太陽の長子の物語は「雷の大槍」にあるように、未完である
雷の大槍
最古の王グウィンが太陽の槍で竜を狩り
やがてその任は長子の大槍に引き継がれる
親子二代の壮大な物語は、だが未完であるという
なぜならば太陽の長子は愚行により追放され、すべての記録を抹消されたからである
太陽の長子の指輪
太陽の長子はかつて戦神であったが
その愚かさにより、すべての記録と共に神を追われ
いまやその名前すら伝わっていない
名前すら残っていない者の物語は語ることができない
だが彼はグウィン王の太陽の光を継いだ戦神であり、その力とは「雷」であった
雷の大槍
戦神として知られる太陽の長子の武器
グウィン王の太陽の光を継いた長子は
武力ばかりは見劣りしなかったと言う
太陽の光の剣
太陽の光の力とは、すなわち雷であり
特に竜族には、大きな威力を発揮するだろう
空っぽの大王の棺に備えられたそれは
神を追われた彼の、別れの言葉だったろうか
また長子はオーンスタインや竜狩りの剣士とともに竜狩りを行なっている
固い誓い
太陽の長子と、その筆頭騎士
そして竜狩りの剣士の物語は
最も勇壮な竜狩り譚であるという
獅子の指輪
オーンスタインは、太陽の長子の筆頭騎士であり
その十字槍は岩のウロコをも貫いたと言う
太陽の光の長子の情報をまとめると以下のようになる
- 戦神
- グウィン王から太陽の光の力を継いだ
- 太陽の光とは「雷」
- 雷は竜族に大きな威力を発揮する
- オーンスタインや竜狩りの剣士と共に竜狩りを行なっていた
- 愚かさにより神を追われた
- すべての記録を抹消
- 名前すら伝わっていない
- 別れの言葉としてグウィン王の空っぽの棺に太陽の光の剣を備えていった(供えられたの誤記?)
さらにまとめると、グウィンから引き継いだ雷を使う竜狩りの戦神であり、愚かさにより追放され、名前を抹消された元神である
これと類似した特徴をもつのがDS3の古竜の頂にいる無名の王である
竜狩りの剣槍
神代の竜狩りの武器
十字槍の原型であり、剣と槍の性質を併せ持つ
竜狩りの戦神であった頃から
ずっと変わらず無名の王の手にあり
彼が引き継いだ、大雷の力を帯びている
無名の王は、引き継いだ雷の力を使う竜狩りの戦神だったが、今はもう竜狩りの戦神ではないのであり、また無名の王というように、名前を抹消された存在である
そしてまた、彼の持つ剣槍は長子の筆頭騎士オーンスタインの十字槍の原型でもある
加えて無名の王の装備は、グウィン王のそれと酷似しているのである
黄金の王冠
古竜の同盟者、無名の王の冠
逆立つ灰の長毛に隠れた黄金の王冠は
最古の王のそれに近しいといわれている
太陽の長子の指輪
最古の王グウィンの光を継いだという
太陽の長子の指輪
袖の模様が類似 |
「最古の王のそれに近しい」(黄金の冠) |
さて、黄金の王冠に記されているように無名の王は古竜の同盟者である
もし仮に太陽の長子と無名の王を同一人物とするのならば、彼が神を追われたのは、竜狩りである彼がよりにもよって敵に寝返ったからであろう
飛竜と太陽の長子
飛竜とは竜のできそこないであり、古竜の子孫とほのめかされている
飛竜の剣
飛竜は竜のできそこないと言われるが
やはり朽ちぬ古竜の遠い子孫なのだろうか
不思議なことに、太陽の長子に関係する場所の近くには「竜」が棲んでいる
DS1では、太陽の祭壇の手前の橋に「飛竜」が飛んでくる
DS2では、毒の妃ミダのいる土の塔の手前に「太陽祭壇」がある
毒の妃ミダは蛇女と思われるが、蛇もまた竜のできそこないである
貪欲な金の蛇の指輪
竜のできそこないとして、不死の象徴である蛇は
一方で、体よりも大きな獲物を丸のみする
きわめて貪欲な生物としても知られている
DS3ではロスリック城の飛竜の近くに太陽祭壇があり、また古の飛竜を倒した後に無名の王がいる
戦神ファーナム
さて、DSの世界には他にも「戦神」と呼ばれる存在がいる
DS2に登場する戦神ファーナムである
ファーナムの兜
フォローザの獅子騎士団の兜
戦神ファーナムを信奉した彼らは
重装ながら二刀流の名手として武威を誇った
獅子騎士団の兜に描かれているのは、騎士が竜を狩る場面である
左が竜、右が戦士 |
竜を屠る旅に出たフォローザの騎士の記録も残っている
竜断の三日月斧
無敵無敗を誇ったローシャンは、
やがて戦場を去り、その消息は途絶えている
一説には人を相手にすることに飽きたらず、
伝説の竜を屠る旅に出たのだという
また獅子は、長子の筆頭騎士であるオーンスタインのシンボルでもある
獅子の指輪
グウィン王の四騎士に与えられた特別な指輪
獅子の指輪は「竜狩り」オーンスタインのもの
竜狩りの戦神を信奉する騎士団として、オーンスタインに倣い「獅子」の名を冠したとしても不思議ではない
しかしながら無名の王の本名が「ファーナム」であったとすると、「名前すら伝わっていない」という既述と矛盾してしまう
だが、ドラングレイグの地に伝わる神の名は、かつて違う名であったことが「名を刻む指輪」により示唆されている
名を刻む指輪
ドラングレイグの地には、
滅び去った神の痕跡が数多く残されている
いまある神々も、かつては違う名で
呼ばれていたのかもしれない
よってフォローザで信奉されたファーナムが「太陽の長子」を指すのだとしても、それは本名ではないため、名前すら伝わっていないことと矛盾しないのである
とはいえ結局のところ神の怒りが言うように、詳しいことはわからない、のである
神の怒り[DS2]
神の名が失われて久しい今となっては
詳しいことはわからない
戦神の木盾
DS3には他にも「戦神」の名のつくものがある。戦神の木盾である
戦神の木盾
奇妙な紋様は狂気の神の印であり
それは辺境では戦神であるという
DS3の「戦神の木盾」 |
この盾はDS2では「獅子の盾」と呼ばれている
獅子の盾
獅子族の戦士の盾
木製だが、金属の補強が施されており
軽量で丈夫
表面の妙な模様な何かの信仰の証だろうか
彼らの信じるものを知ることはできない
DS2の「獅子の盾」 |
ここにも獅子と戦神との繋がりが認められる
世界に突如として現れたという獅子族、その正体は竜狩りのオーンスタインに関係するものなのかもしれない
獅子の魔術師のローブ
獅子族は亜人とでも言うべき種族だが
まるで地の底から現れたかのように
ある時から突然、歴史にその姿を見せている
無名の王の本名
無名の王の本名と、なぜ空っぽの棺に「太陽の光の剣」を置いていったのか、については「名前の話2 女神フィナと無名の王の本名」を参照のこと
蛇足
次回は「竜狩りオーンスタイン」
その次は「竜狩りの剣士」
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