2020年6月30日火曜日

Bloodborne 考察31 啓蒙

本考察はredditのInsight - knowledge or inner eyes?というスレッドに着想を得て書かれたものであるが、反論を意図したものではない

あくまでも私なりの解釈であって上記記事を否定するものではない



三つの瞳

まず大前提として「頭の中の瞳」と「脳の瞳」、「内の瞳」の3つは別物である

この三つの瞳日本語テキストのみならず英語テキストにおいても異なる単語が使われている。つまり、たんなる誤記や誤字ではなく、意識的な区別である

脳液
そして脳液とは、頭の中で瞳になろうとする
その最初の蠢きであろうという
Brain fluid writhed inside the head, the initial makings of internal eyes.
3本目のへその緒(ヨセフカ)かつて学長ウィレームは「思考の瞳」のため、これを求めた
脳の内に瞳を抱き、偉大なる上位者の思考を得るために
あるいは、人として上位者に伍するために
by lining his brain with eyes.
生きているヒモ
メンシスが悪夢で得た巨大な脳みそは
確かに内に瞳を抱き、だが完全な出来損ないであった
その瞳は邪眼の類であり、脳自体は腐りきっていた
was indeed lined with eyes on the inside,
3本目のへその緒
使用により啓蒙を得るが、同時に、内に瞳を得るという
だが、実際にそれが何をもたらすものか、皆忘れてしまった
eyes on the inside,


頭の中の瞳internal eyes.であり、そのまえにheadがあることから「頭の中の」と訳すことができる(というか日本語公式でそう訳している)

また脳の瞳brain with eyes と記され「脳と共に」あるいは「脳に含まれ」という意味があり、これを詩的に訳したものが「脳の内に瞳を抱き」という表現である

一方、内の瞳eyes on the inside と記され、生きているヒモと3本目のへその緒と共通した表記である

もちろんinternalもinsideも内部という意味を持つ。しかしそれならばなぜ脳液にもinside eyesが使われなかったのか。なぜinside the brainではなく、inside the headなのか?

頭の中の瞳との瞳は異なる事象だからである

の瞳との瞳も異なる事象であるがまずは頭の中の瞳と内の瞳との差異から考察する

※生きているヒモの場合、メンシスの脳が脳であることから「脳の内に瞳を抱き」と解釈してしまいそうになるが、厳密に言ってメンシスの脳は「脳の形をした上位者」であり、「」そのものではない(メンシスの脳を構成するのは脳細胞ではなく、使者たちである)


精霊の卵

では頭の中の瞳とは何なのか?

脳液
そして脳液とは、頭の中で瞳になろうとする
その最初の蠢きであるという

蠢き、とは虫などが這いまわるさまをいう
また現実的に考えて、脳液が自ら動くことはない

脳液をアメーバー状にし、蠢かせている原因があるはずである

この脳液を3度啜ったアデラインは「苗床」のカレルをドロップする

「苗床」
この契約にある者は、空仰ぐ星輪の幹となり
「苗床」として内に精霊を住まわせる

内に精霊を住まわせるものが「苗床」である
このことからアデラインは苗床になったと考えられ、であればその内に精霊を住まわせていたはずである

この精霊こそが脳液を蠢かせ頭の中の瞳を生み出したものである
精霊が卵を産むことは、真珠ナメクジのグラフィックからも明らかである


つまり、頭の中の瞳とは人に神秘の智慧(啓蒙)をもたらす精霊の卵である



啓蒙

さて精霊は医療教会によって名づけられた軟体生物の総称である
エーブリエタースの先触れも精霊であり、そのシンボルは「ナメクジ」である

狂人の智慧のグラフィックには、頭蓋骨から飛び出すナメクジ状の白いものが描かれている

また上位者の叡智ではその数が七匹に増えている(七は上位者に関わる数字である)

狂人の智慧
上位者の智慧に触れ狂った、狂人の頭蓋
使用により啓蒙を得る
狂うとて、神秘の智慧に触れるものは幸運である
上位者の叡智
上位者と呼ばれる諸々の存在
神に近い彼らの、失われた叡智の断片
使用により多くの啓蒙を得る
かつてビルゲンワースのウィレームは喝破した
「我々は、思考の次元が低すぎる。もっと瞳が必要なのだ」

ここで啓蒙神秘の智慧あるいは失われた叡智と言い換えられている

そして精霊の数が増えれば増えるほど得られる啓蒙が増えることから、グラフィックに描かれたナメクジ状の白い生物こそが、啓蒙の正体である

ウィレームの喝破したという、「もっと瞳が必要なのだ」とはさらなる啓蒙を得るためには、もっと精霊の卵が必要だということを示唆したものである



啓蒙マーク

画面右上にある啓蒙のマークは開いた眼の形をしている



頭の中の瞳が精霊の卵だとすると、見開かれた眼孵化した精霊瞳と卵の比喩をもって示したものである

啓蒙とは蒙を啓くと書く。蒙とは光がなく暗いことを指し示し、啓蒙とはその蒙が啓かれたことを言うのである

無知であった者が智慧の光によって目を開かされる、そのさまを啓蒙と書いたものである

この閉じていたものが開く、という眼の動作を、閉ざされた卵とその孵化として表現したものが本作における啓蒙である

脳液には以下のような表現がある

脳液(アデライン)
内なるものを自覚せず、失ってそれに気づく
滑稽だが、それは啓蒙の本質でもある
自らの血を舐め、その甘さに驚くように

内なるもの、とは頭の中の精霊の卵である。失ってそれに気づく、とは卵が割れて孵化したことである。精霊が誕生した瞬間、卵自体は失われる。そして精霊の誕生こそが啓蒙の本質なのである

よって、右上の眼のマークは精霊の卵の数ではなく、孵化した精霊の数を指し示している。神秘の智慧をもたらす精霊が卵から孵化すればするほど啓蒙が増えていくのである

また例えば新エリアに侵入した際や新しいボスと遭遇した際に、狩人は啓蒙を得る
蒙を啓く、つまり卵が孵化することで神秘の智慧である精霊が増えたのである

この時の啓蒙を得るエフェクトと、脳喰らい啓蒙を吸われたときのエフェクトは同一エフェクトを真逆にしたものである

エリアエフェクト:青白い光のようなものが体内へ入っていく
この時に聞こえる「囁き声」のようなものは「精霊の声」である
脳喰らいエフェクト:今度は逆に青白い光が体内から外へ出て行く

「苗床」である脳喰らいは狩人の頭の中にいる精霊を吸っていたのである



血の医療

その精霊の卵は血によって狩人の頭の中に入り込んだと考えられる

ヤーナムに到着して受けた最初の血の医療、その血の中に精霊の卵が入っていたのである(血の遺志にも混じっており狩人は頻繁にそれを摂取していた)

血の医療に使われる血には獣血の主(人を獣にする寄生虫)と精霊の卵両者が含まれている

狩人がまどろみの中で目にした「血の獣が炎によって燃える光景」は、狩人の体内に入り込んだ二つの生物の争いだったのである

血に塗れた獣が炎によって撃退される

血の獣精霊の力(神秘)によって燃やされ、狩人は神秘の世界である悪夢に入る資格を得たのである

炎エンチャントのダメージは神秘の値による。つまり炎もまた神秘なのである

マリア血と炎の両属性を扱うのは、彼女がオドン(神秘)の子を産んだことを意味している

時計塔のマリアの攻撃には「青い光」を伴うものがある

溜め突き、あるいはブラッドランス(血の槍」と呼ばれる技。一例として
第二形態では青い光を伴っていたこの技は第三形態にいたって、「」を纏う

第三形態でも溜め中は青い光がほとばしる
マリアは穢れた血の一族でありながら、オドンの子を出産した影響で神秘の力「炎」を操ることができるようになったのである

これは女王ヤーナムメルゴー(オドン)の力を行使できるメカニズムと同一である

ヤーナムのテレキネシス攻撃。腹部の赤子に手を当てている



獣性と神秘の相克

獣性と神秘の相克こそローレンスの頭蓋だけが大聖堂に飾られていた理由である

ローレンスの肉体には獣血の主が満ちあふれている。その影響でローレンスは獣化したのである。だが一方でローレンスの頭蓋の中は神の智慧の断片である精霊に満ちていたのである

医療教会にとって、獣の病(獣血の主)に対抗する精霊は「聖血」として崇拝の対象なのである

けれどもその聖血には獣血の主(虫)も潜んでいる

ゆえに教会の説教ではこう述べられる

聖血を得よ 祝福を望み よく祈るのなら 拝領は与えられん
聖血に潜む精霊により、神の智慧(神秘)を拝領として得られる

だが、人々は注意せよ 君たちは弱く、また幼い 冒涜の獣は蜜を囁き、深みからさそうだろう
聖血には冒涜の獣である獣血の主(虫)が潜み獣化衝動を煽るのである

ゆえにボス「獣血の主」は頭部がない。頭蓋の中には宿敵である精霊が宿っていたからである

獣性と神秘の相克こそが、本作の主題の1つなのである

これはインタビューにおいて、人間性と獣化衝動という言葉で語られている。人間性とは一般的な人間性と捉えがちだが、ソウルシリーズなどにおける人間性は神秘的なエネルギーである

宮崎:に変身したいという衝動は、私たち全員が持っている人間性という基本的な感覚と相反するものです。その人間性は一種の手錠のようなもので、変身をその場に留める役割を果たしている。変身したいという衝動を固定している手錠が強ければ強いほど、その手錠が最終的に壊れたときの反動は大きくなります。その結果、あなたはより大きな生き物に、あるいはよりねじれた生き物に変身することになる。この二つの衝動の間の葛藤が、ここでは一つの概念となっています。初期にデザインされた獣のキャラクター、特にクレリック・ビーストは彼らのアイコンとなっています。これは、聖職者が最も恐ろしい獣であるという考えと結びついています。(インタビューより)

なぜ聖職者最も恐ろしい獣になるかというと、単純に彼らは神秘の力が強いからである



頭の中の瞳

以上が頭の中の瞳の正体(精霊の卵)である

だが、これは内の瞳とは完全に異なるものである

というのも、頭の中の瞳を得て上位者になったものは存在しないからである

頭の中にどれほど精霊を増やしたとしても、上位者にはなれないのである。これは狩人が啓蒙を99貯めても上位者になれないことと完全に一致している

また頭の中に瞳を得ることで上位者になろうとした初期医療教会の試みは、失敗に終わっている。これはボス「失敗作たち」の名前がはっきりと示している

また頭の中に瞳を得たアデラインや、「苗床」の最終的な姿としての「失敗作たち」も上位者ではない

そしてまた、ウィレームの目指した脳の瞳失敗に終わった試みの一つである。なぜならば最も脳の瞳を希求したと考えられるウィレーム自身が上位者になっていないからである

頭(脳)の中に瞳を得て精霊を増やせば上位者になれる、というのは初期医療教会ならびにビルゲンワースの陥った誤謬である

上位者になるためには内の瞳が必要なのである

ロマは頭の中の瞳ではなく、ゴースに授かった瞳によって上位者になったものである。またエーブリエタースは地下遺跡から連れてこられたものであり、星界からの使者(大)は文字どおり星界からやって来た者である

このように頭(脳)の中の瞳によって上位者になったものは存在しないのである

もし仮に頭の中の瞳(精霊の卵)を得ることで上位者になる、それはつまり精霊に体が完全に満たされ、いわば精霊の群体という状態になることで上位者になるのだとする

だがそうすると、精霊→上位者→精霊(先触れ)→上位者という生命としてのサイクル(個体の再生産、生殖による増殖)が完成してしまうのである

けれどもこれは本作の「すべての上位者は赤子を失っている」という根本的な主題と矛盾してしまうのである

何よりも頭の中に瞳を得ることで上位者になれるとするならば、聖歌隊がウィレームと道を違える必要はない

ボス「失敗作たち」の名にあるとおり頭の中に瞳を得ることで上位者になろうとするメソッドは最終的には失敗に終わったのである

しかしその失敗は後の医療教会や聖歌隊にとって貴重な糧となっていった。その成果が星界からの使者(小)であり、苗床技術による人ならぬものへの変異である

彼方への呼びかけ
すなわちこれは失敗作だが、儀式は星の小爆発を伴い
「聖歌隊」の特別な力となった。まこと失敗は成功の母である


星界からの使者(大)

星界からの使者には小と大がいる。小はたんなる眷属であり大は上位者である

ゲーム本編では小が最初に登場し最後に大が登場する
このことで小から大へ成長したという思い込みが生まれる

しかし、これはプレイヤー側の単なる思い込みであって、大から小が生まれた(生物的な誕生ではなく苗床化)と考えても何も不都合はない

聖歌隊には初期医療教会より受け継がれた「苗床」の知識がある。つまり精霊を宿すことで苗床となり「失敗作たち」のような神秘的生物を造り出す知識である

星界からの使者(小)に宿っている精霊はナメクジでも失敗作たちに宿っていた精霊でもない

形状からいってそれは「彼方への呼びかけ」である

※同じように神秘を使うことから、同一の精霊が宿っていると勘違いしてしまうが、前提としてすべての精霊は神秘の力をもたらす

半透明で体内に青い光を宿す形態は、星界からの使者と近い
形態から類推すれば、彼方への呼びかけは、星界からの使者(大)の先触れなのである

まず星界からの使者(大)がいたのである

星界からの使者はその名の通り、聖歌隊が見上げる空から到来したのである

聖歌装束
見捨てられた上位者と共に空を見上げ星からの徴を探す
それこそが、超越的思索に至る道筋なのだ

象徴的な表現になっているが、この文章を読解すると以下のようになる

見捨てられた上位者と共に空を見上げ、星からの徴を探す
見捨てられた上位者が空を見上げるのは、の彼方に自分を見捨てていった者がいるからである。その空とは宇宙がある空であり、宇宙とは「悪夢」のことである

とは悪夢にある輝く者、上位者である

トロフィー:イズの大聖杯 輝ける星の眷属たちの故郷、その封印たる「イズの大聖杯」を手にした証
トロフィー:上位者「星の娘、エーブリエタース」を倒した証 

上位者からのとは上位者の赤子である

上位者精霊でないのは、彼らはすでにそれらを有しており、さらにその苗床として星界からの使者を造っているからである。そして聖歌隊は精霊による苗床化では上位者になれないことを過去の知識から知っている

上位者の赤子が星からのであるのならば、そこにはもう1つ見出されなければならないものがある

上位者の赤子と共にあるとされる「3本目のへその緒」

つまり「内の瞳」である

「内の瞳」を得ることが超越的思索、つまり上位者の思考に至る道筋なのである

ウィレームもまた3本目のへその緒を求めたがそれは得られなかった。彼は3本目のへその緒を脳の中にある瞳だと思い込んだのである。そうして漁村の人々の頭蓋内を探し、それはついに得られなかったのである(得られていれば上位者になっている)

その後、初期医療教会は人を苗床化することで頭の中に瞳を得ようとした。その試みはある程度は成功し、人は苗床となり実際に精霊の卵を頭の中に得たのである。それは啓蒙となり神秘の知識となったのである

だが、それはあくまで啓蒙の次元に留まり、上位者の次元へは高められなかったのである

聖歌隊の3本目のへその緒を求めるという思想ウィーレムを受け継ぐものである。しかしその手法は異なる。聖歌隊は人の内にそれを見出すのではなく、宇宙に求めたのである

目隠し帽子
帽子の目隠しは、彼らが学長ウィレームの直系である証である
たとえ、いまや道を違えたとしても

3本目のへその緒を求めるビルゲンワース~医療教会~聖歌隊の研究は、

  1. 脳の中
  2. 苗床の頭の中 
  3. 宇宙

という経緯をたどっている


脳の瞳(内の瞳)

では脳の瞳とは何かという疑問が残る
それについては長くなりそうなので次回に持ち越そうと思う(すでに書き上がってはいる)





5 件のコメント:

  1. では啓蒙が増えればアメンドーズが見えたり、人形が動くのは
    何故ですか。

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    1. アメンドーズは悪夢に棲まう上位者です。内の瞳を多く持つことで悪夢を見る視力が良くなる=アメンドーズの姿が見える、ということなのかもしれません

      また人形についても同様ですが、人形が動いているように見えているのは、啓蒙を得た狩人だけかもしれません(実際は動いてなどおらず狩人の認識の仕方によりそれが動いているように見えている)

      ただしこれらは一つの解釈に過ぎず、正解というわけではありません

      削除
  2. でも、上位者の叡智って啓蒙(精霊の卵=頭の中の瞳)なんですよね?
    上位者の叡智を落とした彼等はなぜ、上位者になれたんでしょうか…

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    1. 上位者の叡智は上位者に由来する神秘の智慧のことであって、上位者のみが落とすものではないと思われます
      上位者に由来する智慧(精霊)をたくさん持っていれば、上位者でなくとも上位者の叡智を落とすのだと思います。智慧が少なければ、それは「狂人の智慧」と呼ばれます

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  3. 考察を送るには遅すぎた感はありますが、自分の考察を置いておきます。
    シードさんは炎が神秘に付随する属性と考えているようですが、自分は獣性と神秘が衝突したときに発生するのが炎という現象なのだと考えます。

    オープニングで獣が炎上するシーンは、輸血によって主人公の体内へ侵入した獣性が、主人公が宿していた(?、それとも同時に主人公に侵入した?)神秘と衝突した結果、炎上し撃退されるというシーンだったのだと思います。つまりオープニングで獣性と神秘の相反を表現していたのでしょう。
    またアンナリーゼが「穢れた血だ。故に貴公に熱かろう」と言いながら血族の血(獣性)をくれるのは、神秘を宿す(彼女も「月の香りの狩人よ」と認識している)主人公が獣性を体内へ入れると衝突してあつあつになるから気を付けてね。というアンナリーゼの気遣いだったのでしょう。
    マリアが扱う炎も、血族由来の獣性とオドン由来(?)、月の魔物を生んだ(?)名残の神秘を衝突させて発生させていると考えます。
    ローレンスが燃えているのも、彼が保有する大量の獣性と神秘が体内で絶えず衝突し続けていることが原因だと考えます。つまりオープニングの主人公の体内で起きたことが、ローレンスの体内で延々に起きている。つまりローレンスは獣性と神秘の統合に失敗した。ということでは?

    じゃあ、ゲーム中で神秘技を獣系の敵に打ち込んでも燃えないし、燃えてるダンジョン系の敵、獣憑きは何なの?となりますが、わかりません。
    獣性と神秘の衝突によって炎が発生するのは限定的な状況でしか起こらないのではないでしょうか。上記の例から考えて、炎が生じるのは血中に溶けた獣性と神秘の衝突に限定されるという仮説を立てました。マリアやローレンスは炎を吹くというよりかは、ガソリンのように燃える血液を吹き付けているのではないかと思います。
    また炎はそれ自体として存在する現象で、油壷や松明が作中にあるように現実的な手段で発生させることができます。つまり炎の由来は複数あり、ダンジョン系敵などが扱う炎は別由来と考えます。

    また獣性と神秘を統合したと思われる女王ヤーナムの血は燃えません。これは統合を果たしたことによって衝突が発生しなくなったということだと考えます。しかしマリアは衝突が発生しています。これはこれは両者の統合が不十分だったということを表しているのではないでしょうか。彼女が出産したと思われる月の魔物が傷ついているのも、母親の統合が不十分だったからでしょうか。
    エンディング間近、月の魔物の接近と共に狩人の夢が燃えるのも何か示唆的なものがあります。

    まとまりがありませんが、思ったことをただ其の儘。

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