次にプレイする予定のゼノブレイド3
ゼノブレイド1は未プレイなので3の考察をする予定はないが、PVを見る限り好みの世界観だったので妄想してみる
最初に言い訳をしておくと、ゼノブレイド2の記憶もほとんどない
宇宙の終わり
宇宙の終わり方にはいくつか仮説があり、そのうちの一つに「熱的死」というものがある
熱的死(ねってきし、英: The heat death of the universe)とは、宇宙の最終状態として考えられうる状態で、宇宙のエントロピーが最大となる状態を指す。この状態に達した宇宙は完全に均一であり、何も変化しなくなる。 (Wikipedia)
エントロピーとは「乱雑さ」のことで、水を例に挙げると、氷の状態よりも水の状態のほうがエントロピーが高い、ということになる
また熱湯よりも水の状態のほうがエントロピーは高い
氷は放っておくと水になるし、熱湯も放っておくと水になる。これが宇宙の基本的な法則であるエントロピーの増大である
要するに宇宙は今この瞬間にもエントロピーが増大し続けており、やがてそれが極大に達すると、何の変化も起きない熱的に平坦な世界になる
何もしないかぎり基本的にエントロピーは増大し続ける。これが宇宙に不可逆的性質を与えている
不可逆であるということは、原因から結果(因果)が直線上に伸び続けていくことなので、1秒前の世界は二度と現われることはないし、1秒後の世界が過去の世界に現われることもない
エントロピーのこうした不可逆性を尺度ととらえるのであれば、それは「時間」ということになる
生命
さて、エントロピーは「何もしないかぎり基本的に」増大し続けると述べたように、エントロピー増大に抗して、秩序(コスモス)を構築する方法がある
そのひとつが「生命系」の構築である
生命は食事によってエネルギーを摂取することで、エントロピーの増大に対抗し、その生命体としての肉体を維持している
つまるところ、宇宙さえ死においやるエントロピー増大の法則に対抗する存在こそ生命なのである
この生命を一種のエネルギーとして見た場合、生命エネルギーとはエントロピー増大の法則に抗うことのできる数少ない力である
またエントロピー増大に逆らうということは、それによって起こる不可逆の流れ、「時間」に逆らうことでもある
2つの国の戦争
PVを見る限り、ゼノブレイド3に登場する「ケヴェス」と「アグヌス」は、「命の火時計」を満たすために、敵国兵士の生命エネルギーを奪い合う
生命エネルギーが「命の火時計」を満たすことができるのは、それがエントロピー増大(時間)に逆らうことのできる力「生命」だからなのかもしれない
ミオが「本当の敵を倒し、秩序と命を取り戻す」というのは、生命と秩序(エントロピーの低い状態)が同質のものだからである
また死んだ兵士の魂は「おくりびと」によって空の彼方へと旅立つとされる
魂の存在は現実世界において証明されていない(今のところ存在しない)。よってフィクション世界オリジナルの現象である
生命エネルギーが物理宇宙のエントロピー増大に抗しているのだとしたら、魂もまた作中世界におけるある種のエネルギーとして利用されていると考えられる
秩序と混沌
秩序と混沌を言い換えると「コスモスとケイオス」である
ゼノシリーズに色濃い秩序と混沌の対構造は、宇宙とエントロピー増大の関係性に類似する
生命や宇宙という秩序は、何もしなければ混沌というエントロピーの増大によって乱雑化し、最後は熱的な死に至るのである
このエントロピー増大に抗するには、その不可逆な流れに逆らって秩序を構築しなければならない
そしてエントロピーの増大は宇宙的な時間の流れを表わす
つまるところエントロピーの流れる先を見ることができ、その流れに干渉することができさえすれば、未来は変えられるのである
※エーテルとエントロピーはとてもよく似た性質を有している
ウロボロス
ウロボロスについては不明な点が多いが、2人が融合することで変身することから、ユング的な人間精神の元型なのではないかと思う
つまりアニマとアニムスの合一である
おそらくは2つの種族なり生命体なりが精神的に融合することで、より上位の生命体(執政官?)へと進化することの示唆なのかもしれない
またウロボロスを人間精神の元型だとするのなら、この世界そのものが誰かの精神(意識)、あるいはその精神を再構築した世界であるとも考えられる
その意識は2つの世界や、失われたアルスの完全な姿、そしてゲートを知る者である
まず思い浮かぶのがクラウスである
すでに世界から消滅してしまったクラウスの精神を仮想空間上に再構築することで、その記憶に残る情報を基に2つの世界とゲート機能をシミュレートしようとする試みなのかもしれない
そして最後にはゲートのマルチバース・ジョイントとしての機能を用いて、実在する宇宙への連結を果たそうとしているのかもしれない
ただし仮想世界は過去に多くの作品が同じネタを使っているところが難点である
次に思い浮かぶのが宇宙的意識である
宇宙的意識によるゼノブレイド1、2の世界観測により、観測した事象が意識のうちに実体化したものがゼノブレイド3の世界となる
宇宙=意識なので、意識に生じたイメージは実体化する
ただしこの説でいくと、世界はゼノブレイド1と2のコピーとなってしまいオリジナル性を失ってしまう
これの何が問題かというと、「繋がる未来(繋がってない)」ということになってしまうのである(一部のアルスが復活していたりするので可能性はあるが…)
ゼノブレイド1、2の世界との連続性を保持した状態で、ゼノブレイド3の世界を構築するのならば、何らかの出来事により2つの世界が重なり合った状態になってしまったとするのが、最もシンプルかと思う
2つの世界は量子論的に重なり合った状態にあり、どちらの世界を実在とするかを確定するために戦争が行なわれているのである
最終的には執政官が系の外側から観測する(映画館)ことにより、波動関数が収縮して一つの世界が選択される
ただし選択されなかった世界は消滅する
この重なり合いと波動関数の収縮による世界選択を回避するためには、ウロボロスがそうであるように2つの世界を融合することにより、上位世界へと移行させるという方法が考えられる
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