2019年8月10日土曜日

Death Stranding 考察24 ハートマンの紹介動画解析2

4Kの日本語版が来たので前回の考察で深く触れなかった点など

レコード

冒頭のレコードから流れているのはショパンのピアノソナタ第2番「葬送」第3楽章である(ややアレンジ?)


写真

一枚目の写真には三人の人物が写っている。1が父親、2が父親に抱かれた子供、3がと考えると、家族の写真であろう


二枚目の写真に映った人物は、一枚目の子供の成長した姿だろうか




AED

心停止状態のハートマンがAEDによって蘇生されるシーン

心停止には四種類ある
1.心室細動
2.心室頻拍
3.心静止(ドラマなどで心電図が平坦になり「ピー」と鳴る状態である)
4.無脈性電気活動

このうちAEDが有効なのは1と2だけである(3と4には無効)
ゆえにハートマンは心室細動か心室頻拍を起こしていると思われる

脈拍計が00から79に跳ね上がっていることから、心室細動(脈拍が消失する)か「無脈性心室頻拍」であると考えられる


AEDによって蘇生されたのだから、心室細動か心室頻拍であり、脈がないのだから心室細動(脈拍が消失する)か「無脈性心室頻拍」である、という推論である


しかしながら、心停止時に「ピー」という音が聞こえる。これは心電計が心臓の電気信号を捉えていないことを意味する

またAED後に「ピッピッ」と定期的な音になるが、これは心電計が心臓の電気信号を捉えていることを意味する

AEDにより心臓の電気信号が復活し、蘇生したということであり、それはハートマンの背後にあるモニターの映像からも確認できる
平坦だった波形が大きな波形として描出されている
さて、上記のような平坦な心電図が記録されるのは「心静止時のみ」である

AEDが有効な1.2(心室細動、心室頻拍)の心電図は平坦ではなく特有の波形を描く

つまり心静止状態に陥っていたハートマンは、心静止には効果のないAEDによって蘇生したことになる

これはなぜか?

話は少し変わるが、ハートマンの吹き替えの声が合っていない、と感じた人は多かったように思う

繊細でどこか儚い感じのハートマンが、含みのあるどこか邪悪な匂いのする声を発していることに、私自身、違和感や齟齬を感じている

なぜ他にもっとキャラクターに合う声優がいるにも関わらず(田中秀幸さんとかね)、大塚芳忠さんだったのか

声を聞いた瞬間、私はハートマンがまったく信用できなくなった。いや、むしろそのような疑念を抱かせるために、あえてあの声にしたとさえ考えた

発売告知トレーラーでは、日本語版に英語版にはないシーンや情報が足されていたのは記憶にあたらしい。であるのならば、ハートマン動画についても同じではないか

要するに、映像はまったく同じだが「声」によって日本語版だけに何らかの情報が埋め込まれているのである

その情報とはつまり、ハートマンの欺瞞である

ハートには心臓という意味のほかに「心」という意味がある。心臓を停止させるので「ハートマン」であるというのは、ハートマンの一つの側面を表わしたものに過ぎない。ハートマンのハートにはもう一つの意味があるのだ

「ハート」つまり「心」が無いのである

無論、家族を探しにビーチに赴くという使命は本物であろう。しかしそれは彼の心からの使命ではない。彼には心がなく、その使命は第三者から与えられたものなのである

常識的に考えて21万8550回もの心停止と蘇生に耐えられる人間はいない

ハートマンは人間ではなく心も持たない。しかし人間と同質の身体構造を持ち、しかも人間よりも強靱な肉体を持つ

ここから導き出される答えはひとつしかない。人間を基にして作られたアンドロイドである(人造人間、あるいはレプリカント)

ハートマンはレプリカント(『ブレードランナー』)であると考えると、サムの奇妙な態度にも説明がつく

これまでのトレーラーに登場したサムは基本的に他者に対して積極的な態度で応じていた。だが、このハートマンの動画においては、何かうさんくさそうな視線をハートマンにずっと送っているのである

たった今、人が蘇生したというのにつまらなそうにソファに座り続け、ハートマンのジョークを黙殺する。さらに映画や小説を薦められても、まるで得体の知れない何かを見ているように消極的な態度を見せる

このサムの態度は困惑である。人間に似た何かに相対したときの、不気味の谷に直面したときの人間の反応である

ハートマンの蘇生はつまるところ「嘘(フィクション)」であり、そこに用いられた医療技術に関しても、人間のそれを模倣したに過ぎないのである


蛇足

はっきりいってかなり悪ノリした考察である。厳密にでなく大雑把にいって、深夜のテンションが生み出した妄想である。

実際のところ、心電図のような波形が心電図であるとは確定しておらず、また単に現代にはない技術が使われているという可能性も高い。よってAEDにこだわる必要はないと思われる



2 件のコメント:

  1. たしかにハートマンの日本語吹き替えは違和感を感じました。
    全然印象が違う!

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    1. あとで思い出したのですが、大塚芳忠さんは新スタートレックのデータ(アンドロイド)役の吹き替えを担当しておられました。多分関係ないとは思いますが…

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