黄金の流星とエルデの獣
大いなる意志が黄金の律の実現のために送ったのが黄金の流星とエルデの獣である
エルデの獣には律たる概念の具現としてエルデンリングとなる役割がある。では黄金の流星の役割とは何だったのであろうか
三本指によれば、大いなる意志の過ちにより、すべてが大きなひとつから分かたれたという
…すべては、大きなひとつから、分かたれた
分かたれ、産まれ、心を持った
けれどそれは、大いなる意志の過ちだった(三本指の言葉を伝えるハイータ)
すべてが大きなひとつから分かたれたのは、大いなる意志の過ちである。つまりこの現象は大いなる意志によって引き起こされたものである
具体的にいえば、大きなひとつから分かたれたというすべては、狭間の地の生命のことである
これは三本指の目指すところを生なき世界とするメリナの言葉によって示唆されている
狂い火に向かうのは、やめて欲しい
貴方に、王を目指す貴方に
生があること、産まれることを、否定して欲しくない
…そんなものは、王ではない
生なき世界に、王などいるものか(メリナ)
それらはみな、過ちにより生じた
だから、戻さなくてはならない
混沌の黄色い火で、何もかもを焼き溶かし
すべてを、大きなひとつに…(三本指の言葉を伝えるハイータ)
さて、大いなる意志の最古の奇跡は、黄金の流星とエルデの獣を狭間に送り込んだことである
ここで大きなひとつ=大いなる意志と解釈することは可能であろうか
例えば大いなる意志から分かたれた黄金の流星とエルデの獣が狭間に送り込まれたことが、大いなる意志の過ちであった、とする解釈である
だがその場合、大きなひとつから分かたれたのは黄金の流星とエルデの獣だけになってしまう
しかし大きなひとつからは“すべて”が分かたれているのだから、すべての生命もまた大きなひとつから直接的に分かたれなければならない
×大きなひとつ→黄金の流星とエルデの獣→生命
○大きなひとつ→すべての生命
つまり生命は黄金の流星やエルデの獣を介することなく、大きなひとつから分かたれていなければならないのである
よって、大いなる意志を大きなひとつとすることは、大いなる意志が狭間ではなく遠く離れた場所にいるという事実から可能性は低い
また三本指は大いなる意志と大きなひとつとを使い分けている。もし仮に両者が同じものであるのなら、すべては大きな意志から分かたれ…という表現になっていたはずである
黄金樹
大きなひとつから分かたれた“すべて”には、黄金樹も含まれている
なぜならば、黄金樹にははじまり(分かたれ)があり、すべての生命(産まれ)と同じように束の間の豊穣の時代があり、拒絶の刺は黄金樹の自我(心)の殻であると言われているからである
黄金樹の護り
そのはじまりにおいて、黄金樹の敵は全てだった
数知れぬ戦いと勝利によって、それは律となったのだ
黄金樹の回復
かつて、黄金樹は豊穣であった
そして、それは束の間であった
すべての生命と同じように
…それは拒絶の刺
黄金樹が、外のすべてを拒む、自我の殻(メリナ)
一方で黄金樹はエルデンリングを根源としている(公式サイト「プロローグ」)
黄金樹は大きなひとつから分かたれたものであるが、同時にエルデンリングを根源として生えているということになる
であれば大きなひとつ=エルデンリングということになるが、しかしエルデンリングはマリカがそれを砕くまで、分かたれたことはない(あるいは死のルーンを取り除いたときまで)
いったい黄金樹は何から分かたれ、エルデンリングを根源として芽生えたのであろうか
ここでエルデの獣が狭間に到来した後にエルデンリングに変化した、という事実が意味をもってくる
エルデの獣は狭間に到来した後、その姿のままではなくエルデンリングに変化している
それはエルデの獣が律たる概念の具現から、律そのものへと変化しなければならなかったからである
偉大なるエルデンリングは黄金の律(指読みのエンヤ)
このとき律たる概念の具現から黄金の律への変化が生じている
エルデの獣(律)→黄金の律
一言でいうと、律が黄金の律に変化しているのである。その変化によってエルデの獣はエルデンリングとなり、黄金の律を確立させるに至ったのである
では、律に何を加えれば黄金の律となるのか
律+x=黄金の律
xに当てはまるのは黄金である
おあつらえ向きにエルデの獣と共に送り込まれたものに黄金の流星というものがある
すなわちエルデの獣は狭間の地に到来した後に黄金の流星と融合を果たし、エルデンリングになったのである
律+黄金の流星=黄金の律(エルデンリング)
ただしこのときの融合は、融合というよりも寄生や侵入といった言葉が適切であろう(黄金の流星側から見れば吸収)
黄金の流星に寄生(侵入)したエルデの獣はエルデンリングに変化し、同時に黄金の流星側もエルデンリングを内包したことで大きなひとつへと変化したのである
エルデの獣+黄金の流星=エルデンリングを内包する大きなひとつ
この現象をより分かりやすく例えるとしたら「受精」である
黄金の流星にという卵子にエルデの獣という精子が受精することで、生命が発生したのである
卵子(黄金の流星)+精子(エルデの獣)=生命
そして受精卵が細胞分裂を開始するように、大きなひとつから生命が分かたれ、産まれ、ついに心を持つに至ったのである
メリナが生があることと共に産まれることを肯定しようとするのは、大きなひとつから生命が分かたれることが、生物学的な生命の誕生を意味するからである
貴方に、王を目指す貴方に
生があること、産まれることを、否定して欲しくない(メリナ)
エルデの獣と黄金の流星が合一した結果、エルデの獣という核を内包する大きなひとつが誕生したのである
エルデの獣+黄金の流星=エルデの獣を内包する大きなひとつ
そして律たる概念であったエルデの獣は、大きなひとつを律することで生命現象を司る黄金の律、つまりエルデンリングとなったのである
まとめると黄金樹とは、生命現象を司る黄金の律、エルデンリングを根源として芽生えた生命体である
坩堝
その黄金樹の原初たる生命の力は、坩堝である
坩堝の諸相・喉袋
それは、黄金樹の原初たる生命の力
坩堝の諸相のひとつである
かつて、生命は混じり合っていた
そしてまた原初の黄金は、より生命に近く赤味を帯びていたという
オルドビスの大剣
原初の黄金は、より生命に近く
故に赤味を帯びていたという
この剣は、その古い聖性を宿している
つまるところすべての生命が分かたれた大きなひとつは、赤味を帯びた黄金色をしており、それは生命の混じり合った坩堝の状態にあったのである
では黄金の流星は赤いのか。黄金の流星を再現する祈祷にエルデの流星がある
見るかぎり濃い黄金色とも赤味を帯びた黄金とも表現してもおかしくはない色をしている
エルデの流星が最後に爆発を起こし消える瞬間が次の画像である
こちらははっきりと赤味を帯びている。また周囲に飛び散った粒子の中にも赤いものが見える
これは赤味を帯びるというオルドビスの剣の戦技、オルドビスの渦よりも赤いように見える
オルドビスの大剣
原初の黄金は、より生命に近く
故に赤味を帯びていたという
この剣は、その古い聖性を宿している
また原初の黄金が赤味を帯びているのだから、その最古の黄金である黄金の流星が赤味を帯びていないはずはない、とすることも可能かもしれない
原初と最古とはほぼ同じ意味であり、原初で赤味を帯びていたものが、最古では赤味を帯びていないとすると矛盾が生じてしまいかねない
以上のように考えると黄金の流星は赤味を帯びていたということになる
また魔術師セレンによれば、輝石の魔術とは星とその生命の探究であるという
…輝石とは、星の琥珀なのだ
金色の琥珀が、古い生命の残滓を、その力を宿しているように
輝石には、星の生命の残滓、その力が宿っているのだよ
覚えておくがいい
輝石の魔術とは、星と、その生命の探究なのだと(魔術師セレン)
黄金の流星もまた輝石の一種であり、生命を宿す星の琥珀なのである。そしてそれは「黄金の」と表現されるほどの特別な星である
つまり大いなる意志は律(概念)であるエルデの獣と共に、生命の坩堝である黄金の流星を送ったのである
その2つが合わさって初めて、黄金の律という生命の律は構築されるのである
律(概念)+黄金(生命)=黄金の律(生命の律)
黄金の律が世界を律し、生命に祝福と幸福を謳歌させるものだとしたら、その生命自体をもたらしたのが、エルデの獣と黄金の流星の合一によって生じた大きなひとつである
エルデの獣(律の概念)+黄金の流星(生命)=大きなひとつ
このとき大きなひとつに内包されたエルデの獣は、大きなひとつを律することで黄金の律となり、狭間の地に生命(生と死)をもたらしたのである
こうした黄金律によって律せられるところの生と死の循環こそが、輝ける生命の円環、エルデンリングなのである
エルデの獣+黄金の流星=エルデの獣を含む大きなひとつ(実体)エルデの獣により律せられることで生じる生命現象=黄金律(律)黄金律による生と死の循環=エルデンリング(現象)
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