DLCの副題は「Shadow of the Erdtree」である。その名のとおり「影樹」という黄金樹の影的な世界樹が登場する
ところが実際にDLCをプレイしてみると「影樹」の印象が極めて薄い。DLCをクリアしても影樹が何だったのかすら分からないほどだ
本考察では謎に包まれた影樹について考えていきたい
影樹の性質
1.影樹は黄金樹の影
影の地のルーン【2】
影樹とは黄金樹の影であり
だからこそ、祝福を強く輝かせる
2.律とは呼べぬ、暗い思いから生まれた
影輪草の追憶
影樹とは、黄金樹の影であった
律とは呼べぬ、暗い思いから生まれ
それ故に脆く、ねじくれていた
3.二本の茎により構成されている
影輪草の大花
そのあり様は影樹に似て
花付きの茎を支え、抱きしめるように
もう一本の茎が絡み付いている
4.見棄てられ拒絶の棘を生じさせた
拒絶の刺
身を捩る影樹の姿が教えている
全てを拒み、傷付けるがよい
我らは見棄てられたのだ
5.影樹が内から壊れるとき影樹の破片が飛び散る
影樹の破片
それは、影樹が内から壊れるとき
影の地の全土に飛び散るのだといい
黄金樹の民は、それを集めて祈っている
6.影樹の黄金がある
祝福された骨片
影の地に倒れた戦士たちの遺骨
その欠片に、影樹の黄金が降ったもの
死に与えられる最上の栄誉のひとつとされる
影樹の物語
影樹のストーリーを簡潔にまとめたのが以下である
- 律とは呼べぬ暗い思いから黄金樹の影として生まれた
- 故にそれは脆く、ねじくれていた
- 見棄てられたことから身を捩り、拒絶の棘を生じさせている
- 内から壊れ、影の地の全土に破片を飛び散らせた
影樹は暗い思いから生まれた。“故に”それは脆く、ねじくれていたとあることから、影樹は生まれた時からすでにねじくれた姿だったと考えられる
またなぜ暗い思いを抱いていたのかというと、やはり“見棄てられた”からであろう
まとめると影樹は“何か”に見棄てられた“誰か”の暗い思いから、黄金樹と同時に黄金樹の影として生まれたようである
この“何か”と“誰か”の正体を探るために、黄金樹が誕生した当時の状況をまとめてみたい
黄金樹以前
1.黄金樹の前史、エルデの王は竜王であった
竜王の追憶
竜王プラキドサクスの追憶
時の狭間、嵐の中心に座す竜王は
黄金樹の前史、エルデの王であったという
だが神は去り、王は帰還を待ち続けていた
2.黄金樹無き頃、死は霊炎に焼かれた
爆ぜる霊炎
まだ黄金樹無き頃、死は霊炎に焼かれた
死の鳥は、その火守りなのだ
3.獣たちが知性を得た
獣の石
黄金樹の以前、知性を得た獣たちは
石を最初の武器にしたという
4.祖霊を信仰する文明が栄えた
祖霊の王の追憶
祖霊とは、黄金樹の外にある神秘である
死から芽吹く命、生から芽吹く命
そうした、生命のあり様である
地図断片:シーフラ河
狭間の地下には、二つの大河が流れている
シーフラとエインセル。そこは
黄金樹の以前に栄えた、文明の墓場でもある
黄金樹の時代と深い関係があるのは“前史”と表現されている竜王プラキドサクスの時代であろう
※前史:当面の問題となっている時代の歴史に対し、(それに深い関係をもつ)それ以前の歴史。(岩波国語辞典)
黄金樹が誕生する直前まで、狭間の地はエルデ王プラキドサクスとその神によって支配されていた
ところが神が去ったことで狭間の地から律が消滅してしまい、律の無い混沌とした世界になったと考えられる
プラキドサクスの時代
黄金樹の前史、プラキドサクスがエルデの王であった時代の狭間の地についてはほとんど明らかにされていない
しかし神と律があり、それを擁立する者がエルデの王と呼ばれているからには、すでにエルデンリングが存在していたと考えられる
エルデの流星
かつて、大いなる意志は
黄金の流星と共に、一匹の獣を狭間に送り
それが、エルデンリングになったという
ここでひとつ疑問が生じる。ゴッドフレイは最初のエルデの王と呼ばれているが、なぜそれ以前にエルデの王(プラキドサクス)が存在しているのか
エルデの王の冠
最初のエルデの王、ゴッドフレイの王冠
黄金樹の始まりは、戦と共にあり
ゴッドフレイは戦場の王であった
竜王の追憶
竜王プラキドサクスの追憶
時の狭間、嵐の中心に座す竜王は
黄金樹の前史、エルデの王であったという
だが神は去り、王は帰還を待ち続けていた
これについては、ゴッドフレイは黄金律の時代における最初のエルデの王だった、と解釈することが可能である
つまりゴッドフレイ以前にもエルデ王は存在するが、それは黄金律ではなく別の律を掲げるエルデ王だったということになる
そしてゴッドフレイが黄金律における最初のエルデ王であるのならば、ゴッドフレイとその神が史上初めて黄金律という律を掲げた、ということになる
ではゴッドフレイとその神マリカが掲げたという黄金律の正体とは何だったのか?
これについては本編のラストに明確に示される情報から理解できる
![]() |
“黄金律”、ラダゴン |
本編の最後に戦うのは“黄金律”ラダゴンとエルデの獣である。そしてラダゴンはエルデの獣の魂がマリカの肉体を乗っ取ったものと考えられることから、次のようにいうことができる
ゴッドフレイとマリカが掲げた黄金律とはエルデの獣の司る律である
つまるところ、エルデの獣の律(黄金律)を掲げたのは“ゴッドフレイとその神”が最初であった
よって黄金樹以前はエルデの獣ではない、“黄金律とは違う律を司る何か”がいて、その律を掲げるプラキドサクスとその神が狭間の地を治めていた、ということになる
メーテールとエルデンリング
さて、エルデ王プラキドサクスの時代にはすでにエルデンリングが存在していた。よって最初の流星であるメーテールは狭間の地に到来していることになる
指の母の追憶
指の母、メーテールの追憶
全ての二本指、そしてユビムシの母は
大いなる意志の輝ける娘にして
狭間に落ちた、最初の流星であった
ここで問題となるのがメーテールがいつ壊れ、棄てられたのか、ということである
大いなる彼方の杖
指の母、メーテールの尾指と
その指の捧げ持つ小宇宙を杖としたもの
母は、大いなる意志の波動を受信していた
壊れ、棄てられた後も、ずっとそれを待ち続けた
この問題については二つの解を想定できる
- 竜王の時代にはすでにメーテールは棄てられ狂っており、その替わりとしてエルデの獣がエルデンリングと神を使って律を確立していた
- 竜王の時代にはまだ狂っておらず、その時代に神と律を擁立していたのがメーテールだった
筆者がより可能性が高いと思うのは2.である。というのもゴッドフレイが最初のエルデの王と呼ばれているからである
エルデの王の冠
最初のエルデの王、ゴッドフレイの王冠
黄金樹の始まりは、戦と共にあり
ゴッドフレイは戦場の王であった
上述したように、ゴッドフレイが最初のエルデ王と呼ばれるのは、ゴッドフレイがエルデの獣の律(黄金律)を掲げた最初のエルデの王だからである
よってプラキドサクスはエルデの獣ではない別の上位存在の律を掲げてエルデの王になったことになる
上位存在として想定されるのがメーテールである。メーテールは二本指を導き、神人を選別するシステムを構築していた
また前回の考察で述べたように、メーテールとエルデの獣は元々はペアで狭間の地に秩序をもたらす計画であったと考えられる
つまりメーテールは二本指とエルデンリングを使い、プラキドサクスとその神を擁立することで狭間の地にメーテールの律を確立していたのである
大逆
しかしここで想定外の事態が起きる
ノクステラ(ノクローン)の大逆である
指殺しの刃
永遠の都、ノクローンの秘宝
遺体から生まれたとされる刃
永遠の都の大逆の証であり
その滅びを象徴する、血濡れた呪物
運命なき者には振るうことはできず
大いなる意志と、その使いたちを
傷つけることできるという
指殺しの刃は同じく“遺体”から生まれる神の遺剣と酷似した姿をしている
神の遺剣
永遠に死ぬことのないはずの
神の遺体から生まれる剣
人々はそれに様々な意味を見出す
大いなる罪、破滅、時代の終わり
あるいは始まりを
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左が「指殺しの刃」、右が「神の遺剣」。両方とも人の背骨を引き抜いたような形をしている |
おそらくノクステラ(ノクローン)の民はプラキドサクスの神を殺し、その遺体から指殺しの刃を生みだしたのであろう
そしてその指殺しの刃を用いてメーテールを傷つけたのである
指輪指
重い指輪を幾つもつけた、大指の槌
ユビムシの祖から、切り取られたとされる
それは、古い冒涜の遺産であり
まだ生を残し、僅かに生温かい
指の母の追憶
全ての二本指、そしてユビムシの母は
大いなる意志の輝ける娘にして
狭間に落ちた、最初の流星であった
傷つけられたメーテールは壊れ、彼女が導いていた二本指たちによる神人システムも壊れてしまう
…貴方に、お話したことがありましたね
マリカが、彼女を導いた指たちが、最初から壊れていたのだと
けれど、あれは真実ではありません
…真に壊れていたのは、狂っていたのは、母なのです(大司祭、ユミル卿)
この事態を引き起こしたそもそもの原因は、プラキドサクス率いる古竜とベール率いる飛竜の内紛であろう
絶対的な王であるプラキドサクスが思うように動けなくなり、秩序は乱れ、世界が崩壊していったのである
その滅びに対しノクステラの民はクーデターという実力行使によって応じ、メーテールを殺そうとしたのである
だがメーテールを殺しきることはできず、大いなる意志の怒りを買ったノクステラの民は都市ごと地下に滅ぼされてしまう
またプラキドサクスの居城であるファルム・アズラはエルデの獣の眷属である獣たちにより蹂躙され、制圧されてしまう
メーテールが壊れたため、バックアップであったエルデの獣が表舞台に姿を現わしたのである
黄金樹の発生
黄金樹と影樹が生まれたのは世界がこのような状況になっている時である
冒頭の問いに戻ろう
影樹は“何か”に見棄てられた“誰か”の暗い思いから、黄金樹の影として黄金樹と同時に生まれたようである
この“何か”と“誰か”に当てはまるのは、“大いなる意志”と“メーテール”である
影樹は“大いなる意志”に見棄てられた“メーテール”の暗い思いから、黄金樹の影として黄金樹と同時に生まれた
エルデの獣が自身でもあるエルデンリングから黄金樹を生やしたと同時に、同じく上位存在であり、またペアの片割れであるメーテールはエルデンリングから影樹を生やしたのである
しかしそれは、律とは呼べぬ、暗い思いから生まれ、それ故に脆く、ねじくれていたのである
影輪草の追憶
影樹とは、黄金樹の影であった
律とは呼べぬ、暗い思いから生まれ
それ故に脆く、ねじくれていた
なぜならそれは傷つき、大いなる意志に見棄てられ、痛みに身を捩るメーテールの姿そのものだったからである
拒絶の刺
身を捩る影樹の姿が教えている
全てを拒み、傷付けるがよい
我らは見棄てられたのだ
しかしそれでも影樹は聖性を帯びている。なぜならその根源にエルデンリングがあり、またそれを生んだのが最初の流星メーテールだったからである
やがてその歪な姿が災いしてか影樹は内から崩壊してしまう
影樹の破片
黄金の輝きを含んだ、影樹の破片
影の地の、マリカの教会などで手に入る
それは、影樹が内から壊れるとき
影の地の全土に飛び散るのだといい
黄金樹の民は、それを集めて祈っている
もしくは影樹は何者かによって燃やされたのかもしれない。というのも原初に黄金樹が焼かれたことを示唆する証言があるからである
→拒絶の刺を焼きたい
…あんた、それは…
それは、人の身には決して許されぬことじゃ
黄金樹を焼くは、原初の大罪。まして、死のルーンの力を求めるとは…
死のルーンとは、即ち運命の死(指読みエンヤ)
黄金樹の影として生まれ、拒絶の刺を生やす影樹は、ある意味でもう一本の黄金樹と呼べるものであり、影樹を焼いたことが原初の大罪として伝承に残っていたのかもしれない
それを伝えてきたのは二本指である。その二本指はメーテールの眷属であり、彼女らにとってメーテールの生やした影樹は黄金樹に匹敵する神聖な世界樹だったのであろう
※狂った二本指たちは、黄金樹と影樹を同じ物として認識していたのかもしれない
黄金樹と影樹
メタ的な視点から言えば、黄金樹と影樹は『創世記』に登場するエデンの園に生えているという生命の樹と知恵の樹のオマージュであろう
黄金樹は生命の樹、影樹は知恵の樹にあたる
この解釈の場合、蛇に誘惑されたイブはマリカであろう。アダムはゴッドフレイになろうか
マリカが蛇に誘惑されて知恵の実を食したことでマリカは知恵に目覚め、それ以前の秩序を崩壊に導く
はじまりは、誘惑と裏切りだった
黄金はそうして生まれ(ストーリートレーラー)
知恵の実とは影樹から滴る恵みであったと考えられる。それはメーテールに由来するものだったが、その恩寵は壊れて、狂っていた
マリカが、彼女を導いた指たちが、最初から壊れていたのだと
けれど、あれは真実ではありません
…真に壊れていたのは、狂っていたのは、母なのです
指たちは、その落とし子にすぎません。あれらもまた、哀れな被害者なのです(大司祭、ユミル卿)
マリカが得た知恵とは指紋の秘薬のようなものであろう
指紋の秘薬
人の身で、指にならんとする者たちの秘薬
それを飲むと、身体の中を何かが這い回る
指擬き
老人の指に似た薄紅色のキノコ
指になろうとする者たちの幻覚剤
それは、二本指の産まれそこないであるという
マリカを誘惑した蛇とは、狭間の地に古くから棲む大蛇だったと考えられるが、大蛇自身も外なる神だった可能性はある
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ボニ村の外れにある大蛇の抜け殻。近くにはジェスチャー「母よ」を取得できる大母像がある |
蛇神の曲刀
古い蛇神の象られた曲刀
ゲルミアの、失われた信仰の祭具
毒飛蛇
それは、姿なき蛇の眷属であり
牙には猛毒が仕込まれている
あるいは蛇の祖はメーテールであるのかもしれない。というのも蛇は黄金樹の反逆者であり、逆に言えば黄金樹に対抗できる唯一の存在だからである
闘士の兜
蛇は、黄金樹の反逆者であるとされ
人々は、その傷つく様を喜んだ
黄金樹に対抗できる唯一の存在とは、黄金樹の影である影樹と、エルデの獣の対存在であるメーテールということになろう
狭間の地では蛇の系譜と獣の系譜が相剋状態にあるのかもしれない
蛇の祖はメーテールであり、獣の祖はエルデの獣である。元は協力者であった二者はしかしメーテールが壊れ狂ったことから、対立するに至ったのであろう
マリカはその両者の性質を身体に取り込んでしまった。すなわち神の器たるマリカの身体にメーテールの恩寵(知恵の実)とエルデの獣の恩寵(生命の実)が同居してしまったのである
そして不幸にもその子孫たちには両者の性質が受け継がれてしまう
坩堝に代表されるエルデの獣の生命の実と、誘惑に代表されるメーテールの知恵の実が子孫たちに芽吹いたのである
生命の実は忌み子を産み、知恵の実はやがて神の知恵、神の誘惑と恐れられるミケラを生んだ
ミケラの永遠に若いという属性は、脱皮を繰り返すことから永遠の生命や若さの象徴であった蛇に由来するものであろう
マレニアの翼兜
兄さまが、約束を違えるはずがない
神の知恵、神の誘惑。ミケラこそ
もっとも恐ろしい神人なのだから
腐敗の女神の追憶
ミケラとマレニアは、唯一人の神の子供である
故に二人は神人であるが、その生は脆弱であり
一方は永遠に幼く、一方は腐敗を宿した
一方でマレニアは神を宿しやすい坩堝の性質を強く受け継ぎ、生まれながらに腐敗の神を降ろしてしまったのである
蛇足
ミケラダーン戦の没動画(逆手剣)。「約束の王」を使ってこなかったのと、最後にヒットしているので没となった。(そもそも霧の猛禽が1ヒット扱いなので0ヒットではないが)
2フェーズ目開始時に腐敗壺を投げているのは、ミケラの光を回避するために走るのが面倒くさいのと、後半戦が長くなると集中力が切れるからである
個人的には盾を使うよりも回避の方が楽。一周目なのでレベルを上げて腐敗壺を投げればどうにでもなるが
動画の方でボスの攻略的なことをやらなかったのは、ボス攻略を教えられるほど上手くないから(全部ごり押し)
影樹は元々は原初の黄金樹だったと考えられます。影樹の化身の追憶から得られる祈祷「影の地」を使用した際の紋章は坩堝系、古い黄金樹系と同じ「古い黄金樹紋章」です。エルデの流星で坩堝の原初の黄金樹が生まれ、それを坩堝の螺旋樹と信仰した角人は巫女を壺に混ぜて坩堝を植え付け、坩堝を宿したマリカが原初の黄金樹からエルデの獣を抜き出したという流れです。「律とは言えぬ暗い思い」を抱いたのはマリカということです。
返信削除坩堝の螺旋樹を信仰した角人のエニムイリムでは螺旋の柱の頂点に古竜の絵が描かれています。「螺旋とは坩堝の整流」ですから古竜は坩堝と深い関わりがあります。
チンクエディアの説明では古竜の都ファルムアズラの獣の司祭に送られる短剣は「獣に送られた知性、五指」です。短剣の見た目は黄金と五指です。よって古竜プラキドサクスは黄金と五指のエルデの獣(原初の黄金樹)を送り、生命が入り混じったことで知性の五指を獣達は得るようになったということです。ラウフの黄金カバや神鳥は黄金と五指という特徴があります。
時系列としては、
まずメーテールの流星
王プラキドサクスの律と永遠の都、原初の黄金樹、永遠の都とプラキドサクス律の滅び、原初の黄金樹から黄金樹の律という流れだと考えられます。
竜王プラキドサクスが掲げた律は暗月だと考えられます。永遠の都は暗月を信仰していましたが、古竜のなりそこない竜神兵が登場します。四鐘楼の行き先にはファルムアズラと永遠の都が含まれており、古竜と永遠の都の関連が示唆されています。
返信削除またカーリア王家を開いたレナラのいる部屋の床の模様はファルムアズラの模様と一致します。暗月の指輪を保管している箱を開ける「王家の古い鍵」のテキストには「カーリア王女に受け継がれる」と記載があるため、レナラとカーリアは暗月と深い関わりがあると読み取れます。暗月側のレナラと古竜のファルムアズラとの関連性が伺えるので、竜王プラキドサクスの律は永遠の都の暗月だったと考えられます。
蛇が黄金樹の反逆者である理由
返信削除ゲルミアの蛇のテキストによれば、かつてのゲルミアの蛇はデミゴッドを喰らい蛇人として生み出しています。その蛇人とは原初黄金樹時代のデミゴッドが喰われて再誕した神肌のことでしょう。神肌の瞳は黄金であり坩堝の名残があると説明されています。
そして破砕戦争においてはライカードは「冒涜の蛇」に己を喰らわせて「冒涜の君主」となり黄金樹勢力を喰らう冒涜を冒しています。元々ゲルミアの蛇はデミゴッドを喰らっていたので「冒涜の蛇」とされていた。「冒涜」とはマリカの一族を喰らうこと。
略奪のカメオのテキストによれば、神マリカも冒涜を行っていたことが分かります。
以上から推測できることは
角人に穢され憎しみを抱いたマリカをゲルミアの蛇が誘惑し、坩堝の諸相を持つデミゴッド達を喰わせていた。マリカの分見が宵目の女王として仲間殺しの冒涜を行っていたのでしょう。その過程で蛇人メスメルが生まれた。
この延長線が角人への粛清と坩堝を忌避する黄金律の始まりだったのでしょう。「粛清」という言葉は仲間に対して行われるものです。角人に神人として祭り上げられたマリカは狭間の地を侵略し火の巨人を倒して最終的には角人を裏切って黄金律を始めた。
黄金律を始めるにあたって冒涜の証となるメスメルを影の地に隠してしまった。黒騎士長はメスメルが蛇だと知った途端反旗を翻しています。
「はじまりは誘惑と裏切り」の意味は、
坩堝を忌避する黄金律の始まりは、ゲルミアの蛇にマリカが誘惑されたこと、原初の黄金樹の同胞をゲルミアの蛇に喰わせていたこと、坩堝の角人を裏切ったこと。
マリカの分け身デーディカが宵目の女王として坩堝を宿した同胞をゲルミアの蛇に食らわせていたとおもわれます。恐らくゲルミアの蛇は坩堝と黄金律を宿すデミゴッドを喰らうことで古竜になろうとして、巫女村でマリカを誘惑したのではないでしょうか。蛇紋章の盾には古竜と同じ四翼の蛇が描かれています。そして黄金律成立前にゲルミアの蛇と宵目の女王は退治され、メスメルが影の地を粛清したという流れだと思います。
返信削除巫女村でのエーグレー聖堂と同じ蛇の抜け殻、黄金樹が風車村の神肌文化を黙認(祈祷火の大罪が入手できるので原初の大罪を行ったメスメルとの関連性)