結論を先に言えば、ゴースの赤子は二人いる
老いた赤子と奪われた赤子である
憐れなる、老いた赤子に救いを…(漁村の司祭)
母は殺された。赤子は奪われた
ウロコは痛み、ゴースの嘆き(漁村民の呪詛)
※漁村民の呪詛とは漁村で聞こえてくる囁くような声である
老いた赤子
老いた赤子については過去の考察でその正体をゲールマンとした(考察39 ゴースの遺子)
ゴースのへその部分から立ち上る黒い影もゲールマンである。正しくはゴースに囚われたゲールマンの遺志、と言い表されるようなものである
この黒い影を断ち切ることでゴースの遺子(ゲールマの遺志)は解放され、母ゴースの故郷である海へと還っていくのである
まとめると、ゴースの遺子は母であるゴースに束縛されたゲールマンの遺志である
またその本性はすでに人間界に属する者ではなく、上位者の領域「海」の属性に近いものであり、彼が受け入れられる場所は「海」しかないのである
※黒い影を斬ったあと、ゲールマンの寝息が安らぐのは、彼の意志の一部が母から解放されたことを意味する
奪われた赤子
奪われたと言われる赤子がゴースの本来の赤子(実子)である
母は殺された。赤子は奪われた
ウロコは痛み、ゴースの嘆き(漁村民の呪詛)
解析データにはヤーナムの石をゴースの赤子と認識する漁村の司祭のセリフが存在する(→Bloodborne 没データ「ヤーナムの石」)
つまり、彼ら漁村の住人にとってはゴースの赤子とは、ゴースの遺子(老いた赤子)ではなく、ヤーナムの石のような姿をした(つまり胎児の姿をした)赤子なのである
※この点から言えば、ゴースの赤子=ロマ説も矛盾することになる。しかしロマのモーションには幼児を思わせるものがあり、また嘆きの祭壇の甲虫に比べると幼虫的な姿をしている
秘密
補足であり主題とはやや離れる。また以下の説は必ずしも確定したものではない
母殺しと赤子強奪、という惨劇をマリアは「秘密」として必死に隠し通そうとしていた
一方、その「秘密」に直接関わったビルゲンワースの学長、ウィレームは湖に「秘密」を隠したという
月見台の鍵
晩年、学長ウィレームはこの場所を愛し、安楽椅子に揺れた
そして彼は、湖に秘密を隠したという
その湖にいたのがロマである
これらから推測されるのは奪われた赤子=ロマ説であるが、確定的な証拠は存在せず、あくまでも状況証拠を積み重ねた末におぼろげに浮かんでくる一つの解釈にすぎない
蛇足
「深海」大量の水は、眠りを守る断絶であり、故に神秘の前触れである求める者よ、その先を目指したまえ
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