まとめ

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2022年4月21日木曜日

エルデンリング考察10 黄金樹

観念的な考察が続いたので、具体的な事象に関する考察を述べたい


なお黄金樹の概要については必要なもののみ抜粋した


※追記:黄金樹の入り口のレリーフ


黄金樹の概要

原初の黄金樹には生命の坩堝の力が宿っていた


坩堝の樹冠

原初の黄金樹、生命の坩堝の力を宿し

坩堝の諸相の祈祷を強化する


坩堝とは生命の混じり合った状態のことをいう


坩堝の諸相・喉袋

それは、黄金樹の原初たる生命の力

坩堝の諸相のひとつである

かつて、生命は混じり合っていた


その黄金樹の根源エルデンリングである


永遠の女王マリカを戴く狭間の地で

黄金樹の根源たる、エルデンリングが砕けた(公式サイトプロローグ)



エルデンリングとは何か

エルデンリングとは、大いなる意志が黄金の流星と共に狭間の地に送った一匹の獣が変化したものである


エルデの流星

かつて、大いなる意志

黄金の流星と共に、一匹の獣を狭間に送り

それが、エルデンリングになったという


その獣は大いなる意志の眷獣であり、律たる概念の具現であった


エルデの追憶

黄金樹に刻まれた

エルデの獣の追憶


それは、大いなる意志の眷獣であり

律たる概念の具現であった


指読みのエンヤによれば黄金の律とは、それにより生命祝福と幸福を謳歌することができるものである


“偉大なるエルデンリングは、黄金の律

“それは世界を律し、生命祝福と幸福を謳歌する”(指読みのエンヤ)



黄金樹への変化

以上をまとめるとエルデの獣エルデンリング変化し、それを根源として黄金樹が生まれたということになる


ここには、エルデの獣という動物から黄金樹という植物への変化が認められる


同じ変化をしているのが、ミケラである


ミケラは神人として生まれ、しかし新たなる聖樹になるべくとなり、聖樹の根本に埋まっていた


エブレフェールの聖樹。同化が進んでいたのかミケラの顔や体が浮き出ている

神人眠りの“繭”とあるように、それは繭である

しかしミケラはモーグに誘拐されたことで聖樹は醜く育ち、計画は頓挫する


聖樹紋の大盾

しかし、聖樹は醜く育ち

美しい聖樹は見果てぬ幻想となった


聖樹が次なる黄金樹になれなかったのは、ミケラが誘拐されたからである。要するに黄金樹となる絶対条件ミケラという神人だったのである


よってミケラの聖樹が次なる黄金樹となったと仮定するのならば、こう説明されたはずである


黄金樹の根源はミケラである、と


つまりエルデンリング根源として黄金樹が生まれたという現象と、ミケラを根源として次なる黄金樹生まれようとした現象とは類似した現象である


そして神人ミケラ植物への変身を参考にするのならば、エルデの獣もまた“”という過程を経ることで黄金樹に変化したと考えられる


あるいはエルデの獣と共に狭間の地にやって来た流星とは、エルデの獣の繭(種)だったと考えることもできる(黄金樹は植物なので


またミケラがそうであったように、すでに生えている樹木エルデの獣が繭(種)として宿ることで、その樹木は黄金樹へと変化したはずである



大樹根

既存の樹木繭(種)として宿ることで黄金樹として育つ


これを一言で言い表すのなら「寄生」である。また植物学的には「接ぎ木」という現象に相当する


そして狭間の地には黄金樹が寄生したと思われる、はじめの大樹が存在している


それが大樹根である


根脂

その根は、かつて黄金樹に連なっていたといい

故に地下墓地は、大樹根の地を選んで作られる


その根はかつて黄金樹に連なっていたとされる。つまり黄金樹とは別の樹根なのである(違う解釈については後述する)


そしてとつくように、巨大である


どれほど巨大かというと、狭間の地の地下全体に広がるほどに巨大である


地図断片:深き根の底

黄金樹の、遥か深き根の底は

シーフラとエインセル、両大河の源流であり

狭間の地下に広がる大樹根のはじまりでもある


死の根

陰謀の夜、盗まれた死のルーンは

デミゴッド最初の死となった後

地下の大樹根を通じて、狭間の各地に現れ

死の根として芽吹いたのだ


さて、ゴッドウィン黄金樹の根本に埋葬されているという


死王子の瘡

その顔の主は、死王子であるという

彼は、かつてゴッドウィンと呼ばれ

デミゴッド最初の死者として、王都の地下深く

黄金樹の根本に埋葬されたという


死王子の座がその根本である。だがその南方にその根本よりもはるかに巨大な切り株が見える(断面図なので切り株として表現されていると思われる)


最北の祝福が「死王子の座」である

地上との位置関係からこの巨大な切り株こそが黄金樹の根本であると思われる


カーソルを動かさず地上と地下を切り替えたもの。実は微妙に位置が違うのだがゲーム的な都合かもしれない

だがここで奇妙な現象が認められる


マリケスを倒し運命の死を解放した後、黄金樹は燃え上がる




しかしその状態でさえ、その巨大な根燃えていないのである



つまり黄金樹が黄金樹として存在するのは地上部分だけであり、地下の部分のそれは黄金樹ではない別の樹木、すなわち大樹根と考えられるのである



接ぎ木

(この項目はコメント欄にいただいたジョーさんの説を参考にしている)

狭間に送り込まれたエルデの獣大樹根に繭(種)として寄生し、そして地上の黄金樹として成長したのであろう


だからこそ、運命の死が解放された後は黄金樹の部分だけが燃え上がり、黄金樹ではない大樹根燃えていないのである


先ほど、エルデの獣の寄生は植物学的には接ぎ木であると述べた(接ぎ木に関してはジョーさんに頂いたコメントをもとにしている)


黄金樹とその入り口素材や形状は、植物の接ぎ方の一種「鞍接ぎ」とよく似ている(コトバンク


つまり、エルデのとして大樹根に寄生したのち、植物として「接がれた」ものが黄金樹であると考えられる


接ぐ」という手法は本編にも登場する


黄金の一族の直系を自負し、また大ルーンの要を手にする「接ぎ木のゴドリック」です


ゴドリックの大ルーン

破片の君主、ゴドリックの大ルーン

恩恵により、すべての能力値を上昇させる


その大ルーンは、要の輪とも呼ばれ

エルデンリングの中心に位置していた


エルデの王、ゴッドフレイとその子孫たち

黄金の一族は、最初のデミゴッドであったのだ


彼が接ぐという手法にこだわったのも、それが始祖たる黄金樹が行ったこと再現だったからなのかもしれない



黄金樹の入り口のレリーフ

黄金樹の入り口は木質が異なるだけでなく、奇妙な浮き彫りが施されている


黄金樹を象ったような浮き彫りであるが、しかしそのの途中に奇妙な膨らみが見える



まるでのような形の膨らみを境にして、黄金樹のデザインが変化するのがわかる


から黄金樹を象徴化したものであり、繭の下大樹根を表わしたものであると考えられる



金枝

黄金樹の在り方は、樹木に寄生するヤドリギという寄生植物の在り方とよく似ている


ヨーロッパおよび西部・南部アジア原産。寄生植物で地面には根を張らず、他の樹木の枝の上に生育する常緑の多年生植物である[1]。他の樹木の幹や枝根を食い込ませて成長するが、一方的に養分や水を奪っているわけではなく自らも光合成をおこなう半寄生である(Wikipedia)


黄金樹大樹根幹や枝寄生し、その長大な樹根からエネルギーを吸収して育ったのである


つまり黄金樹とは、樹木に寄生する金色の寄生植物のことである


さて、フレイザーの『金枝篇』において、金枝とはオークに寄生したヤドリギの枝のこととされる


ヤドリギ金の枝、すなわち黄金の木黄金樹)なのである


またヤドリギは、北欧神話の主神オーディンの息子、光の神バルデルの魂が宿る木ともされている


神話ではバルデルを殺すことができるのはヤドリギだけだとされている


フレイザーによれば、この伝説の中心をなす出来事は、ヤドリギを引き抜くことと、神を殺して焼くことであるとされる


神を殺して焼くこと、すなわち巨人の火によって黄金樹を焼くことである


またアリチアの森の王の伝統では、森の王を殺すには、まずヤドリギの枝手折りバルデルの場合と同じように投げつける必要があったという


イタリアのネミの村には、ネミの湖と呼ばれる聖なる湖と、切り立った崖の真下にあるアリキアの木立とよばれる聖なる木立があり、木立には聖なる樹(ヤドリギ)が生えていた。この樹の枝(金枝)は誰も折ってはならないとされていたが、例外的に逃亡奴隷だけは折る事が許されていた。


ディアナ・ネモレンシス(森のディアナ)神をたたえたこれらの聖所には、「森の王(レックス・ネモレンシス)」と呼ばれる祭司がいた。逃亡奴隷だけがこの職につく事ができるが、「森の王」になるには二つの条件を満たさねばならなかった。第一の条件は金枝を持ってくる事であり、第二の条件は現在の「森の王」を殺す事である。 (Wikipedia)


つまり金枝とはエルデンリングにおける「死のルーン」に相当する


それはヤドリギエルデンリング)自体から手折られ取り除かれ)たものであり、しかしそれがヤドリギの化身たる光の神バルデルゴッドウィン)を殺すのである



太陽

黄金樹太陽に似ているとされるのは、バルデル光の神であり、また太陽そのものと見なされていたからであろう


ぬくもり石

かつて黄金樹は、太陽に似て暖かく

ゆっくりと人々を癒したという


太陽ゴッドウィンは作中でも紐づけられている


蝕のショーテル

ソールの城砦に所蔵される宝剣

蝕まれ、色を失くした太陽を象ったもの

「伝説の武器」のひとつ


ソールでは、それは絶望的畏敬の対象である

人は、大いなる恐れから、目を背けることができない


専用戦技「死のフレア」

色を失くした太陽に、死王子の炎を宿す戦技

それは、死の状態異常効果を持つ

追加入力で斬り下ろし、炎を爆発させる


色を失くした太陽とは魂のみを殺されたゴッドウィンの象徴である


それはゴッドウィンの象徴であるからこそ、死王子の炎を宿すことができるのである


またソール城の幻影は次のように嘆く


…おお太陽よ!ソールの冷たい太陽よ!

どうか、蝕まれ給え

魂無き骸に再誕をっ…(ソール城の幻影)


…申し訳ありませぬ、ミケラ様

まだ、太陽は蝕まれませぬ。我らの祈りが弱いばかりに

貴方の友は、魂無きままなのです…(ソール城の幻影)


魂のみを殺されたゴッドウィンは冷たく色褪せた太陽となり、完全に蝕まれることなく、魂無きまま肉体だけが生き続けている


太陽が完全に蝕まれたとき、ゴッドウィンは完全なる死を迎え、それによって初めて再誕することができるようになるのである


なぜならば現在のゴッドウィンは、死に生きる者という中途半端な状態にあり、その状態では祝福により蘇ることができないからである


黄金の墓標

デミゴッド最初の死者たる

黄金のゴッドウィンを弔う墓標剣


少年の静かな祈りが込められている

兄様、兄様、正しく死んで下さいな



黄金樹とは何か

黄金樹とは、大樹根に寄生したエルデの獣の繭(種)から生えた寄生植物である


それは狭間の地下に張り巡らされた大樹根からエネルギーを吸い取って成長する、光り輝く黄金のヤドリギである


原初の黄金樹が持っていた坩堝の力は、エルデの獣の繭(種)に含まれていたものか、あるいは大樹根から吸い取った生命エネルギーを凝集したものであろう


大樹根とは、狭間の地の地下に張り巡らされた大樹の根のことである。すなわち狭間の地とは、巨大な大樹の根上に乗った世界であるとも言える


これはまさに北欧神話がいうところのユグドラシルそのものである


世界を体現する巨大な木であり、アースガルズ、ミズガルズ、ヨトゥンヘイム、ヘルヘイムなどの九つの世界を内包する存在とされる。そのような本質を捉えて英語では "World tree"、日本語では、世界樹(せかいじゅ)[注 2]、宇宙樹(うちゅうじゅ)と呼ばれる。 (Wikipedia)


ユグドラシルは3つの根幹を支えているとされ、それぞれの根の下世界が1つずつあるという


同じように狭間の地の地下には永遠の都と呼ばれる場所が3つある


永遠の都ノクローン永遠の都ノクステラ名も無き永遠の都である




解釈問題

本考察では黄金樹大樹根別の物とする解釈を採用した。しかし依然として、大樹根黄金樹の根そのものである可能性は排除できない


地下墓地大樹根の地選んで作られるとされる


根脂

その根は、かつて黄金樹に連なっていたといい

地下墓地は、大樹根の地を選んで作られる



その地下墓地にいる幻影は次のように述べる


正しい死とは、すなわち、黄金樹に還ることなり

待ちなさい。根が貴方を呼ぶ、そのときまで…(嵐の麓の地下墓)


ここでは大樹根黄金樹とが同一視されている。しかし根脂のテキストに“かつて”とあるように現時点においてそのは黄金樹に連なっていない


問題は次の段の“故に”の意味である


この故には2つの解釈ができる


一つ目は、かつて黄金樹に連なっていたことから、その繋がりを期待して地下墓が作られた(る)というもの


二つ目は、現時点で黄金樹に連なっていないからこそ地下墓として作られるとする解釈である


これについて地下墓の幻影は、正しい死黄金樹に還ることであると述べている


これらを文脈に沿って読み取るのであれば、「大樹根と黄金樹過去には一体化していた時期もあるが現在は別物である。しかし繋がっていたにその場所に地下墓は作られた(る)」、と解釈することができる


ここでまだ解釈が分かれる


一つ目は大樹根は黄金樹の根として伸びた後分かたれて大樹根となったとする解釈である


二つ目大樹根黄金樹とは別に存在していたが、過去のいつかの時点同化し、しかし現在はまた分離している、とする解釈である


はじめから黄金樹であったが分かたれたモノと、はじめは別物でしかしある時期に同化し、再び分かたれたモノ区別できるのであろうか


最初の例としては、犠牲の細枝グレートクラブが挙げられる


犠牲の細枝

それは、古い時代枝打ちされた

黄金樹の一部であるという


グレートクラブ

罰当たりなことに、黄金樹の枯れ枝であるといい

決して折れることはなく、また聖性を帯びている


一方、後者の例では地下墓地根脂が採取できるが参考となる


両者のグラフィック比較してみると、犠牲の細枝グレートクラブには今も金色の光付いていることがわかる


一方、根脂の採取できる根やそのボス部屋巨大な根には、金色の現象は認められない


金色の光と金色の葉がついている

左隅に根脂がある地下墓地。遺体の塊には赤味を帯びた部分が確認できるが、根そのものには金色や赤い要素はない

つまりその発生当初から黄金樹として育ったモノは、黄金樹から切り離されても金色の属性が残っていることになる


逆に一度は黄金樹と同化しようとも発生起源異なれば、黄金樹から切り離された後には黄金の祝福は消え失せてしまう


よって地下墓地の根金色の要素認められないのだから、大樹根発生起源黄金樹とは異なる、という結論となる


つまるところ、大樹根エルデの獣寄生することで発生したのが黄金樹である。しかしやがて大樹根黄金樹から切り離されてしまった


今は大樹根の地を選んで作られた地下墓の存在のみが、かつて両者が連なっていたことを伝えている、ということになる


大樹根から黄金樹が切り離された時期としては、エルデンリングが砕けた時と一致すると思われる


それまで魂の還樹を行っていた黄金樹+大樹根から黄金樹が切り離されたことで、は行き場を失い、生と死はどうしようもなく壊れてしまったのであろう



大樹根の神

本作の神人の多くは石像として祀られている


ラダゴンとマリカの神像

左はミケラとマレニアを抱くマリカ像。右の像は右腕が欠損していることから、大きい方がマレニア、小さい方が永遠に幼いミケラであろう


しかし世界各地建てられているにも関わらず正体が不明の石像がある



この石像が建てられているのはウルの王朝遺跡や地下の永遠の都であることから、古い神祀ったものと思われる(地上ではウルドの王朝遺跡にある)


よく見ると石像足や背中木の根のようなものが絡んでいるのがわかる



この石像は木の根を含めて彫られていることから、この木の根は石像の主の属性を示すものである


つまるところこの石像は、木の根属性を持つ神の像なのであり、狭間の各地に根を伸ばしたという大樹根の神象ったものである


豊かな鬚もまた広大な領域に伸び続ける木の根の象徴なのであろう


豊かな鬚を蓄えた老人の像。それは木の根を縦横に伸ばす巨木の擬人化でもある


大回廊において蟲たちが見据える先にもこの石像はあるが、蟲たちが祀っているのは宝箱の中に入っている蠍の針であろう


蠍の針

大蠍の針を刃となした短剣

朱い腐敗の毒が滴っている


封じられた、外なる神の遺物を用いた

異教の祭具であるという


かつて大樹根の神像を祀っていた文明は滅び、その後に腐敗の落とし子たちが外なる神を祀っている、というのが大回廊であると思われる


蛇足

黄金樹=寄生植物=ヤドリギ説発売前の考察でも提示したことがある。しかしその際は黄金樹エルデンリングに寄生する植物という結論であった


今回との違いは、エルデンリングエルデの獣自体が寄生生命体であるということであり、その宿主は狭間の地の大樹根であるということである


いわば黄金樹=寄生植物=ヤドリギ説修正版である



14 件のコメント:

  1. お疲れさまです。非常に面白かったです。
    黄金樹=ヤドリギ説とすると、祖霊の民の周りのテキストとも関係が見えてきそうで面白いですね。
    黄金樹から距離を置くとか各耐性を持つ角飾りとかも説明できそうです。

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    1. ありがとうございます

      祖霊の王の追憶にある「死から芽吹く命、生から芽吹く命」というのは、倒木から生える新たなる芽や、樹木を接ぎ木することによる新たなる生を表わしているのかなと思います

       祖霊の王の追憶
       祖霊とは、黄金樹の外にある神秘である
       死から芽吹く命、生から芽吹く命
       そうした、生命のあり様である


      そうして生命を更新していく限り、毒や腐敗の影響は受けにくい=耐性が高い、ということなのかもしれません

       免疫の角飾り
       祖霊の民の装身具
       免疫耐性を大きく高める
       (免疫は、毒や腐敗に対する耐性である)

       それは、芽生えかけの角であるという
       長く生きた獣は、角に新たな芽生えを迎え
       それを永遠に繰り返し、いつか祖霊となるのだと

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  2. 正体不明の石像が抱いているものが指紋石の盾にしか見えない…
    指紋石の盾のテキストに「古い神の墓の一部であり」ってあるので自分の墓を抱いているのかな?

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    1. 指紋の盾と比べて見たのですが、紋様は違うようです
      円形の刻みは似ていますね

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  3. 私は黄金樹接ぎ木説が一番しっくりくる気がしています。黄金樹の入り口付近の幹の色だけ大樹根と同様の暗い色であり、その形が接ぎ木の手法の一つ「鞍接ぎ」のそれと酷似しているためです。「接ぎ木」というワードはゴドリック関連だけのものと思われがちですが、実はゴドリックも黄金樹の接ぎ木から着想を得ていたなんて事もあり得るのではないでしょうか。

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    1. ゴドリックの大ルーンは要の輪ですから、接ぐという能力も黄金樹の由来するというのは説得力があると思います

      実のところ、ゴドリックは黄金樹の本質と類似したものを目指していたのだ、とする予定もあったのですが、本題と離れてしまうために触れませんでした(なのでジョーさんのコメントは非常に痛いところを突かれたなと思っています)

      また、ヤドリギとの関連を示すため接ぎ木ではなく寄生という言葉を使いましたが、接ぎ木は私の想定していた黄金樹の寄生形態とほぼ同じです(倒壊した大樹根の切り株に黄金樹の種が植えつけられるようなイメージでした)

      ただ接ぎ木というとある程度育った樹木を根側に接ぐ印象が強く、その場合黄金樹の状態で宇宙から落ちてきたというのはやや奇妙かなと思い、人為的な接ぎ木というより、自発的な接ぎ木(寄生)を選択したという事情もあります

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    2. そうですね。黄金樹で行われた接ぎ木が現実世界のそれとはかけ離れたものであることは想像に難くありません。実際には寄生に近い現象だったかもしれません。ただ個人的には「接ぎ木」という言葉が想像以上に物語の核心に近い存在なのかなという気はしています。なぜなら人の腕や竜の頭などをくっつけるだけなら、あえて接ぎ「木」なんて言葉は選ばないと思うからです。木に関連しているという事を匂わせるためのワードチョイスだとすれば黄金樹との繋がりがしっくりくると考えました。

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    3. 私も植物としての黄金樹という視点は重要だと思います

      ひとつ考えたのですが、エルデの獣としてやって来て植物として育ったのが黄金樹になりますよね

      つまりエルデの獣という動物として寄生し、植物として接がれたのが黄金樹と考えると、ジョーさんと私の意見が合致するように思えます(実際、動物から植物への変化が見られますし)

      ゴドリックの接ぐことへの偏執も、それが始祖たる黄金樹の再現であることになり、しっくりくると思います

      さっそくジョーさんのコメントをもとに本分を修正したいと思います

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  4. たしかに黄金樹が燃えても大樹根が燃えていないのはおかしいですね……
    ヤドリギに関しては何とも言えないですけど、大樹根と黄金樹が別物というのはありえそうですね

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    1. ジョーさんのコメントにもあるように、黄金樹の内部への入口付近は黄金樹とは材質が違いますし、それが「鞍接ぎ」によるものだとするのは説得力があると思います

      ヤドリギは黄金樹からの連想なのと、ゴッドウィン関連をまとめて説明できるかなと思い導入しました(元ネタ系の考察なので実証する術はありませんし、参考程度に読んでいただければと思います)

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  5. 大樹が枯れて幹を切って接木をして新しく育てるとしていたところにエルデの獣が黄色い黄金樹として居座り続けたため接木による生と死が出来なくなり世界が歪んだ
    ということを記事を読ませて頂いて考えました
    黄金樹はよく見ると後ろの風景が透けていたりしているので地表に出ている部分はエルデの獣が成したもので
    火で焼かれたのはその部分だけではないかと考えています

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    1. 少し補足で「停滞はやがて淀みとなり、腐りゆく」
      木も病気になったり部分的に腐ったりがあるので枯れるまでいかなくとも定期的に切って接木をしていたのではと
      接木する木は各地にある小黄金樹がまさにうってつけですかね

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  6. 黄金樹頂上付近に黄金色ではない太い枝を4本程度見ることができるんですよね。これなんだろうなーと思っていたところでこの考察ですよ。
    現在、根は連なっていなくとも、寄生の痕跡かもしれませんね。
    黄金の流星が降る以前では、黄金樹より巨大な大樹根の幹や枝みることができたのかもしれないと思うとわくわくします。

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  7. 初めまして。フロム作品の設定を想像するとき、刺激欲しさによく拝読しております。
    鞍接ぎとの相似から、黄金樹が接ぎ木・寄生植物である可能性を考えられたのは、新鮮な着眼点でした。寄生であれば黄金樹の独立、あるいは宿主の死が、黄金樹自身の終焉を意味するでしょうから、死を取り除こうとする必要性に繋がる点も面白いです。
    様々な視点の意見が集まって、独自の解釈を通して視野を広げられるのは、同社のゲームの醍醐味ですね。

    はばかりながら、上記の説に逆らう意見になってしまうのですが、自分は黄金樹が寄生植物でなく、着生植物ではないかと考えています。
    栄養を奪いつつも宿主と共生する寄生に対して、着生はざっくり言うと宿主をただの足場にして育つ生態です。
    代表的な着生植物のガジュマルは別名「絞め殺しの樹」と呼ばれ、足場にした樹を本当に絞め殺して、足場が枯れ落ちた後は、まるで幹の中が空洞のような樹になります。
    本作の終盤の描写を素直に受け取るなら、黄金樹内部の空洞が最終決戦の地になるかと思います。この点は、着生植物が作る様相と似ている気がしました。
    これなら、黄金樹と大樹根の繋がりの説明になるのではないでしょうか。かつて両者は混然一体でしたが、大樹根の元になった樹が絞め殺されて枯れ落ち、黄金樹との繋がりを失い、故に根は延焼を免れていると。
    ただ、黄金樹を焼く目的が拒絶の棘の排除なので、単に根こそぎ焼く火力が要らないだけかもしれません。
    自信がありませんが、木質が違うように見える部分も「拒絶の棘」がそう見える、では、さすがに弱いでしょうか。
    黄金樹の内部が空洞だと信じるなら、内部のエリア名が石舞台というのは釈然としませんが……及ばぬ頭では、足場となった樹が、石舞台を足場にした別の着生植物だった可能性しか提示できません。

    閑話休題、着生植物説を推す要素は他にもあります。
    そもそも「接ぎ」という行為は、ゴドリックの落とす追憶にもあるように、狭間の地では「おぞましい」ものとされている可能性があります。
    仮に「接ぎ木」が黄金樹の成立と密接に関係する要素であれば、それに類する行為は特別に神聖視されていることでしょう。
    その度合いが「たとえデミゴッドであれども安易に成すべきではない」ほど厳格であれば、追憶で「おぞましい接ぎ」と行為そのものを貶めず、ゴドリックの不遜を非難するか、ゴドリックの成したそれは「偽り」の「接ぎ」という風に、行為とは切り離して非難すると思います。
    また、その度合いが「その神聖さはデミゴッドであればこそ相応しい」ほど気軽であれば、マレニアが着手した様子がないのが不自然に映ります。腐った傍から切除して接いでしまえば、流すも同然で腐敗が浄化されそうなものなのに、何故やらないのか。

    「接ぎ」は、異なる二者以上を一体にする行為です。
    エルデンリング風に言えば「別け、隔てる全てを侵し、焼き溶かし」て「大きなひとつ」にする行為と言い換えられるでしょう。
    つまり、「接ぎ」と「狂い火」は、目的は違えど、様子が非常に似通っていると言えます。
    発想の飛躍が過ぎる気もしますが、「接ぎ」と「狂い火」の関連を示唆する要素は、意外と散見されるのです。

    作中、ゴドリック以外で「接ぎ」が成された、剣接ぎの大剣の戦技には「一族の復讐を誓い」という一文があります。
    この文は、狂い火に縁のある放浪商人一族の、復讐を是とする気質に通じます。
    大剣を所蔵するモーン城にはエドガー、イレーナ、周辺には病村といった狂い火の要素が固まっています。
    当の大剣の造りですが、故人の剣を鋳潰して打ち直すほうが楽そうなのに、わざわざ無数の剣を溶接したような、「別け、隔てる全てを侵し、焼き溶かし」て「大きなひとつ」にしたような外見です。
    放浪商人、狂い火の一族が、かつてモーン城を中心に居を構え、その中で英雄と呼ばれる者が、狂い火の力を行使し、剣接ぎの大剣を造ったことが伺えます。

    一方、もう一つの「接ぎ」、ゴドリックの玉座の裏手には、シャブリリのブドウが落ちています。
    また、ネフェリ・ルーと共闘しゴドリックを打倒した場合、彼女は戦場で拾った武具塊のお守りを渡してくれますが、このお守りはテキストから推察するに、剣接ぎの大剣に由来するタリスマンでもあります。
    モーン城周辺の狂い火と接ぎの関係が仮に私の想像通りだとすれば、ゴドリックの接ぎの着想はモーン城にあり、狂い火の研究と実用を、父祖ゴドフロアの代から受け継いでいたのではないでしょうか。
    故に「接ぎ」は「狂い火」に通じ、「おぞましい」のだと考えます。

    黄金樹着生植物説に戻りますが、仮に寄生植物・接ぎだとした場合、大問題に発展しかねません。
    黄金樹が狂い火に通じる接ぎをその起源の一端とするならば、黄金樹信仰を根底から覆しかねないからです。
    それこそ、根元をローデイルの外郭のような高壁で囲い、秘匿しなければならないほどのスキャンダルのはずですが、そのような様子はありません。
    したがって、前述の推測も併せて、黄金樹は着生植物である可能性を示すものとさせていただきます。

    ただ、所詮、「自分は、近くにあった点と点をこう結びました」という話に過ぎないんですけどね……。

    すみません、あまり語る先がなかったので、コメントで長々と吐き出してしまいました。
    対立する意見を出した手前で言える義理ではありませんが、黄金樹寄生植物・接ぎ木説に垣間見える、黄金樹が死を取り除く必要性に迫られた背景、その可能性はたまらなく愛おしく感じています。
    他にも様々な切り口から、色々な話を見聞きしたいと思った次第です。
    良い記事をありがとうございました。

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