イズの大聖杯医療教会の上位会派「聖歌隊」の礎となった、イズの大聖杯は
ビルゲンワース以来、はじめて地上に持ち出された聖杯であり
遂に彼らを、エーブリエタースに見えさせたのだ
イズの汎聖杯「聖歌隊」によれば、イズの地は宇宙に触れている
故に上位者たちは、かつて超越的思索を得たのだと
テキストから「イズ」は「聖歌隊」や「エーブリエタース」と関連する地であることがわかる
イズの大聖杯をドロップするのがエーブリエタースであり、そのエーブリエタースと戦う場所が医療教会の上層、つまり聖歌隊の拠点であることからもイズと両者の関係を推測することができる
上層の鍵医療教会には2つの上位会派があり
「メンシス学派」は隠し街に、「聖歌隊」は上層に
それぞれ拠点を置いている
故にこの鍵は「聖歌隊」に近づくものだ
聖歌隊の発端は、地下遺跡に宇宙を求めた探求にある
エーブリエタースの先触れかつてビルゲンワースが見えた神秘の名残
上位者の先触れとして知られる軟体生物、精霊を媒介に
見捨てられた上位者、エーブリエタースの一部を召喚するもの
この邂逅は、地下遺跡に宇宙を求めた探求のはじまりとなり
それは後の「聖歌隊」につながっていく
しかしながらこの後、聖歌隊は「気付き」により地下遺跡にあるイズの地への執着を失ったようだ
星の瞳の狩人証医療教会の上位会派「聖歌隊」の一員の証
その瞳は宇宙を象っている
「聖歌隊」の気付きは、かつて突然に訪れたという
すなわち、地上にある我々のすぐ頭上にこそ
まさに宇宙があるのではないか?
医療教会の工房のメモ
宇宙は空にある。「聖歌隊」
イズの地
ゲームシステム的に、そしてシンプルに解釈するのならば、イズの地とはイズの大聖杯によって封印が解かれた地下遺跡のことであるイズの大聖杯が聖歌隊をエーブリエタースに見えさせたのであれば、そこはイズと呼ばれる地下遺跡であったろう
つまりエーブリエタースはイズの大聖杯ダンジョンにいたことになる。これは、イズの大聖杯ダンジョンの第三層にボスとしてエーブリエタースが登場することからも裏付けられる
イスの国
このイズという地に関して、かつて私は「ブラッドボーンを学び直す動画」にて、海に沈んだ国「イス」との関連を取り上げたイスはフランスのブルターニュ地方に伝わる伝説の地である(wikipedia)
ブルターニュ地方は大陸のケルト文化の色濃い土地であり、またアーサー王伝説とも密接な繋がりがある
アーサー王伝説は聖杯探求の物語であり、同じ聖杯をモチーフとするブラッドボーンと関係があるのではないか、というやや迂遠な推測のもとに提唱した仮説である
英語版でイズがIszと綴られ、ブルトン語でIsは「低地」を意味することなどからも、イズとは海に沈んだイスの国をフロム的に解釈したものと解説したのである
※こうしたケルト - アーサー王物語 - 聖杯探求 - 騎士道物語といった一連のモチーフは、ダークソウルにアルトリウス(アーサー王のラテン語読み)としても登場し、また今作では聖杯として直接的に登場している
動画でこのイスの国を取り上げたのは幾つか理由がある
まず本作が、ゴシックホラーにクトゥルフホラーが侵食していくという構造であることはインタビューにより明言されている
そのうち芯となるゴシックホラーとは吸血鬼伝説であり、この伝説をクトゥルフ的に解釈する過程、その変容そのものがブラッドボーンの物語なのであると考えたのである
ゆえに、イズのクトゥルフ的解釈の基礎となる伝説としてイスを提示したのである
もうひとつは、動画のストーリーがまだ序盤であったことである
ブラッドボーンは、ゴシックホラーからクトゥルフホラーへの目眩を伴うような飛躍が醍醐味である。動画的にそれを先取りするのもどうかと思い、また後々ネタが無くなりそうだったので動画ではイスの国のみを扱ったものである
イスの偉大なる種族
イズのもう一つの解釈として、そしてイスの国のクトゥルフ的解釈として挙げたいがのが、「イスの偉大なる種族」である(wikipedia)イース(Yith)と呼ばれる滅亡しつつある銀河の彼方から6億年前の地球に到来した、実体を持たない精神生命体。時間の秘密を極めた唯一の種族であるため、畏敬の念を込めて、大いなる種族と呼ばれている。(Wikipedia)
偉大なる種族は精神生命体であるがゆえに、時空を越えて他の生命体と精神を交換できるという
そのようにして地球へと到来した彼らの故郷は銀河系の彼方、つまり宇宙にある
そしてその宇宙は空にある。ゆえに聖歌隊は『見捨てられた上位者と共に空を見上げ、星からの徴を探す』のである
また、医療教会がまがりなりにも高次元暗黒に接触することができたのは、「精霊」つまり時空を超越する「偉大なる種族の名残」を媒介にしたからである
彼方への呼びかけ
医療教会の上層「聖歌隊」の秘儀の1つ
かつて医療教会は、精霊を媒介に高次元暗黒に接触し
遙か彼方の星界への交信を試み、しかしすべてが徒労に終わった
その後の聖歌隊によるエーブリエタースの保護とその研究は、偉大なる種族と特定集団との関係と酷似している
また、大いなる種族の知識を信奉する集団や異端宗派が、その知識と引き換えに彼らの活動を支援することもある。(Wikipedia)
※この関係性はおそらくウィレームとロマとも共通する
また地球に来訪した際の彼らの外見は以下のようなものである(円錐体生物と精神を交換して地球に到来)
胴体は底部の直径が約3m、高さが約3mの円錐体で、虹色の鱗に覆われている。 底部は弾力性のある灰白色物質で縁取られており、ある種の軟体動物のように這って移動するのに用いられる。
円錐形の頂部から伸縮自在の太い円筒状器官が4本生え、2本は先端にハサミを備え、重量物の運搬および擦りあわせての会話に使われる。1本は先端に赤いラッパ型の摂取口が4つあり、最後の1本には頭部がついている。
頭部は黄色っぽい歪な球体で、円周上に大きな眼が3つ並び、上部からは花に似た聴覚器官を備える灰白色の細い肉茎が4本、下部からは細かい作業に使われる緑色がかった触手が8本、垂れ下がっている。
彼らは半ば植物的な生命体で、水中で成長する胞子で単為生殖をおこなう。 (Wikipedia)
文字からのイメージが一致することはまずないが、なんとなくエーブリエタースを彷彿とさせないだろうか
Bloodborne WIKIより転載 |
※形状的には「古のもの」とも似ている
さらに彼らは時間の秘密を知る唯一の生物である
ブラッドボーンにおいて、女王の肉片を捧げることでまるで時間を巻き戻すかのように女王を復活させたのは、嘆きの祭壇のロマだが、偉大なる種族が円錐体生物の次に精神を交換したのが、「強壮な甲虫類」である
※蜘蛛を甲虫とするには異論があると思うが、ロマが一般の蜘蛛とはやや異なる姿をしていることから、実は蜘蛛とも言えない
※沈黙を守っていたロマが反応したのは、おそらく赤い月が近付いていたからであろう
さて、エーブリエタースは見捨てられた上位者と呼ばれる
偉大なる種族は用が済むと肉体を元の持ち主に返すという。その際、基本的に元の持ち主は記憶を消去されるが、まれに記憶が断片的に残ったり、夢に現れたりすることがある
見捨てられた、とは偉大なる種族と共にあった記憶を持ったまま自分だけが元の肉体に戻されたことを言うのではないだろうか
しかしながら偉大なる種族たちはすでに次の移住先、つまり「強壮な甲虫類」と精神を交換してしまっている
だからこそ、エーブリエタースは祭壇にロマを祀り、偉大なる種族との再度の合一を夢見て祈り、嘆き続けているのである
※エーブリエタースが「空を見上げて、星からの徴を探す」と言われながらも祭壇に向かっているのは、その祭壇に乗るロマが遙か彼方の星界と通じる存在だからであろう
※祭壇のロマが現状どんな状態にあるかは分からないが、女王の時間の巻き戻しに偉大なる種族は関わっていると思われる
少し話は変わるが、ブラッドボーンでは精神が肉体を変容させることは稀な現象ではない。精神的なある種の枷が外れることで獣となる獣化もそうであるし、瞳を得た者たちの変容もそうした現象の一部である
つまり、精神が肉体の形状を決定しているのである(特に赤い月が近付いた際には)
この説でいくと、偉大なる種族の精神が人の肉体に入った場合、精神の影響を受けて肉体が変容することになる
あるいは眷属と呼ばれる者たちは、偉大なる種族と精神を交換し、その異質な精神により肉体が変化した者と、その影響を受けた(血を受けた)者たちというカテゴリーなのかもしれない
偉大なる種族
では偉大なる種族の正体は何かブラッドボーンではすべての上位者は赤子を求めているという
本作における「偉大なる種族」も例外ではないであろう
精神生命体という形を持たない存在であり、かつ赤子を求めており、かつその精神が宿った生物は姿が変容する(上位者化、眷属化)する
これらを統合すると、本作における偉大なる種族とは「オドン」である可能性が高いのではないかと思われるが断定はしない
※現時点での解釈である
蛇足
エーブリエタースのところまで動画が進んだら書こうと思っていたのだが、機を逸すると面倒くさくなるので先に書いておく困ったのがエーブリエタースの画像がないことである。先に進めて撮っておくという方法もあるのだが、予習になってしまうのでなんとなくいやだった
既存のキャラクターで聖杯ダンジョンを攻略するという手法もあるが、それもおっくうという極めて怠惰な理由により海外Wikiより転載することにした。許諾に関してはリンクと転載の旨を記載すれば自由に使えるとのことである
自分の考察は、現在嘆いているエーブリエタースは精神を交換した人間なのではないかというものです。
返信削除ならば本体は誰かというと、ビルゲンワースの白痴のロマこそがエーブリエタースの本当の精神だと思います。
白痴のロマが何故偉大なる種族の次の姿となっているのか、それは知識に貪欲な偉大なる種族がロマと精神を交換した状態でゴースから瞳を授かったため、精神交換ではなく肉体の変化で姿が変わってしまい、更に瞳を授かったことで精神交換能力が失われ秘匿する能力を得たのではないでしょうか?
これならロマが偉大なる種族の次の姿になっている理由に説明がつくと思います。
白痴と呼ばれているのも知識を求めるばかりで人間性が欠けているため、エーブリエタースが次の身体に精神を交換しないのもそもそもその能力がないため、エーブリエタースが女性的表現をされているのも精神が人間の女性のため。
以上で考察となります。