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2021年11月27日土曜日

Dark Souls シリーズ考察30 篝火と混沌の炎

そろそろ篝火混沌の炎の関係について整理してみたい


人間性

混沌の炎が、イザリスの王のソウル(炎)闇(人間性)とが混淆されて生まれた、ということは過去の考察でも述べてきた(「考察17 イザリス1」参照のこと)



根拠としては、DS1の混沌の武器人間性によって攻撃力を増すことが挙げられる


混沌の炎の種火[DS1]

混沌の武器は攻撃力を持ち

人間性によって強化されるデーモンの武器である


これは混沌の炎を燃え立たせるのが人間性(闇)だからである


この人間性は“人のみ”が持つとされる


人間性

ソウルが生命すべての源であるなら

人のみにある人間性とはなんなのか?


その“人”誰も知らぬ小人末裔であることは闇撫でのカアスが述べている


そして、闇より生まれた幾匹かが

火に惹かれ、王のソウルを見出した


最初の死者、ニト

イザリスの魔女と、混沌の娘たち

太陽の光の王グウィンと、彼の騎士たち

そして、誰も知らぬ小人


…かつて火のはじまり、貴公ら人の先祖

古い王たちの後に、四つ目のソウルを見出した

闇のソウルだ(闇撫でのカアス)


またダークソウルの破片であることは、宮崎氏が『ゲームの食卓』で明かしている


つまり人間性とは人が受け継いだ「ダークソウル」に他ならない



ダークソウル

ではダークソウルとは何であろう。まずダークは闇撫でのカアスが言うように「」のことである


日本語版:のソウルだ(闇撫でのカアス)

英語版:The Dark Soul. (Darkstalker Kaathe)


また先に引用した人間性のテキストによれば、ソウルとは生命すべての源であるという


人間性

ソウル生命すべての源であるなら

人のみにある人間性とはなんなのか?


生命すべての源をもつ、つまりダークソウルとは「闇の生命体」ということである。そして闇の生命体の破片(末裔)である


ダークソウルは次の2点から構成される


  1. (ダーク)
  2. 生命(ソウル)


である


人のみが持つという人間性とはダークソウル(欠片)であり、それは闇の生命(体)なのである



混沌の炎

混沌の炎人間性(ダークソウル)によって強く燃え上がることは上述した


混沌の炎王のソウル(炎)人間性とが混淆したものであり、それをさらに燃え立たせるためには、闇のソウル(ダークソウル)が必要なのである


だが本来的に闇のソウル(人間性)は明るい炎として燃えるものではない


それはどろりとして生あたたかく湿ったものだからである


深淵の主マヌスのソウル

それは尋常のソウルではなく

どろりとして生あたたかい、優しい人間性の塊である


マヌスは、古くとも明らかに人であった

人間性を暴走させ、深淵の主となった後も

ずっと寄る辺、あの割れたペンダントを求めていた


輪の騎士のフード

彼らは深淵に浸された黒布を被り

またその目を幾重にも覆う


湿った長杖

深みから這い出る湿り人たちが

その手に持つ、柄の長い杖


全体が黒く湿っており、の魔術に適する


また人間性の炎は黒い


黒炎[DS3]

深淵より生ずる黒い炎

陰を生まず、何者も分かたないという

それは人間性の火であると


本来は燃えにくい湿ったものであり、また黒い炎を生ずるはずの人間性をして、明るい炎として燃え立たせたのは、イザリスの王のソウル(炎)の力である


イザリスの王のソウル(炎)混淆されることではじめて、人間性混沌の炎として燃えることができたのである


ただし人間性とはのもつ感情そのものである


満たされることのない欲望渇望、尽きることのない暗い感情王のソウル(炎)汚染し、そしてついに制御不可能混沌の炎にしてしまったのである



篝火

混沌の炎が制御不可能な混沌となったのは、それが闇に汚染されたからである。であるのならば、その闇を除去してやれば、王のソウル(炎)は正常に戻るはずである


それを実現させたのが篝火システムである



不死人の骨には人間性がわずかに残っており、それが篝火の火を燃え上がらせている


帰還の骨片[DS3]

篝火の薪不死人の骨であり

その骨は稀に帰還の力を帯びる

骨となって尚、篝火に惹かれるのだ


だが人間性を薪とすることは、必然的に篝火の炎闇に汚染されることを意味する


火防女の魂

火防女とは篝火の化身であり

捧げられた人間性の憑代である

そのは、無数の人間性食い荒らされ

不死の宝、エスト瓶の力を高めるという


混沌の炎に捧げられた人間性(ダークソウル)から闇を除去し、ソウルのみを燃焼させるというシステムが、篝火である


取り除かれた火防女に溜まっていき、火防女の魂を食い荒らす



篝火=混沌の炎

上記の考察によれば、篝火とは混沌の炎のことになる


実際、そうである。というよりも、篝火という炎を使うシステムが、イザリスの王のソウル(炎)の影響下にない、とする方が不自然であろう


かつて呪術の祖、イザリスは、己が生んだ炎に焼かれ滅びた

それは確かに混沌、魔女の歪んだ炎だったのかもしれない

だが、あの篝火がそうでないと、誰に分かるものかね?(大沼のコルニクス)


またコルニクスはこうも述べている


私も呪術師の端くれ。話に聞く篝火、あの神秘の火に見えるのは、まさに僥倖というものだ(大沼のコルニクス)


呪術の祖たるイザリスの生んだ混沌の炎、そして呪術師に神秘の火として伝わる「篝火」の話


篝火混沌の炎の欠片であり、制御不能に陥った混沌の炎火防女の力正常化したものなのである


その根源イザリスの王のソウル(炎)であり、篝火王のソウル(炎)欠片である。ゆえにすべての篝火分かち難く繋がっているのである


螺旋剣の破片

篝火はお互い分かち難く繋がっており

たとえ役目を終えた破片であっても

その繋がりずっと残るのだろう



混沌の娘

それを最初に試みたのは混沌の娘(DS1)であろう


彼女は捧げられた人間性をもとに、何かを為そうとしていた


ねえ、姉さん

ずっと、卵が痛いの。動かない

だから、今度も、ダメ、だと思う

…ごめんね、姉さん(混沌の娘)


それは母であるイザリスの、子孫を産もうとする宿願引き継いだものである


捧げられた人間性(ダークソウル)から闇を除去し、新たな生命(ソウル)を生むこと、それが混沌の娘の願いだったのである


ダークソウルからダーク(闇)を引くとソウル(生命)になるからである


火防女の魂(混沌の娘)

クラーグの住処の火防女混沌の娘の魂


火防女の魂は人間性の憑代であり

それは彼女たちの体においても変わらない

あらゆる皮膚の下に無数の人間性が蠢き

その姿は、大抵おぞましいものとなる


彼女においてそれは、無数のたまごとして現われた

あのたまごはすべて、人間性の揺り篭なのだ


彼女は人間性から闇を受け容れ、純粋なソウル(生命)を誕生させたかったのであろう


だが、ダークソウルダークとソウル分かち難く、彼女がどれほど自らに闇を貯め込もうとも闇は完全には除去できず失敗必然的なものとなる


ただし闇に汚染されたものから闇を除去(受け容れる)という技術は、火防女に受け継がれ、篝火はそれによってはじめて制御下に置かれたのである



最初の火の炉

篝火混沌の炎だとすると、グウィンとして燃えていた篝火も混沌の炎だったのだろうか


答えはである


であるグウィンに闇はない


よって彼の火継ぎによって燃えたっていた篝火は、純粋な王のソウル(光)を燃料として燃えていたものである


その根源は「はじまりの火」である


混沌の炎を根源とする、「篝火」とは別のものである


その証拠に、最初の火の炉篝火はゲーム的にも「転送」することができない(また死んだ時にそこで復活することもできない)


ただし、DS1エンディングプレイヤー火を継いだ以降の篝火闇に汚染されている


その後、人間の英雄達火を継ぐたびにその闇は濃くなっていったのである


火を求める者よ、汝の闇の深さを知るがよい

火を追うほどに、闇もまた深まる

火よ、火よ…(ヴァンクラッド)


炎が盛るほど、闇の色も深くなる、とは炎の光が強まることで暗闇がいっそう暗くなることを言ったものの他に、火継ぎの度はじまりの火篝火闇が溜まっていくことを表現したセリフであろう


は呪いと呼ばれる

だが、影は火あらばこそ生まれよう

炎が盛るほどに、もまたその色を深くする(ヴァンクラッド)


そしてついに火が消える時闇だけが残るのである


やがて火は絶え闇は呪いとなる

人は死から解き放たれ、永劫を得る

かつてを手に入れた、その姿のままに

偽りの物語は終わる…(ヴァンクラッド)


3 件のコメント:

  1. すみません、エルデンリングの酷いリークの記事についてお願いがあります。
    記事は見ないようにしているのですが、トップページから、小さい画像が見えるのです。
    ダミー画像か何かで、本体の画像を隠してもらえないでしょうか…。

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    1. 申し訳ない。画像があると縮小画像が表示されてしまうのかもしれません
      応急処置的に既出画像を挿入してみました
      直ってなかったらコメントください

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  2. ありがとうございます。無事に差替えられています :-)

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