Redditを漁っていたら考察のブレイクスルーになりそうな動画を見つけたので紹介する
Elden Ring's Cycle of Life: Birth, Death, and the Erdtree - Part I
詳細は動画を見て欲しいが要約するのならば、デミゴッドを含む黄金樹の民は母親から生まれるのではなく、黄金樹から直接的に誕生する、というものである
この最初の根拠となるのがメリナの次のセリフである
…貴方のお針子、ボックさん
時々、泣いているの
お母様が恋しいみたい
美しいと、言って欲しいって
…母とは、母から産まれるとは
皆、そういうものなのだろうか…(メリナ)
筆者はこれを例外的な誕生をしたメリナだけの述懐であると解釈していた。しかし動画主はこれをデミゴッドや黄金樹の民の誕生の仕方を示唆したものだと解釈している
すなわち、デミゴッドや黄金樹の民は母から産まれるのではないのである
ではどのように産まれるのかというと、地下墓地の扉に描かれているように黄金樹から直接誕生するのである
枝先から人のようなものが分化しているのがわかる |
これは黄金樹の民の生と死のサイクルを描いたものと考えられる。死者は黄金樹の根元に埋められ、枝先から生まれ出る情景が描かれている
ある種の比喩的な表現ともとれるが、メリナの前言を考慮するのならば、デミゴッドや黄金樹の民は実際に黄金樹から直殺的に生まれるのだと解釈することも可能である
そしてそのようなライフサイクルをもつ黄金樹の民は、母親から誕生する亜人に食われてしまうと、そのサイクルから弾かれてしまう
…ああ、助けてくれ。俺は貴族なんだ
あいつらに、混ざりものどもに喰われたら、俺も永遠に…
ああ、それだけは嫌だ、穢さないでくれ!(モーン城の幻影)
※これ以降は動画を受けた筆者の独自理論が展開されており、動画主の解釈とは違う部分が多い
ブレイクスルー
この仮説によりいくつかの考察にブレイクスルーが得られる可能性がある
第一にはなぜミリセントはマレニアの分け身や蕾といわれるのかという問題である
マレニアとミリセントが植物的な性質を持つことは彼女のイベントを通じて示されている
しかしなぜ植物なのかについては黄金樹に連なるものだからだろう、というぐらいの漠然とした考えしか持てていなかった
だがマレニア自身が黄金樹から直接誕生した植物人種(植物神)であると考えるのならば、彼女が植物的な性質を持ち、その分け身が蕾であることは筋が通っている
エオニアの湖でマレニアが咲いた時、その分け身たる胞子が四散し、それらが成長してミリセントになったという解釈も可能であろう
琥珀のタマゴ
第二にレナラのもつ琥珀のタマゴが産まれなきデミゴッドの大ルーンなのはなぜなのか、という問題である
産まれなき者の大ルーン
満月の女王、レナラの抱く琥珀のタマゴ
産まれなかったデミゴッドの大ルーン
「産まれ直し」を完全なものにする
デミゴッドや黄金の民は黄金樹から直接的に生まれでるものである。ただしそれは黄金樹の雫としてである
恵みの祝福
かつて黄金樹は、恵みの雫を滴らせた
これはその残滓であろう
この滴り落ちた雫が人の形を成したものがデミゴッドや黄金樹の民である(根拠は後述)
緋琥珀のメダリオン
琥珀とは、黄金樹の古い雫であり
最初のエルデの王、ゴッドフレイの時代に
特別な宝石として扱われた
それは生命の原始的な力を宿している
しかし雫はすべてがデミゴッドに変化するわけではなく、人の形をとらずそのまま固まってしまう部分がある。それが琥珀である
死王子の杖
汚れた琥珀が埋め込まれた杖
それは、死王子の一部であるといい
死の魔術を強化する
汚れた琥珀は死王子の一部であると解釈すると、琥珀と死王子とは本来的に同じ物だったことになり、その共通の起源を辿ると黄金の雫になるのである
デミゴッドたちは滴りおちた黄金樹の雫から誕生する。霊廟に納められたデミゴッドの遺体はそのようにして誕生した無数のデミゴッドの一部なのであろう
そしてレナラのもつ琥珀のタマゴとは、何らかの理由でデミゴッドと成らなかった雫が、古くなり硬化したものである
銀の雫
黄金の雫から誕生するデミゴッドと酷似した誕生の仕方をするのが、銀の雫である
銀雫の殻
銀の雫と呼ばれる、不定形生物の硬化した殻
永遠の都と、その近辺で見つかる
銀の雫は生命を模倣する
模倣はやがて再誕となり
いつか、王になるのだという
産まれ直しに琥珀のタマゴとともに雫の幼生が必要とされるのは、黄金樹の雫と銀の雫とが置換可能だからであろう(それほど性質的に似ている)
雫の幼生
銀の雫と呼ばれる、変態生物の核
生物と物質の中間にあるもの
満月の女王レナラの抱く、琥珀のタマゴ
その秘めたる「産まれ直し」の素材となる
硬化した黄金の雫「琥珀」に雫の幼生という核を加えることで、琥珀は生命を再誕させるのである
ミケラの宿り
第三にミケラの宿りの問題がある
なぜミケラは聖樹の根元に宿ろうとしたのか。なぜ宿りの場が骨盤の形をしているのか、モーグはミケラと何をしようとしたのか、という問題である
ミケラの聖樹の根元 |
簡単にいえば、黄金樹から産まれた植物神(植物人種)のミケラは聖樹に宿ることで聖樹と一体化し新たな黄金樹となることができる(接ぎ木の思想とよく似ている)
だが黄金樹となった暁には、かつての黄金樹のようにデミゴッドや黄金樹の民を産まなくてはならない
デミゴッドや黄金樹の民という血を宿す生命を産むには単なる植物だけでは不足であり、血を宿す生命としての性質も持っていなくてはならない
そのための機構が聖樹の根元にある骨盤である。その場所は人でいうならば子宮のある場所である
これにより黄金樹は子宮のある樹木になり、その母なる聖樹は人の形をなす黄金の雫を滴らせるのである
そのためミケラは聖樹に宿りその血を聖樹に吸わせていたのである
聖血の木の芽
鮮血を含んだ、育つことのなかった若芽
かつて、幼き聖血を与えられ育てられた若芽が
その原種であるという
黄金樹はたんなる植物ではない。それはデミゴッドや黄金樹の民という血を宿す生命体を生みだす母なる樹木である
植物と神人の血とを混ぜ合わせることで育まれた聖樹だけが、それを生みだせるようになるのである
黄金樹になるためには神候補である神人の血とそれによって育てられる聖樹が必要なのである(両者が揃って神の樹となる)
神の血によって育まれる黄金樹の図柄は、黄金樹の扉にも描かれている
黄金樹の途中にある繭のようなものは、神人眠りの繭と酷似している |
黄金樹の幹の途中にある繭のようなものが黄金樹に宿った神の繭なのだと思われる
血の閨
神の血をおのれの穢れた血と混ぜ合わせようとしたのがモーグである
血の君主の追憶
黄金樹に刻まれた
血の君主、モーグの追憶
ミケラを神とし、自らはその伴侶として王となる
そのために、血の閨をどれほど共にしようとも
幼き神人は何も応えなかった
血の閨とはミケラとモーグの血を混淆させることで、ミケラを血と炎の神にしようとする試みである
それはマレニアを腐敗の女神にしようとした腐敗の神と同じように、ミケラを血と炎の神にしようとする姿なき真実の母の企みであろう
血授
血の君主モーグの、聖なる祈祷
姿なき母の身体に腕を差し込み
その血炎を前方に撒き、炎上させる
足を止めずに使用できる
地の底で、傷を望む真実の母に見えた時
モーグの呪われた血は、炎となった
そして彼は、生まれついた穢れを愛したのだ
黄金樹になるためにミケラの神の血と聖樹が必要だったように、血と炎の神になるためには神の血と穢れた血(炎)の両方が必要だったのである
そこでモーグはみずからの穢れた血をミケラのそれと混ぜ合わせたのである。その試みが血の閨である
しかしマレニアが腐敗の声に抗えなかったのとは対照的に、ミケラは外なる神の声には応えなかったのである
血の君主の追憶
ミケラを神とし、自らはその伴侶として王となる
そのために、血の閨をどれほど共にしようとも
幼き神人は何も応えなかった
蛇足
これまでの考察でマレニアやミケラの植物的性質には言及していたものの、デミゴッドや黄金樹の民の全員が黄金樹から直接誕生した植物人種であることには思い至っていなかった
しかしデミゴッドならびに黄金樹の民を黄金樹の雫から誕生した植物人種(植物神)の一種と考えると、筆者の様々な考察と整合性がとれることから、ブレイクスルーと表現したものである
ただし動画主は黄金樹からの直接的誕生には言及しているものの、それを黄金樹の雫からの誕生とはしていないので、この点については筆者の勝手な考察であることを述べておく
また琥珀のタマゴや血の閨に関しても筆者なりに拡大したものである
※動画は英語なのでうまく読み取れていない可能性もあるが
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