まとめ

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2020年6月30日火曜日

Bloodborne 考察31 啓蒙

本考察はredditのInsight - knowledge or inner eyes?というスレッドに着想を得て書かれたものであるが、反論を意図したものではない

あくまでも私なりの解釈であって上記記事を否定するものではない



三つの瞳

まず大前提として「頭の中の瞳」と「脳の瞳」、「内の瞳」の3つは別物である

この三つの瞳日本語テキストのみならず英語テキストにおいても異なる単語が使われている。つまり、たんなる誤記や誤字ではなく、意識的な区別である

脳液
そして脳液とは、頭の中で瞳になろうとする
その最初の蠢きであろうという
Brain fluid writhed inside the head, the initial makings of internal eyes.
3本目のへその緒(ヨセフカ)かつて学長ウィレームは「思考の瞳」のため、これを求めた
脳の内に瞳を抱き、偉大なる上位者の思考を得るために
あるいは、人として上位者に伍するために
by lining his brain with eyes.
生きているヒモ
メンシスが悪夢で得た巨大な脳みそは
確かに内に瞳を抱き、だが完全な出来損ないであった
その瞳は邪眼の類であり、脳自体は腐りきっていた
was indeed lined with eyes on the inside,
3本目のへその緒
使用により啓蒙を得るが、同時に、内に瞳を得るという
だが、実際にそれが何をもたらすものか、皆忘れてしまった
eyes on the inside,


頭の中の瞳internal eyes.であり、そのまえにheadがあることから「頭の中の」と訳すことができる(というか日本語公式でそう訳している)

また脳の瞳brain with eyes と記され「脳と共に」あるいは「脳に含まれ」という意味があり、これを詩的に訳したものが「脳の内に瞳を抱き」という表現である

一方、内の瞳eyes on the inside と記され、生きているヒモと3本目のへその緒と共通した表記である

もちろんinternalもinsideも内部という意味を持つ。しかしそれならばなぜ脳液にもinside eyesが使われなかったのか。なぜinside the brainではなく、inside the headなのか?

頭の中の瞳との瞳は異なる事象だからである

の瞳との瞳も異なる事象であるがまずは頭の中の瞳と内の瞳との差異から考察する

※生きているヒモの場合、メンシスの脳が脳であることから「脳の内に瞳を抱き」と解釈してしまいそうになるが、厳密に言ってメンシスの脳は「脳の形をした上位者」であり、「」そのものではない(メンシスの脳を構成するのは脳細胞ではなく、使者たちである)


精霊の卵

では頭の中の瞳とは何なのか?

脳液
そして脳液とは、頭の中で瞳になろうとする
その最初の蠢きであるという

蠢き、とは虫などが這いまわるさまをいう
また現実的に考えて、脳液が自ら動くことはない

脳液をアメーバー状にし、蠢かせている原因があるはずである

この脳液を3度啜ったアデラインは「苗床」のカレルをドロップする

「苗床」
この契約にある者は、空仰ぐ星輪の幹となり
「苗床」として内に精霊を住まわせる

内に精霊を住まわせるものが「苗床」である
このことからアデラインは苗床になったと考えられ、であればその内に精霊を住まわせていたはずである

この精霊こそが脳液を蠢かせ頭の中の瞳を生み出したものである
精霊が卵を産むことは、真珠ナメクジのグラフィックからも明らかである


つまり、頭の中の瞳とは人に神秘の智慧(啓蒙)をもたらす精霊の卵である



啓蒙

さて精霊は医療教会によって名づけられた軟体生物の総称である
エーブリエタースの先触れも精霊であり、そのシンボルは「ナメクジ」である

狂人の智慧のグラフィックには、頭蓋骨から飛び出すナメクジ状の白いものが描かれている

また上位者の叡智ではその数が七匹に増えている(七は上位者に関わる数字である)

狂人の智慧
上位者の智慧に触れ狂った、狂人の頭蓋
使用により啓蒙を得る
狂うとて、神秘の智慧に触れるものは幸運である
上位者の叡智
上位者と呼ばれる諸々の存在
神に近い彼らの、失われた叡智の断片
使用により多くの啓蒙を得る
かつてビルゲンワースのウィレームは喝破した
「我々は、思考の次元が低すぎる。もっと瞳が必要なのだ」

ここで啓蒙神秘の智慧あるいは失われた叡智と言い換えられている

そして精霊の数が増えれば増えるほど得られる啓蒙が増えることから、グラフィックに描かれたナメクジ状の白い生物こそが、啓蒙の正体である

ウィレームの喝破したという、「もっと瞳が必要なのだ」とはさらなる啓蒙を得るためには、もっと精霊の卵が必要だということを示唆したものである



啓蒙マーク

画面右上にある啓蒙のマークは開いた眼の形をしている



頭の中の瞳が精霊の卵だとすると、見開かれた眼孵化した精霊瞳と卵の比喩をもって示したものである

啓蒙とは蒙を啓くと書く。蒙とは光がなく暗いことを指し示し、啓蒙とはその蒙が啓かれたことを言うのである

無知であった者が智慧の光によって目を開かされる、そのさまを啓蒙と書いたものである

この閉じていたものが開く、という眼の動作を、閉ざされた卵とその孵化として表現したものが本作における啓蒙である

脳液には以下のような表現がある

脳液(アデライン)
内なるものを自覚せず、失ってそれに気づく
滑稽だが、それは啓蒙の本質でもある
自らの血を舐め、その甘さに驚くように

内なるもの、とは頭の中の精霊の卵である。失ってそれに気づく、とは卵が割れて孵化したことである。精霊が誕生した瞬間、卵自体は失われる。そして精霊の誕生こそが啓蒙の本質なのである

よって、右上の眼のマークは精霊の卵の数ではなく、孵化した精霊の数を指し示している。神秘の智慧をもたらす精霊が卵から孵化すればするほど啓蒙が増えていくのである

また例えば新エリアに侵入した際や新しいボスと遭遇した際に、狩人は啓蒙を得る
蒙を啓く、つまり卵が孵化することで神秘の智慧である精霊が増えたのである

この時の啓蒙を得るエフェクトと、脳喰らい啓蒙を吸われたときのエフェクトは同一エフェクトを真逆にしたものである

エリアエフェクト:青白い光のようなものが体内へ入っていく
この時に聞こえる「囁き声」のようなものは「精霊の声」である
脳喰らいエフェクト:今度は逆に青白い光が体内から外へ出て行く

「苗床」である脳喰らいは狩人の頭の中にいる精霊を吸っていたのである



血の医療

その精霊の卵は血によって狩人の頭の中に入り込んだと考えられる

ヤーナムに到着して受けた最初の血の医療、その血の中に精霊の卵が入っていたのである(血の遺志にも混じっており狩人は頻繁にそれを摂取していた)

血の医療に使われる血には獣血の主(人を獣にする寄生虫)と精霊の卵両者が含まれている

狩人がまどろみの中で目にした「血の獣が炎によって燃える光景」は、狩人の体内に入り込んだ二つの生物の争いだったのである

血に塗れた獣が炎によって撃退される

血の獣精霊の力(神秘)によって燃やされ、狩人は神秘の世界である悪夢に入る資格を得たのである

炎エンチャントのダメージは神秘の値による。つまり炎もまた神秘なのである

マリア血と炎の両属性を扱うのは、彼女がオドン(神秘)の子を産んだことを意味している

時計塔のマリアの攻撃には「青い光」を伴うものがある

溜め突き、あるいはブラッドランス(血の槍」と呼ばれる技。一例として
第二形態では青い光を伴っていたこの技は第三形態にいたって、「」を纏う

第三形態でも溜め中は青い光がほとばしる
マリアは穢れた血の一族でありながら、オドンの子を出産した影響で神秘の力「炎」を操ることができるようになったのである

これは女王ヤーナムメルゴー(オドン)の力を行使できるメカニズムと同一である

ヤーナムのテレキネシス攻撃。腹部の赤子に手を当てている



獣性と神秘の相克

獣性と神秘の相克こそローレンスの頭蓋だけが大聖堂に飾られていた理由である

ローレンスの肉体には獣血の主が満ちあふれている。その影響でローレンスは獣化したのである。だが一方でローレンスの頭蓋の中は神の智慧の断片である精霊に満ちていたのである

医療教会にとって、獣の病(獣血の主)に対抗する精霊は「聖血」として崇拝の対象なのである

けれどもその聖血には獣血の主(虫)も潜んでいる

ゆえに教会の説教ではこう述べられる

聖血を得よ 祝福を望み よく祈るのなら 拝領は与えられん
聖血に潜む精霊により、神の智慧(神秘)を拝領として得られる

だが、人々は注意せよ 君たちは弱く、また幼い 冒涜の獣は蜜を囁き、深みからさそうだろう
聖血には冒涜の獣である獣血の主(虫)が潜み獣化衝動を煽るのである

ゆえにボス「獣血の主」は頭部がない。頭蓋の中には宿敵である精霊が宿っていたからである

獣性と神秘の相克こそが、本作の主題の1つなのである

これはインタビューにおいて、人間性と獣化衝動という言葉で語られている。人間性とは一般的な人間性と捉えがちだが、ソウルシリーズなどにおける人間性は神秘的なエネルギーである

宮崎:に変身したいという衝動は、私たち全員が持っている人間性という基本的な感覚と相反するものです。その人間性は一種の手錠のようなもので、変身をその場に留める役割を果たしている。変身したいという衝動を固定している手錠が強ければ強いほど、その手錠が最終的に壊れたときの反動は大きくなります。その結果、あなたはより大きな生き物に、あるいはよりねじれた生き物に変身することになる。この二つの衝動の間の葛藤が、ここでは一つの概念となっています。初期にデザインされた獣のキャラクター、特にクレリック・ビーストは彼らのアイコンとなっています。これは、聖職者が最も恐ろしい獣であるという考えと結びついています。(インタビューより)

なぜ聖職者最も恐ろしい獣になるかというと、単純に彼らは神秘の力が強いからである



頭の中の瞳

以上が頭の中の瞳の正体(精霊の卵)である

だが、これは内の瞳とは完全に異なるものである

というのも、頭の中の瞳を得て上位者になったものは存在しないからである

頭の中にどれほど精霊を増やしたとしても、上位者にはなれないのである。これは狩人が啓蒙を99貯めても上位者になれないことと完全に一致している

また頭の中に瞳を得ることで上位者になろうとした初期医療教会の試みは、失敗に終わっている。これはボス「失敗作たち」の名前がはっきりと示している

また頭の中に瞳を得たアデラインや、「苗床」の最終的な姿としての「失敗作たち」も上位者ではない

そしてまた、ウィレームの目指した脳の瞳失敗に終わった試みの一つである。なぜならば最も脳の瞳を希求したと考えられるウィレーム自身が上位者になっていないからである

頭(脳)の中に瞳を得て精霊を増やせば上位者になれる、というのは初期医療教会ならびにビルゲンワースの陥った誤謬である

上位者になるためには内の瞳が必要なのである

ロマは頭の中の瞳ではなく、ゴースに授かった瞳によって上位者になったものである。またエーブリエタースは地下遺跡から連れてこられたものであり、星界からの使者(大)は文字どおり星界からやって来た者である

このように頭(脳)の中の瞳によって上位者になったものは存在しないのである

もし仮に頭の中の瞳(精霊の卵)を得ることで上位者になる、それはつまり精霊に体が完全に満たされ、いわば精霊の群体という状態になることで上位者になるのだとする

だがそうすると、精霊→上位者→精霊(先触れ)→上位者という生命としてのサイクル(個体の再生産、生殖による増殖)が完成してしまうのである

けれどもこれは本作の「すべての上位者は赤子を失っている」という根本的な主題と矛盾してしまうのである

何よりも頭の中に瞳を得ることで上位者になれるとするならば、聖歌隊がウィレームと道を違える必要はない

ボス「失敗作たち」の名にあるとおり頭の中に瞳を得ることで上位者になろうとするメソッドは最終的には失敗に終わったのである

しかしその失敗は後の医療教会や聖歌隊にとって貴重な糧となっていった。その成果が星界からの使者(小)であり、苗床技術による人ならぬものへの変異である

彼方への呼びかけ
すなわちこれは失敗作だが、儀式は星の小爆発を伴い
「聖歌隊」の特別な力となった。まこと失敗は成功の母である


星界からの使者(大)

星界からの使者には小と大がいる。小はたんなる眷属であり大は上位者である

ゲーム本編では小が最初に登場し最後に大が登場する
このことで小から大へ成長したという思い込みが生まれる

しかし、これはプレイヤー側の単なる思い込みであって、大から小が生まれた(生物的な誕生ではなく苗床化)と考えても何も不都合はない

聖歌隊には初期医療教会より受け継がれた「苗床」の知識がある。つまり精霊を宿すことで苗床となり「失敗作たち」のような神秘的生物を造り出す知識である

星界からの使者(小)に宿っている精霊はナメクジでも失敗作たちに宿っていた精霊でもない

形状からいってそれは「彼方への呼びかけ」である

※同じように神秘を使うことから、同一の精霊が宿っていると勘違いしてしまうが、前提としてすべての精霊は神秘の力をもたらす

半透明で体内に青い光を宿す形態は、星界からの使者と近い
形態から類推すれば、彼方への呼びかけは、星界からの使者(大)の先触れなのである

まず星界からの使者(大)がいたのである

星界からの使者はその名の通り、聖歌隊が見上げる空から到来したのである

聖歌装束
見捨てられた上位者と共に空を見上げ星からの徴を探す
それこそが、超越的思索に至る道筋なのだ

象徴的な表現になっているが、この文章を読解すると以下のようになる

見捨てられた上位者と共に空を見上げ、星からの徴を探す
見捨てられた上位者が空を見上げるのは、の彼方に自分を見捨てていった者がいるからである。その空とは宇宙がある空であり、宇宙とは「悪夢」のことである

とは悪夢にある輝く者、上位者である

トロフィー:イズの大聖杯 輝ける星の眷属たちの故郷、その封印たる「イズの大聖杯」を手にした証
トロフィー:上位者「星の娘、エーブリエタース」を倒した証 

上位者からのとは上位者の赤子である

上位者精霊でないのは、彼らはすでにそれらを有しており、さらにその苗床として星界からの使者を造っているからである。そして聖歌隊は精霊による苗床化では上位者になれないことを過去の知識から知っている

上位者の赤子が星からのであるのならば、そこにはもう1つ見出されなければならないものがある

上位者の赤子と共にあるとされる「3本目のへその緒」

つまり「内の瞳」である

「内の瞳」を得ることが超越的思索、つまり上位者の思考に至る道筋なのである

ウィレームもまた3本目のへその緒を求めたがそれは得られなかった。彼は3本目のへその緒を脳の中にある瞳だと思い込んだのである。そうして漁村の人々の頭蓋内を探し、それはついに得られなかったのである(得られていれば上位者になっている)

その後、初期医療教会は人を苗床化することで頭の中に瞳を得ようとした。その試みはある程度は成功し、人は苗床となり実際に精霊の卵を頭の中に得たのである。それは啓蒙となり神秘の知識となったのである

だが、それはあくまで啓蒙の次元に留まり、上位者の次元へは高められなかったのである

聖歌隊の3本目のへその緒を求めるという思想ウィーレムを受け継ぐものである。しかしその手法は異なる。聖歌隊は人の内にそれを見出すのではなく、宇宙に求めたのである

目隠し帽子
帽子の目隠しは、彼らが学長ウィレームの直系である証である
たとえ、いまや道を違えたとしても

3本目のへその緒を求めるビルゲンワース~医療教会~聖歌隊の研究は、

  1. 脳の中
  2. 苗床の頭の中 
  3. 宇宙

という経緯をたどっている


脳の瞳(内の瞳)

では脳の瞳とは何かという疑問が残る
それについては長くなりそうなので次回に持ち越そうと思う(すでに書き上がってはいる)





2020年6月27日土曜日

Bloodborne 考察30 悪夢と神秘

悪夢

シモンによれば狩人の悪夢は狩人の業に芽生えたものであるという

この悪夢は、狩人の業に芽生えているのさ(やつしのシモン)

この言葉を比喩的表現ではないと解釈するのならば、悪夢とは神秘の上位者を棲まわせる植物的な領域となるが、本作にはそれと酷似したシステムが存在している

苗床である

結論から先に述べれば、悪夢もまた苗床なのである

人の次元の苗床に棲む精霊にとって苗床は一つの世界であり、唯一の世界である

ユクスキュルの提唱した環世界(Wikipedia)によれば、動物主体はそれぞれ独自の時間・空間を知覚しているという。時間と空間、つまり世界である。動物はそれぞれが各自の知覚が構成する環世界に生きているのである

苗床(人)に棲む精霊にとっても同じことである。精霊にとって「苗床となった人」は唯一の世界と認識されている

だが視点(思考)をより上位(人の認識)に移行してみれば、それは唯一の世界などではなく苗床となった人でしかない

同様に、人間は悪夢を一つの世界と認識しているが、より上位の視点(思考)に立って見れば、悪夢もまた苗床なのである

上位者とは「より上位の苗床に棲まう精霊」の意である

「我々は、思考の次元が低すぎる。もっと瞳が必要なのだ」(学長ウィレーム)



セフィロトの樹

悪夢とは苗床であるといったときの悪夢とは「狩人の悪夢」や「メンシスの悪夢」といった個別の悪夢ではなく、全悪夢を内包するような広義の悪夢である

作中に描写されているように悪夢の世界は繋がっている

例えば悪夢の辺境からは漁村に浮かぶ帆船の白い帆を見ることができる。また、メルゴーの高楼も望むことができる



広義の悪夢とは全悪夢を内包するような大きな領域のことである

そしてこの広義の悪夢に「メンシスの悪夢」等々の狭義の悪夢芽生えているのである

この構造を図で表わすと「セフィロトの樹」になる(あくまでもモデルケースであり、元ネタといっているわけではない)

丸い部分が1つの世界、つまり狭義の悪夢。この樹全体が広義の悪夢である

狭義の悪夢とそれを繋ぐ幹(辺境)を含めた全体が広義の悪夢である

※悪夢が逆さまの世界である可能性については「考察12 宇宙は空にある」を参照のこと




悪夢

悪夢は悪夢と聞いて想起するような架空的、仮想的世界ではない

宮崎:その通りだと思います。夢の中で何でもやりたいことができたら面白くない。したがって、このゲームでは、ヤーナムの設定は基本的に実際に基づいています。暗くて陰鬱で、結局は悪夢のように思われるかもしれませんが、想像できるような夢の世界ではありません。(インタビューより)

悪夢はある種の実体によって構成された1つの生態系(苗床)である

エーブリエタースの先触れがエーブリエタースの触手を召喚するように、ヤーナムに苗床ならびにそこに棲む精霊の数増えることで、悪夢という苗床全体が召喚されてくるのである

なぜならば苗床、精霊、上位者、これらはすべて1つの元素によって成り立っているからである

それはつまり、神秘である

精霊は上位者の失われた叡智の断片と言われ、その上位者の智慧は神秘の智慧とも言われる。苗床は神秘の軟体生物が棲みつく神秘の植物である


白い液体

神秘の力のあらわれは二種類ある。青い光と白い液体である

このうち白い液体は「苗床を経由した神秘」である。ルドウイークの噴射する液体やエーブリエタースやアメンドーズが吐き出す白い液体がそれである(彼らは形状から半植物的な生態であるとも考えられる、つまり苗床である)


この白い液体は医療教会により抽出され、さまざまな用途に使用されている。例えばロスマリヌスの白い霧人形の体液もそうである




いわば神秘の白い液体は人間に扱いやすいように苗床によって調整された神秘である

「苗床」の英名が「Milweed」(茎を斬ると白い液体を出すことからこう呼ばれる)であることからも、白い液体は苗床から抽出されたものであると考えられる



青い光

もう1つ、神秘には青い光を放つものがある

精霊の抜け殻彼方への呼びかけがその代表である。またアメンドーズや蛍花が神秘を使用する際に青い光が放たれる

精霊の抜け殻を使用したところ
彼方への呼びかけ


こちらは苗床を介さない、純粋な神秘の力である

より根源的なのは「青い光」のほうである

青い光とは上述した状況の他にも多くの場面で遭遇する

たとえば敵に殺されて遺志を落とした場合、敵が遺志を強奪していることがある。この時の敵の両眼は青く光っている

苗床の白い液体と混ざり、やや紫がかってみえる


また本編およびトゥメルとイズ系ダンジョンの「灯り」を灯す際には青い光がほとばしる(ローランは黄色)

青い光が灯りに青い火を灯す

さらにいえば女王ヤーナムと戦うボスエリアに灯されている蝋燭は「青い炎」がともっている

ローラン、イズ系のダンジョンでは炎の色が異なる


また、ゲールマンがパワーアップするときの青いオーラや、月の魔物血の球を召喚する際に見える青白い光などもその範疇である

ゲールマン青オーラ発動


アートワークスにはもっと青みの強い光に包まれた月の魔物が描かれている

この正体とは一体何かというと、すでに少し触れているが「遺志」である
遺志を強奪した敵の両眼を光らせているのは狩人が落とした「遺志」だからである

その同じ青い光が、古い上位者の死血にも確認できるのである

中央やや情報にまばゆく光る青い光


そして繰り返しになるが同じ青い光女王ヤーナムの間に灯されているのである



女王ヤーナムの妊娠したメルゴーの父親はオドンであるという説がある。これは例えばメルゴーが声だけの存在であること、作中でオドンがトゥメルの血に近いカインハーストの血と交わり赤子をなしていることなどが根拠である

女王ヤーナムの攻撃にテレキネシスがある。ヤーナムがお腹に手を当てると青白い光が放たれる。狩人は拘束されて宙に浮かされたのち、地面に叩きつけられる



また赤子の泣き声が聞こえた直後に退避しなければ、青い光に拘束される



加えてアートワークスでは青い光に包まれる月の魔物のキャプションになぜか「オドン」の説明が採用されている

つまるところ、神秘の青い光とは「オドン」なのである

そしてオドンとは「遺志」でもある
そう解釈すると人形の言葉の意味が理解できる

夢の月のフローラ 小さな彼ら、そして古い遺志の漂い
どうか狩人様を守り、癒してください

これはそれぞれ月の魔物、使者、オドンに加護を祈っているのである
そしてそれはすべて、狩人の夢に関係する者である

※月の魔物は狩人の夢の上位者、使者は月の魔物の先触れ、オドンは月の魔物の父親



滲んだ血

滲んだ血、とは血が溶けて輪郭がぼんやり広がるさまをいう
赤い血青い遺志の光が溶けてることでできるのが、青ざめた血の空の色である


同様に赤い血の生物青い光のオドンが干渉して生まれたのが「青ざめた血」である

啓蒙システムからも分かるように、獣性と神秘は両極にある

啓蒙が上がれば獣性は下がり、啓蒙が下がれば獣性は上がる。啓蒙とは神秘の知恵の量(精霊の数)であると考えるのならば、獣性と神秘とは本来は相容れない属性である

ところが月の魔物でありながら純粋な神秘である青い光をまとった存在である

獣と神秘の両極端に引き裂かれながら誕生したのが月の魔物であり、それゆえに彼女のとしての肉体は神秘によって侵食され続けているのである

肉がそげ落ち肋骨がむき出しとなった月の魔物。アートワークスには傷ついていない月の魔物も描かれている


である彼女がその傷を癒すに「血の遺志」が必要である。狩人が血の遺志によりレベルアップにするように、作中世界において血の遺志は肉体を強化するからである

蓄えられた血の遺志を吸おうとしている月の魔物


しかしながらその「血の遺志」には当然ながら「遺志」が混じっているのである

遺志はオドンであり、オドンは神秘の青い光である。それゆえに彼女はいくら「血の遺志」を補充したとしても、それは彼女にとって猛毒にしかならないのである

獣性と神秘の相克は本作の主題の1つであるが詳細は後の考察で述べようと思う

※これまでその特性からオドン=水銀説をとってきたが一定の結論が出たようなので今後はオドン=神秘=遺志説をとる。しかしながら水銀の毒性はオドンのモチーフになっている可能性は依然として高い


赤い月

月は悪夢、つまり1つの苗床世界である。本来的に神秘の色、白や青白い色をしているはずである。だが、赤い月だけは色が異なる

赤い月が赤いのは、そこに獣性を宿した血の獣、月の魔物が住んでいるからである
獣性の赤い血によって神秘の白い月は赤く染まり月は赤くなるのである

そして獣性の上位者であるが故に、その接近は先触れたる地上の獣血の主を活気づかせる

ゆえに赤い月の接近は人の境を曖昧にし、人を獣化させていくのである


獣と神秘

獣憑き、黒獣パール、ローランの銀獣、月の魔物、恐ろしい獣、獣血の主といった獣系のボスは「神秘に弱い

またトゥメルの末裔、トゥメルの古老、守り人の長、旧主の番人などのトゥメル人神秘に弱いが、例外は女王ヤーナムでヤーナムのみが神秘に耐性を持っている

女王ヤーナムが神秘に弱くないのは、その腹部に神秘の源たるオドンの子を宿しているからであろう



神秘が弱点というとメルゴーの乳母も神秘に弱い。これは彼女がもとはトゥメル人であったからとも解釈できる

また時計塔のマリアも神秘に弱いがこれはカインハーストを経由したトゥメルの血の影響であろう

神秘に強いボスとしては、醜い獣、ルドウイークがそうである。特に聖剣のルドウイークに戻った際は神秘耐性が大幅に上昇する(もっとも上昇するのは雷)。彼の首に神秘属性の液体を噴射する管状の器官が存在すること、それが苗床の一種であると考えると、神秘に対する耐性も理解できる

またゴースの遺子失敗作たちは予想通り高いレベルの神秘耐性を誇っている

聖杯を除いた本編中で最も神秘耐性が高いのは再誕者である。また処刑隊を率いて血族を虐殺したローゲリウスは再誕者に次ぐ神秘耐性を持っている

耐性からも穢れた血と神秘との暗闘が見て取れるかもしれない

聖堂街上層に青く光る眼をもつ罹患者の獣が登場する。これなどは神秘の術に長けた聖歌隊により神秘の力を付与された獣と解釈することも可能である

青い光は遺志の光である。獣の病の治療のために反対属性である神秘を注入されたのかもしれない


アメンドーズ

やや意外なのはアメンドーズが神秘に弱いことである。しかしアメンドーズは獣に縁の深いローランの聖杯をドロップするうえ、トゥメルの冒涜にも登場することから、あるいは彼もトゥメル人だったのかもしれない

また落とし子と呼ばれ複数いることなどからも、かなり異質な上位者であるとも考えられる(上でアメンドーズを苗床としたが、早計だったかもしれない。アメンドーズの分類については今後の課題である)


蛇足

上位者の先触れである精霊苗床に棲む性質がある。では精霊と関係の深い上位者も苗床に棲んでいるのではないか。だとしたら悪夢は苗床か、という非常に安易な思いつきから書いたものである

2020年6月16日火曜日

Bloodborne 考察29 人形と月の魔物

人形

結論から先に述べれば、人形は苗床技術を用いて作られた「乳母人形」である

「苗床」
この契約にある者は、空仰ぐ星輪の幹となり
「苗床」として内に精霊を住まわせる
精霊は導き、更なる発見をもたらすだろう

苗床」は英語版では Milkweed という
Milkweedとはトウワタ(唐綿)のことであり、茎などを切ると白い乳液を出すためこう呼ばれるという(Wikipedia)

人形を攻撃したところ

またルドウイークも首に生えた管状器官から神秘属性の白い液体を放つ



この管の内部にあるのは眼球であり、人の眼球は精霊に祝福されることがある



祝福、とは寄生されたことを意味する

苗床は精霊を内に住まわせるが、精霊は多種存在する

精霊の抜け殻
上位者の先触れとして知られる軟体生物の抜け殻
軟体生物多種存在し、医療教会は総じてこれを精霊と呼ぶ

ある種の精霊を住まわせた苗床が流す白い液体こそ、上位者や獣が放つ白い液体の正体であり、人形の動力源たる神秘の液体なのである

※エーブリエタースやアメンドーズは頭部から白い液体を垂れ流すことがあるが、その頭部には眼がたくさんある

白い液体を放出するアメンドーズ

宇宙由来の神秘攻撃は大量の眼から



小さき彼ら

星界からの使者は「苗床」の洗練されたバージョンである

「苗床」
星の介添えたるあり方を啓示する
この契約にある者は、空仰ぐ星輪の幹となり
「苗床」として内に精霊を住まわせる

星界からの使者(大)と戦うのは星輪の庭であり、その後にいるのは星の娘である
まさしく星の介添えたるあり方そのものである

しかしなぜ彼らには「星界からの」という前置詞が付くのか

他にも「使者」がいるからである



人形に小さな彼ら、と呼ばれる使者たちは「星界からの使者」とは別系統の「苗床」なのである

星界からの使者が星界からの使者(大)の幼生であるように、ロマの子がロマの幼生であるように、星の子らがエーブリエタースの幼生であるように、「使者」は「月の魔物」の幼生である

※アートワークスでは月の魔物に使者がすがりついている絵が描かれている

※幼生とは上位者の実際の子というわけではなく、各上位者の先触れ(ナメクジなどの精霊)の影響で変異した「元人」である。簡単にいうと「苗床

使者はその形状から赤子を苗床にしたものと考えられ、苗床となった赤子の肉体を利用して生み出されたのが、ほおずきやメンシスの脳である

それらのは「使者」を寄せ集めて形作られている

ほおずきの頭部は使者によって構築されている

ほおずきとの類似性は明らかである



人形

精霊を宿すことで人は苗床となり、非生物自律的な行動をとりはじめることがある

例えば死体の巨人這いよるもの捨て子の巨人などがいる

這いよるものの裏側には無数の使者がいる

そうした疑似生命技術を用いて作られたのが人形である。だが人形の目的はたんに精霊を宿す苗床になるだけではない

未使用と思われるデータにはロシアの子守歌を歌う人形の声がある(Youtube)

その原曲がこれである(Youtube)

歌詞の意味としては、以下のようなものである(翻訳ではない)

太陽が沈んで夜がはじまった
眠れ、眠れ、眠れ
私の子どもを甘い眠りにつかせてください
急いで目を閉じて
眠れ、眠れ、眠れ
子どもをベッドの端で寝させないでください
灰色狼が来て、子どもの脇腹にかみついて連れて行く

より良い翻訳はこちら(♪世界の子守歌♪ #140 ロシア連邦の子守歌「Bayu Bayushki Bayu」

人形が自律能力を授けられたのは、子守をするためである。そして以下の理由からそれは人の赤子ではなく上位者の赤子である

狩人に対しひたすら受動的であった人形が「幼年期の始まりEND」では突如として自発的に行動し、上位者の赤子となった狩人を拾い上げる

なぜ人形がそのような自発的行動をとったかというと、彼女が上位者の赤子を養う乳母人形として作られたからである

人形と赤子の相似形が、メルゴーの乳母とメルゴーである

そして人形はマリアの姿をしていなければならなかった

なぜならば人形が養うのはマリアの赤子だったからである。それは母の似姿を持っていなければならなかったのである

狩人の夢において養うべき赤子とは、その夢の支配者である「月の魔物」である


ローレンスたち

教室棟2階のメモにはこう記されている

 ローレンスたちの月の魔物。「青ざめた血」

これまでローレンスたちとは「ローレンスとゲールマン」のことであると理解してきた

しかしながら、月の魔物をマリアの赤子とすると、ローレンスとゲールマンの月の魔物、と解釈するのはやや違和感が残る。母親であるマリアの存在が無視されているからである

早い話がローレンスたちとはローレンスとゲールマンのことではない

真にマリアの子が月の魔物だったとしたら、ローレンスの後に続くのは母親であるマリア本人であろう

つまるところローレンスたちの月の魔物、とはローレンスとマリアのあいだに生まれた上位者の赤子、と解釈できるのである



青ざめた血

しかしながらローレンスは人である。またマリアも特殊な血を引いているとはいえである。人と人とのあいだに突如として上位者が生まれるわけはない

別作品を参照することになるが、ローレンスとマリア、月の魔物の関係性は『ベルセルク』における、ガッツとキャスカ、ガッツの子と同じ構造をもつ

※ガッツの子を身ごもっていたキャスカは蝕の際にグリフィスに魔を注入され、赤子は魔物になる

この場合のとは「オドン」である

上位者として生まれた月の魔物の血は、母譲りの赤い血と父(オドン)譲りの水銀の血により薄まり「青ざめた血(Pale Blood)」となったのである

青ざめた血と青ざめた月の差異は、青ざめた血がローレンスとマリアとのあいだに生まれた赤子、それは女王の貴い血統(Blue blood)を継ぐ赤子であることを含意するのに対し、青ざめた月とは月に棲むようになった後の赤子を表わすのである

青ざめた血とはPale bloodBlue bloodのダブルミーニングである

だが「オドン」の放つ水銀の毒性に赤子は肉体を蝕まれていく

ここにローレンスが医療教会を創設した理由が明らかになる

彼は我が子を蝕む「オドン(水銀)」の毒を浄化するために、血の医療を発展させようとしたのである

一方のマリアは漁村事件の罪の意識に耐えられず自害しようとするも悪夢に囚われ、秘密を隠すために時計塔に籠もったのである(このあたりの時系列の確定は今後の課題である)



ゲールマン

ゲールマンは血の医療に邁進する友人ローレンスの代わりに、彼の赤子の面倒を見ることになった

そして創り出されたのがマリアの似姿を持つ乳母、「人形」である

ゲールマンという名はカナ読みから判断すると「ロシア人の名」である(NPCの名前2参照のこと)

そして人形が歌うのは「ロシアの子守歌」である

ゲールマンが彼女に子守歌を教えたのである

しかしもはや月の魔物に子守歌は必要なくなった。それはかつての狩人たちが集めた血の遺志により成長したからである。けれどもその肉体はいまも父の血(水銀)によって蝕まれているのである

ゲールマンはローレンスの血の医療が成就するのを待っている。血の医療のみが月の魔物を癒すことができるからである

…お別れだ。ローレンス
血の医療、成就を待っているよ(ゲールマン未使用セリフ)

人形は狩人の獲得した血の遺志を狩人の力に変換することができる。膨大な量の血の遺志を溜め込んだ狩人は、赤子にとって上等の餌である。つまり人形は赤子のために血の遺志の塊という餌を作っていたのである

血の遺志は最終的にはゲールマンによって刈り取られ、用済みとなった袋(狩人)は解放されて朝を迎える



月の魔物

血族の血を引くと思われる娼婦、アリアンナオドンとの子を産んでいる。しかしその姿はエーブリエタースの幼生たる星の子らと同じである

同じオドンの子を産みながら一方は星の子らとなり、一方は月の魔物となる。ここに矛盾が生じている

だがマリアの方にはアリアンナにはない重要なファクターが存在している

父親がローレンスであることである

最初の聖職者の獣であり、悪夢のなかで炎の獣の姿すらとるローレンス。そのローレンスが力を入れていたのが「古い血」の活用である

その後の彼の獣化を鑑みると、古い血、そしてその中に含まれる獣血を彼はみずから摂取していた可能性が高い

ローレンスはすでに獣化しつつあった。その状態でマリアとのあいだに子を作れば、子は「獣」として誕生することになる

いわば獣の胎児である。そこへ例によって「オドン」が干渉し、上位者の赤子に変異させてしまったのである

こうして獣と上位者の両方の属性を持つ赤子が生まれた

「月の魔物」である

獣と上位者という二つの属性に引き裂かれて、月の魔物は肉体を壊されながら生きるしかなかったのである

アートワークスにはまだ健康な状態の月の魔物が描かれている

その月の魔物にはコウモリ状の翼が生えている

それは古の落とし子と同じ質感の翼であり、古の落とし子はトゥメル→カインハーストの一族にまれに産まれる変異体である


補足:3本目のへその緒

月の魔物をマリアの赤子とすると、3本目のへその緒にやや不可解なものを感じる

3本目のへその緒(捨てられた古工房)
すべての上位者は赤子を失い、そして求めている
故にこれは青ざめた月との邂逅をもたらし
それが狩人と、狩人の夢のはじまりとなったのだ

これでは青ざめた月の3本目のへその緒を使い青ざめた月と邂逅したことになる

だが同じような例がメルゴーでも確認できる

3本目のへその緒(メルゴー)
すべての上位者は赤子を失い、そして求めている
故にこれはメルゴーとの邂逅をもたらし
それがメンシスに、出来損ないの脳みそを与えたのだ

メンシス学派はメルゴー自身のへその緒によってメルゴーと邂逅を果たしている

そもそも「邂逅」ということばには「再会」というニュアンスがある

つまり「青ざめた月との邂逅をもたらし」とは、「青ざめた月との再会を果たし」という意味なのである

青ざめた月は青ざめた血として生まれた直後にメルゴーとおなじように母親の元から姿を消し、その後に彼女自身の3本目のへその緒によってローレンスと邂逅を果たしたのである

ローレンスとマリアのあいだに生まれた赤子の名は「フローラ」である



蛇足

物語のテーマを考慮するのならば、月の魔物は「母」か「赤子」である
本考察はこのうちの「赤子説」をとったものである

発端としては「人形の子守歌」が挙げられる

子守歌を歌うのは母か乳母であろう。しかし人形はマリアの似像である。母になれるのはマリアしかいない。そこでやや強引ながら月の魔物をマリアの赤子と推定したものである

マリア撃破後の人形のセリフ「重い枷」など言及していないこともあるので、人形や月の魔物の考察はまだ発展途上である

2020年6月14日日曜日

Bloodborne 考察28 マダラスの双子とヴァルトール

マダラスの双子

マダラスの双子の情報はほぼ彼らの装備品とその出現場所に限られる

以下がその装備品ならびにテキストである

マダラスの笛
禁域の森の住人、マダラスの双子の笛
言葉すら介さず、毒蛇と共に育った双子が
人ならぬ友誼を交わした絆であろう
腑分けされた獣を餌とし、毒蛇は途方もなく育った
また死した後も、悪夢の内から双子の笛に応えるという


腑分けの仮面
禁域の森の住人、マダラスの双子の覆面
恐らくはその兄のもの 
双子は言葉すら介さず、毒蛇と共に育ち
長じて人らしさを覚え、狩人となった
彼らは愛する毒蛇の内に「虫」を見出し
そして、弟は兄を殺したという


腑分けの装束(手袋、ズボンとテキストは同じ)
禁域の森の住人、マダラスの双子の装束
恐らくはその兄のもの
双子はともに狩人であり、獣を腑分け、持ち帰り
村人たちの禁忌の研究に供したという


幼年期

まずは双子の生い立ちを時系列順に整理してみよう

マダラスの笛
言葉すら介さず、毒蛇と共に育った双子が

腑分けの仮面
双子は言葉すら介さず、毒蛇と共に育ち

やや文章はことなるが文意は同じである

ここから読み取れるのは、双子は毒蛇と共に育ったことである

言葉すら介さず、とは他に言葉を話す者がいなかった。つまり両親とは別離していたことを示している

言葉を喋ることのできない両親のもとに生まれたと解釈することも可能だが、その場合は「毒蛇と共に育てられ」と記述されるはずである

マダラスの笛
言葉すら介さず、毒蛇と共に育った双子が
人ならぬ友誼を交わした絆であろう

言葉すら介さず育った双子は、毒蛇と友誼を交わしたという


青年期

腑分けの仮面
長じて人らしさを覚え、狩人となった

腑分けの装束(手袋、ズボンとテキストは同じ)
双子はともに狩人であり、

 長じて双子は狩人になったという。どのように人らしさを獲得したのかは不明である

オープニングから推測するに、狩人になるには「血の医療」により何らかの試練に合格しなければならない。恐らく双子はビルゲンワース(あるいは医療教会)により初期血の医療の被験体となったのであろう

腑分けの装束
双子はともに狩人であり、獣を腑分け、持ち帰り
村人たちの禁忌の研究に供したという

狩人となった双子は獣を腑分け、村人たちの禁忌の研究に供したという

村人とは禁忌の森にわずかに残る廃墟に住んでいた者たちであろうか

彼らの禁忌の研究の詳細は不明だが、腑分けした特別な人体パーツ聖杯の儀式に利用されることから、それに準ずるような研究をしていたと思われる

病巣の臓器
医療教会が、その探索のために腑分けした特別な人体パーツ

禁域の森はビルゲンワースと隣接するエリアである。そのビルゲンワースは神の墓に潜ることに熱意を向けていたことから、村人たちはその研究に協力していたとも考えられる

ビルゲンワースは、古い学び舎です
狩人なら知っているでしょう。ヤーナムの地下深くに広がる神の墓地
かつてビルゲンワースに学んだ何名かが、その墓地からある聖体を持ちかえり
そして医療教会と、血の救いが生まれたのです(アルフレート)

墓暴きの装束
医療教会の源流はビルゲンワースであり
故に彼らは、遺跡が何ものであるかを知っている


毒蛇

双子が狩人になった後も毒蛇との交流は続いていたようである

マダラスの笛
腑分けされた獣を餌とし、毒蛇は途方もなく育った

だが、彼らは愛する毒蛇の内に「虫」を見出してしまった

腑分けの仮面
彼らは愛する毒蛇の内に「虫」を見出し

この時すでに双子は連盟員であったと思われる
というのも、「虫」を見いだせるのは連盟員だけだからである

※例外的に狩人の悪夢の赤目狩人は「淀み」をつけていなくても「虫」を落とす。恐らくこれは「狩人の悪夢」が「悪夢」だからであろうと思われる(ローレンスの頭蓋のように現実の物理・因果法則は成り立たない)


連盟の狩人が、狩りの成就に見出す百足の類
連盟以外、誰の目にも見えぬそれは
汚物の内に隠れ蠢く、人の淀みの根源であるという
それを見つけ踏み潰すことが、彼らの使命なのだ
おそらく慈悲はあるのだろう
願う者にだけそれは見え、尽きぬ使命を与えるのだ

虫を踏み潰すことを使命とする連盟員は、「虫」を見いだしたからには愛する毒蛇とて狩らねばならない

毒蛇は双子に狩られたのである



兄殺し

毒蛇の内に「虫」を見出したことが、別の惨劇を引き起こす

腑分けの仮面
彼らは愛する毒蛇の内に「虫」を見出し
そして、弟は兄を殺したという

「…そして」とあるからには「虫」と兄殺しには何らかの関連性があったことがうかがえる
そしてそれは、兄を殺さなければならないほどの理由である

もっともシンプルな答えとしては毒蛇と同じ理由が考えられる

「虫」である

兄の内にも「虫」は巣食っていたのである。それゆえに弟は兄を殺さねばならなかったのである



ここで一つ疑問が浮かぶ。毒蛇や兄はなぜ「虫」に感染していたのか

マダラスの笛にこうある

マダラスの笛
腑分けされた獣を餌とし、毒蛇は途方もなく育った

この腑分けされた獣とは、獣の病にかかり獣化した元人間である(狩人であるからには普通の獣ではない)

獣の病に感染した肉を喰らい、毒蛇は途方もなく育ったのである。途方もなく育った原因もにありそうである

以前、獣の病の根底には血に潜む寄生虫がいるという考察をしたことがある(「考察25 獣血」

おそらくは獣の肉を喰らったことで、毒蛇もまた寄生虫に寄生されたのであろう

また「虫」狩りの成就に見出されるものである。それはつまり狩りを成就し、その後に腑分けした獣の血肉に見出されることを意味している

毒蛇は獣の血肉を喰らったために「虫」に寄生されたのである


連盟の狩人が、狩りの成就に見出す百足の類

獣の肉を喰らうと「虫」に感染する
この事実が、獣喰らいを禁じる理由である

「淀み」
人ならぬ声の表音となるカレル文字の1つ
禁じられた獣喰らいの内に見出されたというそれは
「淀み」の意味を与えられ、連盟の誓いとなった

とはいえ、これでは兄が感染している理由にはなりそうにない(獣を喰らったなら別だが)

禁域の森にある村の上流には地底湖がある



この湖に住むのが下の寄生虫である



このMobのEnemy IDは「Parasite(寄生虫)」である
そしてこの寄生虫、獣血の主に寄生する虫とよく似ているのである


この虫の棲む地底湖の下流に禁域の森の村はある

禁域の森にいる生物は地底湖から流れ出す汚染された水を飲んだのである
そうして、すべてが汚染されたのである

この寄生虫がどこからやって来たかというと、地底湖にそびえ立つ旧神の石碑である


旧神の石碑の裏はナメクジのようなものに侵食されている




双子が毒蛇を狩った後、兄もまた「虫」に感染している
それ以外に弟が兄を殺す理由がないからである

腑分けの仮面
彼らは愛する毒蛇の内に「虫」を見出し
そして、弟は兄を殺したという

弟は普段飲んでいる水に「虫」の卵が混じっていることに気づいたのだ

そして弟は兄の内に「虫」を見出し、殺したのである



連盟員

兄を殺した弟は連盟員としての活動を続ける



マダラスの弟を連盟員として召喚できるのは、禁域の森ビルゲンワース狩人の悪夢である

またヴァルトールを殺害する、あるいはヴァルトールイベントを完遂することで「灯り 禁域の森」近くに現われ一方的に襲ってくる

長の鉄兜を受け継ぎ「連盟の長」になったプレイヤーをなぜ連盟員であるマダラスが襲ってくるのか

この時までにマダラスの弟が殺害した相手は、虫に感染した毒蛇ならびである

つまるところ、ここでもまた同じ理由で殺そうとしてくるのである

というのも、連盟の長、ヴァルトールは「虫」に感染しているからである

「淀み」
人ならぬ声の表音となるカレル文字の1つ
禁じられた獣喰らいの内に見出されたというそれは
「淀み」の意味を与えられ、連盟の誓いとなった

連盟以外、誰の目にも見えぬそれは
汚物の内に隠れ蠢く、人の淀みの根源であるという

カレル文字「淀み」は獣喰らい、つまりヴァルトールの内に見出されている
その「淀み」の根源は「」である

よって、「淀み」を見出されたヴァルトールも「虫」に感染しているのである
そしてマダラスの弟は虫に感染した連盟の長を殺そうとしていたのである

以前の考察「儚い瞳の寄生虫」瞳に寄生する虫の考察をした

その虫に寄生されたと思われるルドウイークは右目の変異が特に激しい。一方で左目の方はルドウイークが我に返った際にも強調されるように人のそれを保っている



片目の鉄兜右目を閉ざし左目のみで世界を見る兜である
ヴァルトールの右目はルドウイークのように蕩けて盲目となっているからである

話は少し変わるが、血に酔った狩人の瞳は虫に寄生されて蕩けてしまった瞳のことである

血に酔った狩人の瞳
血に酔った狩人の瞳。瞳孔が崩れ、蕩けており
それは獣の病の特徴でもある
血に酔った狩人は、悪夢に囚われるという
悪夢の中を永遠に彷徨い、獣を狩り続ける
ただ狩人であった故

獣を狩る狩人であったがために、獣の返り血を浴びることが多く感染機会もまた頻繁なのである。寄生虫は宿主を操りさらなる血を求める。なぜならばその血によって寄生虫は増えることができるからである

悪夢とは寄生虫に操られたその状況のことでもある


※追記:ヴァルトールイベントを遂行すると「獣喰らいのヴァルトール」を召喚できるようになる。そのヴァルトールには両眼がある。これは連盟の長を辞めたあとのヴァルトールではなく、獣喰らいの時代つまり連盟になった直後の姿である。また悪夢なのでローレンスと同じく、その姿は現実とは異なると解釈することもできる



右目

さて、虫に感染し、かつ「淀み」をつけた連盟員の目には「虫」が見える

ヴァルトールが「虫」を見いだせたのは虫が寄生した右目だけであった
ルドウイークの例からも分かるように寄生虫感染の初期症状は右目から現われるからである

獣血は右足から這いあがる、というように右半身にまず症状が出る

ゆえに右目を閉ざしたヴァルトールには虫が見えない

長の鉄兜
ヴァルトールは、もう長い間「虫」が見えなくなっていた

にもかかわらずヴァルトールはこう言っている

人の世は汚れ、そして素晴らしい。どこもかしこも「虫」だらけだ!

これはヴァルトールの嘘というよりも、右目の視力を失う直前に見た光景なのである

どこもかしこにも「虫」が見える理由はルドウイークと同じく、眼球に寄生虫が寄生しているからである(種類はルドウイークのそれとは異なり獣血の主タイプ)

視界いっぱいに虫が見える光景、それがヴァルトールの右目が最後に見た光景なのである

汚物の中にのみ見出されるはずの虫が、世界中に塗れて見えたのはこれが理由である。ヴァルトールは眼球を泳ぎ回る無数の「虫」を直視したのである

なぜヴァルトールが鍵のかかった風車にいたのか?
マダラスの弟から逃れるためである

これはヴァルトール側の視点である

いっぽうマダラスの弟側の事情は以下のようなものである

兄や毒蛇と同じ水を飲んでいたマダラスの弟もまた寄生虫に寄生されていた
その症状はヴァルトールと同じである

視界中に「虫」が見えるのだ
それはつまり、彼が視線を向けた対象に「虫」が重なって見えるのである

ゆえにたとえそれが連盟の長を継いだ者だったとしても、彼は虫憑きを狩らねばならないのである。なぜなら彼は「虫」を踏み潰す使命を持つ連盟員だからである


狩人が「虫」を潰すごとにヴァルトールはなぜか狩人の目に言及する

…ほう、お前。どうやら、「虫」を潰したようだな
俺は連盟の長、そんなことは、をみれば分かるものさ
…ああ、同士。よい目になってきたな
「虫」を潰し、潰し、潰し、潰し、潰し…汚物塗れの人の世を知り…
だが折れぬ狩人の目

なぜ連盟の長は狩人の目を見ると虫を潰したかどうか分かるのか

さらに虫を潰すと「よい目」になってきた、と褒められるがよい目とは何か
そして「折れぬ、狩人の目」とは何か

ヴァルトールは連盟の長であるがゆえに知っているのである
優秀な狩人であればあるほど、「虫」に感染しやすいことを。そしてその寄生虫の初期症状が右目に出ることを知っているのである

症状が進めば進むほどに、それはつまり「虫」を潰すことでその卵が飛散し、狩人に寄生する虫の量が増えるほどに、目は蕩けていく

それがよい目である

また折れぬ狩人の目、とは「導き」に言及されるルドウイークの有様である

「導き」
故に、ルドウイークは心折れぬ。ただ狩りの中でならば

ヴァルトールは心折れぬルドウイークの姿を狩人に重ねているのである。そのルドウイークの右目は虫(精霊)の寄生により蕩けている


連盟

ヴァルトールイベントを開始すると、何か連盟が邪悪に対する正義のように感じてしまうことがある

人の淀みの根源である「虫」を踏み潰し、世界を汚物塗れと断じる彼らの思想は、荒廃の一途をたどるヤーナムにおいて、一条の光が射し込んでくるように感じられるのである

だが、獣の病を癒すために古い血に頼ったローレンスがその古い血に呪われて獣化したように、に祈る聖職者がその神によって獣化したように、ヴァルトールや連盟さえも宇宙的悪夢に囚われ、翻弄されているのである

連盟はけっして真実でも正義でもない。彼らの目に映る汚濁は彼ら自身の血肉なのである



追記:獣喰らいのヴァルトール

上でも少し触れたがイベントを完遂すると狩人の悪夢で召喚できるヴァルトールが「連盟員の長、ヴァルトール」から「獣喰らいのヴァルトール」に変わる

このヴァルトールには両眼が揃っている
連盟員の長を辞めた後とも解釈できるが、実際は長になる前、獣を喰らった直後のヴァルトールである
ゲーム的には「獣喰らいのヴァルトール」のほうがHPが高く、これは全盛期であることを示している

イベントを進めたことでヴァルトールはさまざまなしがらみから解放され、全盛期の姿で召喚されるようになったのである(ストーリー展開により全盛期の力を取り戻すという概念はSEKIROの一心も共通している)

狩人の悪夢は「悪夢」である。ローレンスがその姿を現実のものと違えていたように、狩人の悪夢では狩人は自らの理想的な姿を体現することができるのである

またヴァルトールはなぜか狩人の悪夢でしか召喚することができない

なぜならば現実世界におけるヴァルトールはすでに獣と戦う力が衰えているがゆえに召喚に応えられないのである(狩人とは戦えるが)

禁域の森の風車小屋でヴァルトールは右手に持った杖で体を支えている。これは右半身の自由が効かなくなっていることを示している

ヴァルトールが狩人として活動できるのは、狩人の楽園たる狩人の悪夢の中だけなのである


※自分の中では結論が出ていたものの書き忘れていたので追記


蛇足

予定ではマダラスの弟とヴァルトールは分けようと思っていたのだが、まとめて考察した方がわかりやすそうだったので1つの考察にまとめた

そのためにやや長くなってしまった

最近は寄生虫の話ばかりしているような気もするが、これは動画シリーズがDLCに突入したことで隠されていた狩人の秘密が明らかになってきているからである





2020年6月13日土曜日

Bloodborne 考察27 NPCの名前2【国別】

過去にもNPCの名前を扱う考察を書いたものの、それは羅列的・網羅的なものであった
「手記6 NPCの名前」

今回は各NPCをカテゴライズし、その色彩の違いについて触れてみたい(動画で使うのでまとめる必要があった)

日本語版の名前を基本とし、曖昧なものに関しては英語版を参照した

Bloodborneに登場するNPCの名前は、大きくチェコ系のものとハンガリー系に分けることができる

チェコ系

男性

カレル
イジー
ヴィート(英語版の綴りはハンガリー系)
ルドウイーク
ミコラーシュ
オト
ヴァルトール
ウィレーム

女性

アデーラ
ヨセフカ
ユリエ

一見してビルゲンワース~医療教会の関係者が多いことがわかる


ハンガリー系

男性

アンタル
エドガール(※フランス語でもEdgarと綴りエドガールと読む)
ヘンリック
デュラ
レオー
パール
ローゲリウス
ユゼフ(英語版の綴りはjosef)

女性

フローラ
ヘンリエット
ヴィオラ


知識階級の多かったチェコ系とは異なり、ハンガリー系はヤーナム土着の雰囲気をもつ


ドイツ系

男性

アルフレート
ゲールマン(ゲールマンの語源はゲルマン人の英雄Hermann)

女性

アンナリーゼ
エミーリア
エヴェリン(※)

※エヴェリンは武器名だがテキストに「女性名を冠された」と記されている。また英語でもEvelynと綴るが語源的にはドイツ語なのでドイツ系に入れた

ドイツ系の名前が関係するのはカインハーストである

エミーリアをドイツ系とするとアルフレートと同郷ということになる。身分や年齢が近いので兄姉、姉弟説も可能かもしれない

名前からするとアンナリーゼの血縁


英国系

男性

アーチボルド
ギルバート
ローレンス
ガスコイン
ダミアン
ゲールマン(ゲールマンを「ゲール人の男」の意とすると、ゲール人つまり現在のアイルランド人やスコットランド人と解釈することができる)

女性

アイリーン

作中でも異邦者と呼ばれる者たちが多い。このことからも本作における名前には出身地等の意味が含まれている

やや意外だったのはローレンスである
ローレンスという名前自体は英国系だが語源をたどるとローマの「ラウレントゥム」という町までさかのぼることができる

英語版の綴りLaurenceは、カンタベリー第2代大司教聖ラレンティウス聖ローレンス St. Laurence, ?-619)から


ロシア

ゲールマン
※ロシア語ではGermanと綴るが、作中の綴りはGehrmanである
一見ロシアと何の関係もなさそうに見えるが、人形には未使用と思われる歌がある

その歌はロシアの子守歌である(参考: Youtube


蛇足

宮崎英高氏が命名マニアと自認するだけあって、国別に分けると命名規則のようなものがうっすらと浮かび上がってくる




2020年6月12日金曜日

Demon's Souls リメイク いろいろと訂正

リマスターではなくリメイクである

このことは公式トレーラーの通知欄に明記されている


From JAPAN Studio and Bluepoint Games comes a remake of the PlayStation classic, Demon's Souls. This remake invites players to experience the original brutal challenge, completely rebuilt from the ground up and masterfully enhanced with a new “Fractured Mode." In addition to beautiful shadow effects and ray tracing, players can choose between two graphics modes while playing: one focused on fidelity, and one focused on frame rate. Coming to PlayStation 5.

DeepL翻訳
JAPAN StudioとBluepoint Gamesの協力により、プレイステーションの名作『Demon's Souls』がリメイクされました。このリメイク版では、一から作り直し、新たに "フラクチャードモード "を搭載し、プレイヤーの皆様にオリジナルの残酷な挑戦を体験していただけます。美しいシャドウ効果やレイトレーシングに加え、忠実度を重視したグラフィックモードとフレームレートを重視したグラフィックモードの2つのモードを選択してプレイすることができます。プレイステーション5での発売を予定しています。


北の巨人の要石

北の巨人の要石とはオリジナルで最終的に収録されなかったエリアである

要石とはダークソウルの「篝火」やブラッドボーンの「灯り」のようなもので、要石=エリア=ボス(数体)が削除されたことになる

北の、とつくからには雪国であろうと推測される

その北の巨人の要石がリメイクで収録されるかもしれない

上がリメイク版、下がオリジナルのオープニングムービーである

見ての通り、奥に雪山が足されている

うろ覚えの記憶で書くのは危険


謎のおまけ

※後で消す可能性高し