子から流水の剣を授かった盲目の剣士は、古き神、腐敗を封じている
青い踊り子
青衣の踊り子は、妖精であったという
妖精は、盲目の剣士に流水の剣を授け
古き神、腐敗を封じたと伝わっている
神という永遠の生命が停滞を克服するには、永遠性を捨てる必要がある。それは死を受け容れることであり、種として生と死の大いなる循環を取り戻すことである
生と死の大いなる循環が蘇ることで神々は流れる水のごとくなり、淀みや腐敗は封じられるのである
永遠の女王マリカは自分たちの種族の永遠性を失うために四苦八苦し、そしてついに永遠たる自らを砕くに至ったのである
黄金律の始まり
黄金律の始まりについて、ぶぶ太郎さんに頂いたコメントをもとに考察しなおしたのが本項である
指読みのエンヤによれば、黄金律の始まりはエルデンリングから運命の死が取り除かれた時だという
この時期について様々な解釈があると思う
筆者はこれまで、黄金樹の芽生えた瞬間をそれとしてきたのであるが、頂いたコメントを読んで熟考した結果、黄金律の始まりは生命の坩堝の力が失われたのと同じタイミングである、と結論するに至った
まず原初の黄金は「より生命に近く」、「赤味」を帯びていたとされる
オルドビスの大剣
原初の黄金は、より生命に近く
故に赤味を帯びていたという
この剣は、その古い聖性を宿している
より生命に近く、ということは現在の黄金(樹・律)は生命から遠ざかっているということになる
エルデンリングが砕かれるまでの黄金樹の特徴はその永遠性である
生命を「死によって区切られる現象」と考えた場合、永遠性を備えた黄金樹は確かに生命から遠ざかっていることになる
ではより生命に近かった原初の黄金は、なぜ赤く、なぜ赤味を失ったのであろうか
結論はひとつ、「運命の死」を取り除かれたからである
そしてマリケスの振るう「運命の死の力」は、赤い
赤味を帯びた原初の黄金から運命の死の色である赤を取り除いたことで、現在の黄金になったのである
ここには、「闇に瞬く光こそ最もよく輝く」というような宮崎氏の美学のようなものが反映されていると思われる
つまり生命とは死があるからこそ、その輝きが増すのである
生命から死を取り除いた永遠は停滞であり、生命のもつ根源的な力が失われてしまうのである
マリカが運命の死の力によって取り戻したかった世界は、死によってこそ輝く原初の生命の溢れる世界なのである
また、そんな世界が復活した暁には、坩堝の騎士を従えていたゴッドフレイが、エルデの王として凱旋する予定だったのであろう
無垢金の針
永遠と腐敗という対立項があることで、ミケラの針がなぜ外なる神の干渉を退けるのか、という疑問に答えることができる
ミケラの針
外なる神の干渉を退けるため
ミケラが紡ぎあげた無垢金の針のひとつ
一般的に「金(AU)」は腐食に対する強い耐性をもつ
それは外なる神の腐食を退けて、永遠に輝き続ける金属なのである
黄金律原理主義や黄金樹の黄金は腐食に弱かった。しかし無垢金ならば腐食に対する強い耐性を持つ
ミケラが黄金律原理主義を捨て無垢なる金に活路を見出そうとしたのは、無垢金が極めて腐食に強い特性を持つからである
ラダゴンの光輪
しかし、幼きミケラは原理主義を捨てた
それが、マレニアの宿痾に無力だったから
無垢なる黄金、そのはじまりである
蛇足
高度に進化した生命が少子化に向かう、つまり種族として危機を迎えるという展開はブラッドボーンの主題でもあった
本作ではその主題が究極的な生命、すなわち永遠の神々によって演じられる
永遠の神々は永遠であるが故の停滞に陥り、そして腐敗していく
神々の長はそのことに気づき、停滞を克服するために手を尽くすのだが、しかしそれが報いられることはなかった
巨人の火の釜でメリナはいう
…狭間の地を、ずっと見てきた
この世界には、修復が必要だと思う
…そして、分け隔てない死が
エルデンリングから運命の死を取り除いたことで獲得した永遠という停滞は、エルデンリングを修復し、分け隔てのない死を狭間の地のすべての生命にもたらすことで、克服されるのである
クリア当初はあっさりしたストーリーかなと思っていたのですが、かなり各人(神?)物が絡み合ってますね…
返信削除自分はある人物を考察しきらないとある人物が考察できないに陥ってます。
マリカ概要を作成しているうちに、周辺情報がどんどん膨らんで収集がつかなくなりそうでしたね…
削除発売前のインタビューでキャラクターたちの物語が複雑に絡みあっている的なものがあったのですが、確かにそうなのかもしれません
永遠とは停滞であり、それは外なる神の介入を招き、腐敗を生じさせる
返信削除この発想は面白いですね。
永遠の女王マリカだからこそ永遠の問題を知っていて、だからこそ永遠を克服しようとしていたと。
たしかに腐敗を封印した流水の剣士とか、永遠の幼さと腐敗を生まれ持った双子とか、腐敗と永遠の対比構造が各所で見られますね
なるほどなー
玉露さんのコメントを見てフロムゲーはよくこの議題を扱っているなと思いました。
削除蛇足に書かれているブラッドボーンもそうですし、
ダークソウル3のアリアンデル絵画世界は火で焼かれないことでまさに腐っていたし、
SEKIROも竜胤の御子が永遠性を捨てる話だったように思います。
各フロムゲーを考察しているシードさんらしい良い考察だなと。
たしかに
削除思い返してみればソウル系はこの永遠による停滞とそれによる腐敗
あるいは、永遠という存在の儚さと有限、もしくは滅びの美みたいなのをよく描いてますね
宮崎さんがそういうのが好きなんでしょうね
たまにインタビューでもそんな感じのこと言ってますし
マリカはモーゴットとモーグが産まれたときに、永遠の限界に気付いたのかもしれませんね
削除DSが光と闇、ブラッドボーンが啓蒙と獣性であったように、本作は永遠と腐敗(停滞)がテーマといえるのかもしれません
また白雲風韻さんが指摘するように、SEKIROの「人返りEND」も永遠なる者が定命の者に返る話でした
永遠という絶対に滅びない状況において、如何に滅びの美を追究するのか、みたいな挑戦的なものも感じます
自分もなぜゴッドフレイは祝福を奪われ褪せ人として狭間の地を追放されたのか、について書きました。
削除死と共に強くなれってどういう意味なのかなー、って思っていたんですが、たしかに永遠のもつ病を克服するため、ってのはありそうですよね。
ただ自分はマリカは追放時点でエルデンリングを砕くことまで覚悟していたんじゃないかな、って思っています。
よければ感想をください。これだとちょっと綱渡りすぎるよな、と思う部分はあります。
https://grokuro300.blogspot.com/2022/03/blog-post_18.html
停滞と淀みに注目した考察お見事でした。
返信削除ゴッドウィンでならなければいけなかった理由がゲーム中になさすぎて
どう考察してもそこが浮いてしまいますよね…
あと、金仮面卿が完全律の修復ルーンで
「人のごとき、心持つ神など不要であり律の瑕疵であったのだ」
と吐き捨ててますよね
これってようは感情的に動きすぎだろ、マリカ…って感じだと思うので
今回の考察だとマリカがあまりにも英雄的というか、世界のことを第一に考えすぎてませんか?
人の如き、というのは例えばゴッドフレイや子供達を愛していた故、のようなニュアンスに思えます
世界のためにゴッドフレイを追放し、ゴッドウィンを殺すように仕向けるのは
それこそなんだか完全律の考えのような動きだな、と少々感じました
ゴッドウィンを殺害した理由としては、マリカがゴッドウィンを愛していたからこそだと思います
削除ゴッドウィンが死を受け容れて永遠を克服することになれば、彼が次代の王になるからです(このあたり現実における「死」と作中世界の「死」の概念が少しずれています)
マリカは世界というよりも、自分を含む神の一族の種の限界を感じて、どうにかして一族を救いたかったのだと思います
ゴッドフレイへの言動に関しては、今もって不明瞭な部分があります(我が王に還ってきて欲しかったのかもしれません)
考察の類いではありませんが似たものとして
返信削除・エルデンリングと三位一体の図解
・ゴッドウィンとイエスキリストの構図
磔に関しては色々な説や解釈があるので深くは掘りません
原初の黄金樹信仰から黄金樹原理主義への移行は、北欧神話からキリスト教への移行と重なる部分がありますね
削除シードさんがエルデンリングの脚本作ったのかってくらい芯食ってる素晴らしい考察でした。おそらくDLCでるまでこれ以上ストーリーの根幹に関わる考察は生まれないと思います。
返信削除こう見るとDLCは大いなる意志に関わる捕捉なんですかね。大いなる意志の手がかりがあまりないように思えますし。エルデの流星とか見るに星とか宇宙に関わる、狭間の地の外が舞台になりそうですが。
ありがとうございます
削除私としては、今もまだ情報を消化できていないので修正する部分は多々あると感じています(根本的な部分から訂正するかもしれません)
DLCはミケラ(トリーナ)の夢の世界(DS3DLCのように)あたりでしょうかね。外なる神と、大いなる意志との関係が明らかにされるかもしれないという期待があります
エルデンリングで常々疑問に感じているのが、狭間の地の「狭間」という部分。
返信削除何と何の狭間なのか、これが分からない。
ただ一つ言えることは、狭間の地は様々なものが様々に影響し合い、そして干渉し合っているということ。
例え黄金律(永遠)であっても、他からの干渉は避けられない。
それがマーティンが創造した世界の絶対法則なのではないでしょうか。
そして、そんな世界で神或いはデミゴッドたちが求めたものが、不干渉という束の間の「夢」なのでしょうね。
エルデンリングの象徴が「黄金樹」なのも色々と示唆的で面白いです。
樹という種から成長し、やがて枯れていく存在が「永遠の象徴」として扱われている訳ですから。
マリカはそういったことに気づき、夢から「目醒めた」のでしょうかね。
或いは、目醒めさせたかったのか。
言われてみると、生と死を象徴する樹木を永遠の象徴とするのは面白いですね
削除そのあたりは、北欧神話の光の神バルドルの死と、永遠なるキリストの対比的な構想があるのかもしれません
エルデンリングの複数の環は狭間の地と、それに重なる無数の他世界を表わしているのかもしれません
夢というとトリーナ(ミケラ)が思い浮かびますが、ひょっとするとマリカもミケラに魅了されて、何らかの夢を見ていたという可能性も…
この記事を見て、う~んと感じたので記入させて下さい(今、頭整理中)
返信削除シード様・玉露様・他の方々も間違い指摘など是非のと思います
●原初の黄金樹:今よりも赤く、生命の坩堝の力を宿し
脈管がびっしりと浮き上がっている
●原初の黄金は、より生命に近く故に赤味を帯びていたという
坩堝の騎士の装備などのコメントを見てですが、律の無い無秩序だけど
色々な生命の坩堝(集まり)命溢れるコメントでした
(坩堝の騎士とは、もともとは“最初のエルデの王”ゴッドフレイに仕えた
16人の古い騎士たちである)
今の金色の黄金樹とは別物(もしかしたら黄金律によって変質した物かな??)
玉露様の念表を見ると、黄金律・ラダゴンによって「坩堝の騎士や・忌み子は差別された」
となってるので
疑問なのですが、マリカ様は「色々混じった忌み子や坩堝の騎士を嫌っていたり
排除しようとしていたのかな?と思いました」
変調をきたすとは思えませんでした
黄金律(決めごと・法律?)こそ生命の進歩をやめた「停滞」の様に感じてしまいました
以前書いたのですが、エルデンの世界全部が「赤き腐敗」に吞まれた世界は
宇宙戦艦ヤマトのガミラス星人が、地球を自分達の住める星にする
浸食しているように感じてしまいました
(ラダゴンやマレニアすらも腐り死にしてしまうのに、信奉してる蟲人は適応している)
ゴッドウィンに関しては、死巾のフィア・ハンターD・ロジェールの3人の
お話を今回見れたので、マリカではなく、フィアやミケラの目的だと思います
●ミケラ:自らを聖樹とし祝福無き立場の弱い存在(しろがね人や獣人等)の
安らげる世界(もしかしたら黄金律とは違う律・ラダゴンの言っていた辺境の律かな?)
を自ら作ろうとしていたように感じられました
マレニアの病気に効かないからと、ラダゴンにアイテム送り返しているし
忌み子すらも助けようとしていたら、モーグさんがミケラを伴侶として横に立つ事を
選んだ訳も分かる気がするし(ミケラの聖樹ではなく自分の目的で拉致したから
ミケラさん心を閉じたのかなと感じました。これ私史観)
わき道にそれましたが、黄金の墓標という武器のコメントで
「兄さま、兄さま、どうか正しく死んでください」やソール城の伝説の武器コメントや
ミケラの聖樹の日蝕教会等で、ゴッドウィンを復活させる(正しく死なせないの??)
「…申し訳ありませぬ、ミケラ様。まだ、太陽は蝕まれませぬ。我らの祈りが弱いばかり
貴方の友は、魂無きままなのです…」
フィア・D・ロジェールイベントでゴッドウィンは産まれ直す事は出来ませんでしたが
正しい死を迎え、ゴッドウィンの中で戦っていた龍も長い戦いから解放する事が出来ました
だから、マリカがゴッドウィンに対して何かしたいように感じられませんでした
あ~長くなりました
マリカの願いは、原初の黄金樹がそびえ・生命の坩堝たる命溢れる世界を望み
黄金律での永遠の停滞をぶち壊したい
という風に感じてしまいました
坩堝の騎士・しろがね人・ミケラの願う世界?・NPCの考察など色々と聞きたいです
周回プレイしながら楽しみに閲覧させて頂きます
なるほど、たしかに考察では原初の黄金樹の時代と黄金律原理主義の時代を厳密に分けていませんでしたね
削除これは”黄金律のはじまり”を、原初の黄金樹の時代の始まりと解釈するか、黄金律原理主義の始まりと解釈するかによって変わってくるかと思います
黄金樹を焼くは、原初の大罪。まして、死のルーンの力を求めるとは…
死のルーンとは、即ち運命の死
黄金の律のはじまりに、取り除かれ、封じられた影(指読みのエンヤ)
運命の死が取り除かれたタイミングを黄金律原理主義の始まりと解釈するのであれば、ぶぶ太郎さんのご指摘のとおりマリカの望む“原初の黄金樹”と、ラダゴンの掲げる“黄金律原理主義”という対比になるかと思います
この場合、マリカは王家の忌み子に黄金樹の衰退を感じ取り、運命の死を取り除くことで永遠を目指した、と考えることもできます
より永遠性を求めた結果が黄金律原理主義を掲げるラダゴンであり、また彼による新たな神人の作成に繋がったというふうにも考えられます
しかしながら、「かつて黄金樹は、永遠にして完全であった」(緋色種子のタリスマン)とあるように、黄金樹が定命の存在から永遠になりまた再び定命になったというよりも、黄金樹は原初から永遠であり、それが次第に停滞により衰微していったように思われます(その方が神話的であるとも感じます)
また最初のエルデの王ゴッドフレイ以降、ゴッドウィンに至るまでデミゴッドの死者がいなかったことも考慮すると、ゴッドフレイの時代にはすでに運命の死は取り除かれていたように思われます
加えて二本指に仕える指読みのエンヤは黄金律原理主義ではない(祈祷の種類が似て非なるもの)のですが、それでも黄金律を修復しようとしています
“偉大なるエルデンリングは、黄金の律”
“それは世界を律し、生命は祝福と幸福を謳歌する”
“だが、それは砕かれてしまった”
“だが、大いなる意志は、世界と生命を見捨てない”
“お主たち褪せ人に、祝福の導きをもたらし、使命を与えたのだ”
“褪せ人よ、お主の持つ大ルーンは、エルデンリングの大欠片”
“それを、もうひとつ手に入れよ”
“そしてエルデの王となり、黄金の律を修復するのだ”(二本指の言葉)
私としては「黄金律」は、黄金樹の全時代を示すものであり、黄金律原理主義はその内にある狭義の「黄金律」と解しています
ですので、マリカは黄金律による永遠の停滞を壊したかった、という点では意見は一致しています
原初の生命の横溢する黄金樹でさえ停滞を免れないのだとしたら、マリカが望むのは黄金律が象徴する黄金樹の時代そのものの破壊ではないでしょうか
追記
坩堝を穢れとし、王家の忌み子を拘束したのはマリカではなくラダゴンでしょう
黄金律の探究を、ここに宣言する
あるべき正しさを知ることが、我らの信仰を、祝福を強くする
幸せな幼き日々、盲信の時代は終わる
同志よ、何の躊躇が必要だろうか!(小黄金樹教会のマリカの言霊)
※マリカの言霊ですが、その内容からラダゴンの言霊のように思えます
坩堝鱗のタリスマン
古い時代、人の身体に生じたという
諸相の混ざった鱗のタリスマン
致命の一撃のダメージを軽減する
それは、生命の原初たる坩堝の名残である
部分的な先祖返りであり、古くは神聖視されたが
文明の後には穢れとして扱われた
かつて人の身体に生じた坩堝の名残が神にも現れたことが、マリカに永遠の衰退を予兆させ、永遠を克服しようとする行動に出させたと思われます(結果的にラダゴンが出現する)
頂いたコメントをもとに考え直した結果
削除ぶぶ太郎さんに理があると思われるので、該当箇所を修正しました
また新たに黄金律の始まりの項を追記しました
とても示唆に富むコメントありがとうございました
ストーリートレーラーで、「黄金のゴッドウィンが最初の死者となった時、女王マリカは狂ったのだろう」とラニが言っていますが、もしラニがマリカの計画を知っていたなら、ゴッドウィンが死んで「狂ったのだろう」と言うでしょうか?
返信削除そこが疑問です。
ラニとしても、ゴッドウィンの死によってマリカがよりにもよってエルデンリングを砕くとは思っていなかったのかもしれません
削除黄金樹の宿主たるマリカが自分自身を砕くのと同じことであり、いってみれば黄金律を体現する神の自殺です
ストーリートレーラのラニにしても、自分が首謀してゴッドウィンを暗殺したにも関わらず「黄金のゴッドウィンが最初の死者となった時」としれっと言ってますから、彼女の本音がどこにあるのか不明です
何もかも知っていてマリカや黄金律を嘲弄する意図を持って「狂った」という言葉を発したのかもしれません
アイテムテキストと異なり、NPCは「嘘」が許されているという点が難しく、真意が読めないところがありますね
こんにちは、そうだったら面白いくらいな、くらいで聞いてください。
返信削除エルデンリングのお話が北欧神話を参考に作られていた場合、
マリカ=フリッグ ラダゴン=オーディン+トール ゴッドウィン=バルドル
ラニ=ヘズ ミケラ(トリーナ)=ロキ がモデルなのかなと思います。
もしミケラがロキ役ならば、黒き陰謀の夜、本来死のルーンを盗むところで任務終了の
黒き刃を愛を強いる能力で唆しているかもしれません、
それによるゴッドウィン(バルドル)の死をきっかけに、
ローデイルに終末のラッパ(ギャラルホルン)が鳴り響き、
破砕戦争(ラグナロク)が起こるのです。
すいません追記を、
削除黄金のゴッドウィンを殺した暗殺者の一人
ティシーは、黒き刃の長アレクトーの娘であり
王都からの逃亡時、母を守り命を落としている
マリカが黒幕の場合、彼女たちは逃げる必要があるのでしょうか?
もちろんマリカ以外の王族に狙われる可能性はあるのですが…
トリックスター的な役割のロキと、何やら暗躍していそうなミケラは通じるものがありますね
削除ゴッドウィンの暗殺と黒い刃の追撃については、陰謀の夜の時点で王都の権力はラダゴンに移っていたのではないかと思います
黄金律の犬にとって、率の側にあるデミゴッドが殺害されるというのは許しがい暴挙になるかと思います
返信ありがとうございます!
削除私はどうもミケラに何か「企んでいて欲しい」で想像してしまう部分がありますので可能性の一部でしかないことは自覚しています。
たしかにラダゴンに権力が移っていたのなら説明がつきますね、マリカが黒き刃を持っていたとすると、ラダゴンも同じような戦力があっても不思議ではありません。
ミケラは黒幕候補止まりですか、悔しいな。
すいません、もう一つ疑問があるのですが
削除マリカの望みがゴッドウィンの完全なる死であると、
考えた場合、古竜の友たるゴッドウィンが殺害された後
その友であるフォルサクスが怒り狂うと思うのですが
どう思われますか?
下手をするとフォルサクスとその姉ランサクスにより
古竜戦役再び、と、なりかねませんが、
マリカにとってそれほどのリスクを犯して得られる利とはなんでしょう?
竜王プラキドサクスが倒れれば嵐の中心でミケラの針を使用できるようになるかもしれないミケラに利はありそうですが、いかがでしょう?
まだ考察中でありましたらすいません。
すいません、古竜戦役再び、となった場合のマリカの利を見つけてしまったので
削除忘れてください、浅い考察でお目汚し失礼しました。
他の考察記事でもちょこっと名前が出ましたが、根本の話はカバラ教義のセフィロトの樹だと感じてます。どうでしょうか。
返信削除「狭間の地の狭間ってどことどこの狭間だよ」という疑問がありますが、これをセフィロトの樹の中心部であるティファレトに置き換えるとかなり理に適ってる気がします。要するにケテル(最上位)とマルクト(最下位)の狭間という事です。ダァトという不可視のセフィラを除くと、ティファレトはケテルとイェソドと直結しています。
まず、ティファレトの対応惑星は太陽です。そして、更に上に属するゲブラーとケセドを結ぶのを特徴としているセフィラです。このゲブラーとの関わりが特に面白くて、ゲブラーは対応色を赤とし、律の遵守、人類を裁くセフィラとして知られています。まさにラダゴンですよね。そしてティファレトは「王」というシンボルの関連も持っています。ヘブライ語でティファレトは「栄光」を意味するのも、祝福や光を連想させます。
ケテルは「Ratzon Ha'elyon」(英: Supreme Will)と呼ばれていて、全ての始まりであるアイン・ソフとの中継と言われます。名前からして、これが大いなる意思の正体かな、と。そしてもう一つが「Tzimtzum」(英:condensation)という概念。無限光であるアイン・ソフ・オウルは無限であるが故に他に何も存在できない、ならばそれが縮小して空白を作る事によってそこに光が差し込む余地が出来たのではないか、という考えですが、これはエルデンリングの一つのテーマである器とだいぶマッチしてる感じがします。
世界樹を取り扱うとなると、北欧神話のユグドラシルやカバラのセフィロトの樹は逃せませんね
削除セフィロトの樹の大元にあるカバラの根本思想に
1.裁く(制限する)力と恩寵豊かな、溢れるような力との調和
2.聖なる結婚、すなわち、男性的なものと女性的なものとの結合
3.「裏側の世界」にからめとられてしまう事態からのシェキナーの救出
4.「裏側の世界」の諸力の回避もしくは克服
というのがあります(『カバラとその象徴的表現』)
1については黄金樹の象徴するものを表わしていると思われます
2については、神と王との結婚による律の修復(あるいは創造)を表わしており、3にあるシェキナーとは「月」を意味する言葉でもあります
このシェキナー(月)は神によって小さくされた月でもあり、光を奪われ、宇宙的な流謫を余儀なくされた「聖なる月」を表わすともされます(『カバラとその象徴的表現』)
合わせるとラニイベントのプロット的なものを見出せるかもしれません
カバラや錬金術と絡めて考察もしたいのですが、現状は作中ストーリーの把握に手一杯の状態ですので、書くとしてもかなり先になるかもしれません
知らなかったらすいません。
返信削除「神狩り」をする神肌の使徒の長が「神である」マリカって矛盾しませんか?
これだと神が2体以上いることになる。
そして祈祷「貴種の腹芸」において衝撃波が
>それはかつて、神の怒りであったが
>貴種の神狩り、その勲章のひとつとなった
とありますがラダゴンのモーションにそのようなものもなかったです。
神の解釈にもよると思うのですが、本作にはマリカ以外にも「外なる神」(複数)や、腐敗の神(女神や腐敗の湖に封印された神)など、複数いると思われます(貴種の腹芸もそうした神の一柱だったのかもしれません)
削除また狭間の地を治める神としてマリカが他の神を宵眼の女王として狩るのもありえなくはないような気がします
ただし、宵眼の女王の正体については私としてもマリカ説のみを推しているわけではなく、別人である可能性も高いと思っています
ラダゴンの体は砕ける。2013年のトレーラーを見た感じマリカも砕けている。
削除マリカは稀人である。マリカと黒き刃は同族である。だが黒き刃の刺客たちは黒い血を流す。
神肌の使徒は赤い血を流す。夜巫女の血も赤い。巨人の血も赤い。
そしてラダゴンには生殖機能があった。
私はこれに注目して考えたから結論が違うようだ。フロムの面白いところ。
黒き刃の装備からその黒き刃の刺客たちはみんな女性でありマリカと近しい稀人だというテキストが書いてあります。
返信削除その稀人のルーンに外から来たマリカの同族だと。
今日探索している際にすごく驚いたのは深き根の底にいるお腹がパンパンな女王蟻みたいなのを倒したら全部稀人のルーンドロップしました。
まさか…と、そして根拠のないデタラメなんですが
なんかその蟻の卵や女王蟻のお腹を見てるとレナラの琥珀のタマゴを思い出してしまう
適当な書き込みで失礼しました。
恐らく作中世界の神にとっての「永遠」とは「Lv&ステータスカンスト状態、クエスト全クリ状態での果てしないゲーム続行」ととらえたらいいのでしょうね。それなら停滞を通り越して腐敗していくのもうなずけます。もし実際のゲームでそんなことあったらプレイヤーはゲームを放り投げるでしょう。
返信削除マリカが求める作中世界の「死」とは「強くてニューゲーム(ただしステージ自動生成)」のみたいな感じと捉えるといいのでしょうね。
一方で、大いなる意志は「この世界は完成された。よってそのままであれ。」と命じているような感じですかね。それが大いなる意志にとって何の意味があるかを考えていくと・・・
生命が停滞し、腐敗し、生命が絶望に囚われたときそれを世界ごと刈り取って捕食するのが目的と仮定するとウルトラマンネクサスのスペースビーストの上位版に見えてきます。
この場合、エルデの獣やエルデンリングや黄金樹は「生命全てをじっくり絶望に蝕むための装置」になります。マリカがそれを理解したからエルデンリングを壊した、と捉えることもできるでしょう。
「あるべき原初の黄金律を否定し、黄金律原理主義という都合の良い永遠を欲する傲慢さ・貪欲さへの罰」と仮定すると、大いなる意志側の「望み通り『永遠』とやらを与えてやるが、汝らのいう『永遠』とは腐敗に至る停滞だと思い知るがよい。」という突き放しにも見えてきますね。
一人で解釈してもこれだけバリエーションでるのはさすがとしか言いようがないですね。
マリカの槌のテキストに違和感がありましたがそれを説明できる仮説を思いついたのでコメントしておきます。
返信削除「女王マリカが、エルデンリングを砕こうとし」ではその時点では失敗したというニュアンスになっています。ただし「ラダゴンが、それを修復しようとした」の記述で、エルデンリングが損傷し、修復ができなかったことが推測できます。エルデンリングがマリカに完全に砕かれる前にこの事件が起こったのではないでしょうか?このときの損傷は産まれなきものの大ルーンが外れたのだと思います。
この仮説を思いついたもう一つの疑問が、レナラの琥珀のタマゴにいつ大ルーンが宿ったか謎だった点です。タマゴはラダゴンから贈られたこと、レナラはラダゴンから捨てられて書庫に幽閉されて生まれなおしの禁忌に耽っていたこと、マリカがエルデンリングを砕いた時期に矛盾を感じていたからです。
レナラとラダゴンが結ばれたときに贈られた琥珀のタマゴにはじめから宿っていればつじつまが合います。