菌類に話が逸れていたので軌道修正
神人眠りの繭
神人眠りの繭とは「血の君主、モーグ」を倒した後に出現する祝福の名である
神人眠りの繭が指し示しているのは、その近くにある巨大な繭のことであると考えられる
繭の中には正体不明の人型の生物が納まっている
この正体不明の人物の正体に関してはさまざまな説が提唱されている。1つにはこの人物こそミケラであるというもの。もう1つにはモーグではないかというものである
中の人ミケラ説
中の人ミケラ説の根拠としては、繭が「神人眠り」と冠されていること、ギデオンの証言、ムービー中にモーグが「私のミケラよ」と言ってその手をとることなどが挙げられる
指輪に関しては考察途中 |
…さて、どうしてくれようか
繭の内で、眠り続けるのであれば、それでよいが
あるいは、滅ぼすべきかもしれんな
…ミケラ、あればかりは得体が知れぬ…(ギデオン)
一方で、オープニングに登場するミケラとは似ても似つかない外見であること、成長したのであれば成長しないはずのミケラが成長したことになること、後述するが中の人の姿がモーゴットと酷似していることなどの不可解な点がある
モーグに抱かれているのがミケラと思われる |
中の人モーグ説
中の人モーグ説の根拠としては、解析により判明した中の人のモデリングがモーゴットと同じであることが挙げられる
解析によれば繭の中の人物は、モーゴットと同じモデリングであるという |
モーゴットはモーグの双子の兄弟なので、類似したモデリングであればミケラでは無くモーグなのではないかとする説である(データを流用した可能性もある)
この説ではムービー中のモーグの言動がやや不可解なものになる。自分自身をミケラと呼び、その手に忠誠を誓っているように見えるからである
手の大きさから中の人はモーグよりも巨体である |
また中の人とモーグは大きさがかなり違い、中の人の方が巨大である
血の閨
中の人の正体を探るにはモーグがミケラと行なっていた血の閨がどのような儀式だったのかについて考察しなければならない
血の閨とはミケラを神とし、モーグをその伴侶たる王にするための儀式である。しかし幼き神人は何も応えなかったという
血の君主の追憶
黄金樹に刻まれた
血の君主、モーグの追憶
ミケラを神とし、自らはその伴侶として王となる
そのために、血の閨をどれほど共にしようとも
幼き神人は何も応えなかった
そして今もモーグはミケラと共に閨にいる
純血騎士褒章
モーグはまだ、神と共に閨にいる
待つがよい。王朝の開闢を
また現時点でミケラは眠っており、彼を目覚めさせるためには繭を血で満たすことが必要である
血の君主の歓喜
血の君主に、血を捧げよ
御方の閨を、繭を血で満たせ
幼き伴侶が目覚める時、我ら王朝開闢せん
閨(ねや)には様々な意味があるが、ここでは後宮(王妃の住む宮殿)や夫婦の寝室のことであろうと思われる
血の君主の歓喜には、「御方の閨を、繭を血で満たせ」とあることから、血の閨とは血の満たされた繭のことであると考えられる
ミケラと共に血に満たされた繭に入ること、それが血の閨を共にすることである
神人眠りの繭
まとめると、血の閨とは血で満たされた繭のことであり、そこには今も神人とモーグの二人が共にいるということになる(少なくともモーグ撃破までは)
しかしミケラとモーグが共に居るはずの繭の中には正体不明の一人しか確認できない
しかもそれはモデリング的にモーグであると考えられるものの、モーグ自身はその体をミケラとして扱っている
要するに状況的に繭の中には二人の人物が入っていなければならないはずが、なぜか一人しか入っておらず、またその一人は入っているべき二人の内の一人と考えられるものの、そのどちらかを確定することができないのである
こうした不可解な点の解消法として考えられるのが、繭の中にある体はミケラとモーグが融合した姿であり、それはモーグの特徴をもちながらミケラとしても扱われ得る存在、とすることである
血の閨
本来であればミケラはミケラの聖樹の根元に宿りやがて聖樹と同化するはずだったと考えられる
ミケラが宿っていたと思わしき穴の上には、ミケラの姿が浮き出ている |
…なるほどな。やはり聖樹は、抜け殻だったか
ミケラは聖樹に宿ろうとした
だが完全な宿りを前に、何者かが聖樹を切開し、幼子を奪った(ギデオン)
だが完全な宿りを前に奪われたミケラは神人眠りの繭の中に入れられてしまった
このときモーグは肉体を捨て、穢れた血となってミケラと共に繭の中に入ったと考えられる
というのもムービーでは繭から流れ出た血から血の君主モーグが生じているからである
そしてモーグ(血液)は、サナギになりかけていたミケラを浸していったのである
※繭とはサナギを守る袋状の構造物のことである。繭の中のサナギはその内で完全変態を行ない成体となる
その結果、ミケラ(サナギなりかけ)はモーグ(穢れた血液)の影響を受けて、モーグに似た姿の異形のサナギ(中の人)に変化していったのである
モーグに似た姿をしているとは言え、それはミケラのサナギである。それは神の身体であるが故に、モーグはその手をうやうやしく取って神の名を口にするのである
つまるところ血の閨とは、ミケラ(サナギ)とモーグ(穢れた血)が共に繭の中に入り、その内部で融合することを意味しているのである
神の蛹
神人眠りの繭の中の人の正体は、神の蛹(サナギ)である
ダークソウル3のDLCには「巡礼の蛹」という敵が登場する |
それは人の形をしているが人ではなく、内部で完全変態が行なわれようとしているサナギなのである
いつか中の人が目覚めたとき、それは羽化という形をとると考えられる
ビジュアル的に言えば、中の人の背中が割れてそこから新たな神が羽化するイメージである
巡礼の蛹から生じた天使(巡礼の蛹を倒すと消える) |
ただし繭の中に溜まっている血には今も穢れた血が混ざっている
無垢金の律を掲げるミケラが血の閨に応えなかったのは、血が穢れているためであろう
ミケラが真に無垢なる存在として目覚めるためには、血の穢れを浄化しなければならない
そのための道具がおそらく無垢金の針であろう
無垢金の針
外なる神の干渉を退けるための呪具であり
不治の宿痾、腐れ病を抑えるという
ただし現時点で無垢金の針が効果を示すことはない(DLCの予想については後述する)
誰がミケラを奪ったのか
ミケラが完全な宿りを前に何者かに奪われたことはギデオンが述べている
…なるほどな。やはり聖樹は、抜け殻だったか
ミケラは聖樹に宿ろうとした
だが完全な宿りを前に、何者かが聖樹を切開し、幼子を奪った
…あの言葉、どうやら事実であったらしい(ギデオン)
オープニングでモーグがミケラを強奪するシーンが描かれていることや、奪われたミケラが神人眠りの繭に眠っていること、幻影の証言から、奪ったのは血の君主モーグであると考えられる
…おお、そうか!やはりミケラは、血の君主の元にいたか!
君、それは素晴らしい情報だ(ギデオン)
…さて、どうしてくれようか
繭の内で、眠り続けるのであれば、それでよいが(ギデオン)
…モーグ、呪われた血の忌み子めが
…返せっ
ミケラ様を、返せっ…
玉のお身体、お前ごときが触れてよいものか…(聖別雪原の幻影)
これらを見る限り、ミケラを奪ったのは血の君主モーグであることは揺るぎないように思える
しかしミケラに関する次のテキストが事情をやや複雑なものにする
誘惑の枝
神人ミケラは、あらゆる者から愛された
愛するを強いることができた
モーグのミケラへの愛執が、「愛するを強いる」ミケラの能力の結果であると解釈することも可能なのである
確かにミケラ強奪の実行犯はモーグであろう。だが、それを望み、計画し、モーグの軽挙を扇動した真犯人はミケラである、という仮説も成り立ちうるのである
またマレニアはミケラを待っていたという
マレニアの翼兜
彼女は、抜け殻の足元でミケラを待ち続けた
兄さまが、約束を違えるはずがない
神の知恵、神の誘惑。ミケラこそ
もっとも恐ろしい神人なのだから
彼女が待っていたのはミケラとの約束があったからである。つまりミケラは「帰ってくる」とマレニアに約束していたようなのである
とするとモーグに奪われること自体がミケラの計画の内だったとすら考えられるのである
ミケラの策謀
モーグに奪われた後、マレニアの元に帰って来ることまでがミケラの計画であり、その約束があったからこそマレニアは抜け殻の足元でミケラを待ち続けたのである
神の知恵とうたわれ、あのギデオンをして「得体の知れぬ」と言わしめるミケラであれば、この程度の策謀は張り巡らしていたであろうと思われる
策謀とは失敗に終わりそうなミケラの聖樹に見切りをつけ、モーグの力を利用することで新たな神の力を得ようとする計画である
なぜミケラの聖樹化計画が失敗したかというと、聖樹(樹木)は成樹になるために成長しなければならないが、ミケラは成長しないことが運命づけられているからである
永遠に幼いミケラは聖樹と同化しても成長できないのである
腐敗の女神の追憶
ミケラとマレニアは、唯一人の神の子供である
故に二人は神人であるが、その生は脆弱であり
一方は永遠に幼く、一方は腐敗を宿した
ミケラの聖樹はミケラを宿したことでその姿を幹に映し出している
しかしこれはミケラの影響を受けた聖樹の側の変化であり、ミケラ自身は聖樹に宿っても成長することができなかったのであろう
一方、蝶や蛾の仲間は成長ではなく、幼虫→サナギ→羽化という完全変態を行なうことで成体になることが可能である
成長ではなく完全変態という変化のみが、永遠に幼い定めのミケラを真の神へと至らしめる唯一の手段だったのかもしれない
繭の中でモーグの力を吸い取りつつ、自らは神の蛹となって時を待ち、ついに完全なる無垢金の律を掲げる神として羽化しようとしていたのかもしれない
トリーナ
この計画の最大の難題は、モーグの力を充分に吸い取った段階で邪魔になったモーグを始末する者を用意しなければならないということである
その任を担ったのがミケラのもうひとつの顔である聖女トリーナである
※ミケラとトリーナ同一人物説についてはすでにほぼ定説となっているので説明は繰り返さない
トリーナの剣
聖女トリーナの司祭が用いる白剣
睡眠の状態異常効果がある
トリーナは、謎めいている
儚い少女であるといい、少年であるといい
忽然と現れ、忽然と消えていくという
ミケラは眠りながらその夢の内にトリーナとなり、モーグを始末してくれる者を誘惑していたのである
ファリスの製法書【2】
聖女トリーナに心奪われた男の製法書
彼は眠りの中に、トリーナを探し続けた
なぜかトリーナの役目はメリナと似通っている部分がある。どちらも褪せ人を誘い、ある目的を達成させるように動いているのである
こうした点や他のさまざまな根拠からミケラとメリナを同一人物であるとする説もある
これについては「王都では自由に動ける」というメリナの証言や、使う魔法紋章が異なるなどの疑問点はあるものの、個人的にはメリナの個性を補強するという点で好きな仮説である
何よりミケラの「愛するを強いる」能力が大いなる意志にまで及んでいたと想定した場合、褪せ人の帰還という物語の始点からすでにミケラの意志が反映されていたとさえ考えられる
つまりエルデンリングという物語のすべてが「ミケラの掌の上」であったと考えることすら可能である
なにせミケラはもっとも恐ろしく、得体の知れない神人なのだから
マレニアの翼兜
兄さまが、約束を違えるはずがない
神の知恵、神の誘惑。ミケラこそ
もっとも恐ろしい神人なのだから
…ミケラ、あればかりは得体が知れぬ…(ギデオン)
DLC
さて、モーグを撃破しても現時点ではミケラは眠りから目覚めない
繭の中のミケラが未だ死んでいないことはギデオンのセリフが裏づけている
繭の内で、眠り続けるのであれば、それでよいが
あるいは、滅ぼすべきかもしれんな(ギデオン)
ミケラが目覚めない理由として考えられるのは、1つには繭の血が足りていないことである
血の君主の歓喜
血の君主に、血を捧げよ
御方の閨を、繭を血で満たせ
幼き伴侶が目覚める時、我ら王朝開闢せん
2つ目の理由は繭の血が穢れているためである
血の君主の追憶
ミケラを神とし、自らはその伴侶として王となる
そのために、血の閨をどれほど共にしようとも
幼き神人は何も応えなかった
ミケラが欲しかったのはモーグのデミゴッドとしての力(もしくは大ルーン)であり、その血に宿る穢れではないのである
なぜならば穢れがあるかぎり、外なる神の干渉を受けるからである
血授
血の君主モーグの、聖なる祈祷
姿なき母の身体に腕を差し込み
その血炎を前方に撒き、炎上させる
足を止めずに使用できる
地の底で、傷を望む真実の母に見えた時
モーグの呪われた血は、炎となった
そして彼は、生まれついた穢れを愛したのだ
そこで必要となるのが外なる神の干渉を退ける呪具である
無垢金の針
外なる神の干渉を退けるための呪具であり
不治の宿痾、腐れ病を抑えるという
ミケラの針
外なる神の干渉を退けるため
ミケラが紡ぎあげた無垢金の針のひとつ
無垢金の針やミケラの針はゲーム中、かなり長期間にわたり所持しているものであり、また一定の進行度により取得できるものである
つまりDLC世界に入るキーアイテムとして適していると考えられるのである
またそれによって赴くことになるのは、ゲーム本編とイメージや設定をがらりと変えても影響の少ない夢の世界である
実際ダークソウル3のDLC第2弾は解釈にもよるが「夢の世界」に近しいものであった(ただしこの時の夢の世界は神によって創られたもうひとつの現実世界である)
DLCにおあつらえ向きの夢の世界がすでに示唆されており、そのためのキーアイテムがあり、また現時点で機能していない謎多き神人の入った繭がある
ということで大方の想像通り、DLCはミケラに関するものであろうと思う
恐らく褪せ人は無垢金の針を使うことでミケラの夢の中に入り込み、夢の女神トリーナやマレニアと戦うことになろう(夢中のマレニア)
ミケラと同じくマレニアも眠っており、夢を見ていた |
そしてミケラの夢をクリアすることで、神人眠りの繭の神人は目覚めるのである
それは羽化という形をとり、そのとき褪せ人は完全体となったミケラと戦うのかもしれない
ミケラは神人の一人である。故に律を掲げる資格と能力を有している
ラニルートをクリアすることで夜の律ENDを選択できたように、DLCでミケラ(トリーナ)ルートをクリアすることで、無垢金の律(あるいは夢の律)ENDを選択できるようになるのかもしれない
補足:骨盤
神人眠りの繭が載せられているのは巨大な骨盤である
この骨盤はミケラの聖樹の根本にも確認できることから、聖樹に宿ろうとした際にもミケラは繭の状態になったのかもしれない
これはミケラの蝶としての性質を表現したものであろうと思われる
幼生蝶
透き通った羽衣の羽根を持つ神秘の蝶
その蝶は、羽化した直後の姿のまま、一生を生きる
骨盤の穴の形状が女性のものであると推定できることから、母の子宮に宿るイメージを表現したものなのかもしれない
またその巨大さから骨盤は作り物であるか、もしくは巨人のものであると考えられる
ミケラの繭が巨大な骨盤に載せられているのは、父ラダゴンから受け継がれた巨人の属性を反映したものかもしれない
巨人の赤髪
巨人たちは、皆一様に赤髪であり
ラダゴンは、自らの赤髪に絶望したという
それは巨人の呪いだったろうか
ミケラには赤髪は受け継がれなかったが、巨人の何らかの性質が受け継がれており、それ故にミケラは成長(再誕)するために巨人の骨盤を必要としたのである
0 件のコメント:
コメントを投稿