2017年4月17日月曜日

ダークソウルの世界における「輪の都」とその歴史

ダークソウル1の頃から構想されていたという「小人」とその舞台としての「輪の都」とは、いったいどういったモノなのだろうか

分かる人にしかわからない例えで申し訳ないが、簡単に言ってしまうと
「輪の都とは漫画版ナウシカの墓所」
である

ナウシカの墓所とは、旧人類が再び世界に復活するときのために作られた「旧人類の技術力と種の保存場所」である

内部には科学者の末裔が住み着き、旧文明の高い技術力を保有しており、ドルク国は墓所を聖地として、そのうえに首都を築いたのだという
ドルク国の王は彼らからの技術供与を受けて繁栄し、先代の王は人を救う方法を求めて墓所へと至り、ヒドラという不老不死の怪物を連れて帰ったという

要するに技術、科学力が保存されている文明の卵的な聖地だ

さて、輪の都にも様々な国の者たちが訪れた形跡がある

「それは、深淵歩きの英雄譚でも知られる
深淵に飲まれた古い魔術の国の足跡である」(白木の弓)

「古く王命により、輪の都を訪れた騎士団の兜」(虚ろの兜)

「はるか昔、ある使節団が輪の都を訪れたとき」(古めかしい平服)

彼らは何を求めて輪の国へとやってきたのか
おそらくは「輪の都」にだけ伝えられる技術、魔術、知識だろう

というのも、輪の都の外部では無数の王国が勃興と衰退を繰り返し、そのたびに文明が衰退していたが、流刑地である「輪の都」は滅びを経験することなく存続していたゆえに、神代の知識が保存されていたからだ

ある者は魔術を超える深淵を求め、ある者は呪いを解く法を輪の都に求めた
ある者はそれを持ち帰り、ある者は代わりのナニカを持ち帰った

ダークソウルのストーリーの背後には必ず「輪の都」があったのである


輪の都の歴史
その輪の都の歴史を再構成したいと思う。いうまでもなく妄想だ

1.小人たちが神グウィンから「輪の都」とフィリアノールを贈られる
2.小人の王たちから狂王が出てフィリアノールを殺害
3.シラが狂王を封じる
4.小人の王たちがフィリアノールのソウルを使い、かりそめの都を創る
5.世話するもののいなくなったミディールが解き放たれ、闇を求めて都を去る
6.様々な国から様々な使節団が訪れる(DS1~3)
7.ゲールが隠されていた本物の輪の都に侵攻
8.フィリアノールが眠る
9.ミディールが約束を果たすために戻ってくる
10.灰の英雄が訪れる
11.ミディールが殺され、フィリアノールの眠りが壊される
12.ゲールが小人の王たちを喰らい始める


狂王がフィリアノールを殺害したという考察
前提としてフィリアノールはシラの主人である
「私はシラ。教会の主、王女フィリアノールに仕える者です」

にもかかわらず、彼女は不死の狂王を封じている
彼女だけにそれが可能だったのもあれど、もうひとつには、狂王の存在が主たるフィリアノールを害する可能性があったからだろう

狂王はどんな形態であれフィリアノールを害そうとする
ゆえにフィリアノールに使えるシラはそれを防がなければならなかった
単に狂った王がいるというだけであれば、シラはそれを放置したはずである
どうにかして封じなければならない理由があったのだ
「主の危機」以外にこれほど苛烈な手段をとることはないだろう

眠りが壊れた後で、シラがそれまでこもっていた部屋から出て主人公に襲い掛かってくるのは、フィリアノールが消滅し、狂王が主を襲う心配がなくなったからだろう

そして彼女は言う
「だからこそ、私は許しません
お前たちの裏切り、冒涜、そして卑しい渇望を!」
裏切りとは、狂王がフィリアノールを殺害したこと
冒涜とは、小人の王たちがフィリアノールのソウルを錬成したこと
卑しい渇望とは、フィリアノールの眠りを壊してまでダークソウルを求めたこと

シラの行動原理はすべて主人であるフィリアノールが絡んでいるのである
シラの不可解な言動は、フィリアノールを中心に考えることで、理解できるものとなる





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