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2021年12月4日土曜日

Dark Souls シリーズ考察31 オスロエスとオセロット 追記:火防女の死

オスロエス概要


オスロエスはロスリックの先王である


竜鱗の指輪

ロスリックの先王、オスロエスの指輪


オスロエスが血の営みに発狂したのは、彼がまだ先王ではなく「王」であった時代のことである


妖王オスロエスのソウル

はロスリックの血の営み発狂

大書庫の異端と繋がったという

それは白竜シース歪んだ信仰だった


血の営みに発狂した大書庫の異端と繋がり、それは白竜シースの歪んだ信仰へと発展していった


白竜シースに魅入られ妖王となったオスロエスには多くの刺客が差し向けられた


影の覆面

先王オスロエスは、竜に魅入られ妖王となり

多くの刺客を差し向けられたという

しかし誰一人、無事戻るものはなかった


だがそのことごとくが失敗し、妖王はそれを竜鱗の加護と呼んだ


竜鱗の指輪

オスロエスは晩年竜に魅入られた

正気を失った彼は妖王と呼ばれ

多くの刺客が差し向けられたが

そのことごとくが失敗したという


妖王はそれを竜鱗の加護と呼んだ


妄執の果てに、オスロエスは白竜の啓蒙を得る


白竜の息

妖王オスロエスの妄執の果ての魔術


白竜シースの結晶のブレスを放つ

白竜のブレスは貫通する


かつて「ビッグハット」は白竜に共鳴し

裸の探究の末、その神の業を己のものとしたという

オスロエスはそれを知り、また啓蒙を得たのだろう


それはかつてビッグハットが己のものとした神の業であった。だが、オスロエスは月光には見えることすらできなかった


月光の大剣

白竜シースの名で伝わる伝説のドラゴンウェポン

 

妖王オスロエス妄執の先月光を追い

だが、それに見えることすらできなかった


オスロエスの末子オセロットを産んで後、姿を消したとされる


女神の祝福

ロスリックの王妃が祝福したとされる聖水


HPを完全に回復し、全ての異常を癒す


彼女は先王オスロエスの妻であり

豊穣と恵みの女神にすら例えられたが

末子オセロットを産んで後、姿を消したという


妖王はオセロットのことを「生まれつきの竜の御子」と呼ぶことから、末子が生まれたのは、彼が啓蒙を得た後、つまり竜になった後のことと考えられる


出ておいで。何も怖いことはないんだよ

だってお前は竜の御子、そう生まれついたのだから(妖王オスロエス)



オスロエス考察

名前

オスロエスの英名は Oceiros であるが、日本語名オスロエスを音訳すると Osroes というラテン語名になる


ラテン語 Osroes の語源はペルシャ語の「خسرو (xosrow)」であり、その意味は「」である


またオセロット(Ocelotte)は、父親であるオスロエスの Oce と、竜の子を意味する lotte の合成語である


Lotteが「竜の子」を意味する根拠については、DS2のシャナロット(Shanalotte)が竜の子と呼ばれ、オセロットと lotte が共通することが挙げられる


すなわち Ocelotte は「オスロエスの竜の子」という意味になる


また Shanalotte については デュナシャンドラ(Nashandra)からShanを採ったものとも考えられる


※シャナロットは人に造られた竜の子である。よって厳密にはデュナシャンドラとは関係がない。しかしその創造にアン・ディールが関わっていると考えると、ヴァンクラッド王の兄であるアン・ディールとデュナシャンドラの密かな関係が見出されるかもしれない



オスロエス

妖王のエピソードとしてはオスロエス概要に記したことの他に付け加えるところは少ない


ロスリック王であった彼は血の営み発狂し、大書庫の異端と繋がり、白竜シースへの信仰に目覚め、竜に魅入られていく


啓蒙を得となり妖王となった彼は、王妃との間に末子オセロットを授かるが、王妃は姿を消してしまう


その後、妖王妖王の庭でただひとり、竜とオセロットの探究に明け暮れる



オセロット

オスロエスの物語中、最大の謎は「オセロット」であろう


そもそも彼は誕生したのであろうか


女神の祝福

ロスリックの王妃が祝福したとされる聖水


彼女は先王オスロエスの妻であり

豊穣と恵みの女神にすら例えられたが

末子オセロット産んで後姿を消したという


テキスト執筆者の無謬性を信じるのであれば、オセロットは確かにオスロエス王妃の末子として生まれている


※テキスト執筆者の無謬性:作中のキャラクターとは異なり、テキストを執筆しているのは、ある種ゲームマスター的な存在である。要するにゲームの設定を把握している作者なので、彼の記したテキストに間違いは存在しない、という考え方


※さらに簡単にいうと、テキストを書いているのは作者である宮崎氏なので、これ以上の根拠は存在しない



オセロット透明説

だが、オセロットの姿はプレイヤーには見えない


オスロエス戦では妖王は「何か」を胸に抱き、HPが減ると「何か」を叩きつける


未使用データには、赤子を何かで突き刺すSE赤子が絶叫する音声データが存在する


よって、本来は赤子の姿は見えていたものの、倫理的に許されない表現であったことから、最終的に赤子は透明にされた、とする解釈もある


つまりオスロエスは確かにオセロットを抱いているものの、HPを減らされると発狂してそれを叩き潰し赤子の力を得てパワーアップする、という演出があった、と想定されるのである


オセロットの透明化能力については、同じ半竜であるプリシラも透明化することから不思議はない


しかしこの解釈ではオスロエスのセリフに違和感が生じる


…ああ、愛しいオセロット

どこだい?どこにいったんだい?

出ておいで。何も怖いことはないんだよ(妖王オスロエス)


HPが減るとオスロエスはこのセリフを口にし、激昂して胸に抱いた「何か」を地面に叩きつける


もし仮にオセロットオスロエスにずっと抱かれていたとして、そしてそれが単なる倫理的な理由で透明になっているのだとしたら、オスロエスがオセロットを見失うのは不自然である


激昂したことにより、目の前に存在しているオセロットが見えなくなったと解釈することもできる


ただし上記セリフを述べている時のオスロエスは激昂というよりも、むしろ冷静であり、急にいなくなったオセロットに対し、怒りよりも困惑しているような印象を受ける


よって冷静さを失ったあるいは怒りによりオセロットが見えなくなったというのは考えにくい


むしろ戦闘開始時に彼の眼に見えていたオセロットが、HPを減らされたことで単なる妄想であったことに気付き、それに動揺して激昂し、妄想の「何か」を怒りを持って叩きつけた、とする解釈の方が自然のように思える



赤子の泣き声

オスロエスとの戦闘を通じて、ずっと赤子の泣き声が聞こえている


赤子の泣き声はオスロエスが「何か」を地面に叩きつけた後聞こえている


それが泣き止むのは、オスロエス討伐後のことである


この泣き声をもって透明な赤子存在することの根拠としても良いが、とするとオスロエス倒されたと同時泣き止むのは妙である


というのも、赤子がオスロエスとは別に単独で存在しているのだとしたら、オスロエス討伐後も泣き声は聞こえていなければならないからである


恐ろしい父親であるオスロエスがいなくなったことで泣き止んだ、とする解釈もできる


ただしその場合は、泣き止む演出が入るはずである。これはブラッドボーンで実装されている演出である(メルゴー)


なぜオスロエス死んだと同時に赤子の泣き声が止むのか?


シンプルに考えるのであれば、赤子の泣き声を発していたのが、オスロエス自身だったからであろう


彼が自らの声帯を震わせて赤子の泣き声を発しているのか、彼の精神が赤子の泣き声魔術として無意識に発動させているのかは不明である


だが、赤子の泣き声オスロエスの死と共に消滅し、そしてそれ以後プレイヤーの耳に届くことはない



オセロットの状況

ここでオセロットの状況を整理してみたい


女神の祝福のテキストによれば、彼は妖王と王妃との間の末子として誕生している


これは確かである


解釈が分かれるのはこの先であろう


一つ目赤子は透明化し、オスロエスに抱かれている、というもの


透明化という能力は、同じ半竜であるプリシラも持っていた。よってオセロットが透明化することに不思議はない(新しい設定を導入しなくてもよい)


二つ目赤子はやはり存在せず、それはオスロエスだけに見えていたものであり、HPが減らされたことでその事実に気付いたとするものである


赤子の泣き声については、一つ目の説ではオセロット本人のものになる


二つ目の説ではオスロエスが自ら発していると説明づけられる。というのも、赤子の泣き声はオスロエスの死と同時に途絶えるからである



オセロットはどこへ行ったのか

ここから先は二つ目の説を元に、オセロットの行き先を考察してみたい


オスロエスのセリフによれば、オセロットは何かに怯え、どこかに隠れているようである


…ああ、愛しいオセロット

どこだい?どこにいったんだい?

出ておいで。何も怖いことないんだよ(妖王オスロエス)


オスロエスと戦うボスエリアの手前には妖王の庭があり、そこは妖王の親衛騎士の目が光っている


透明化してくぐり抜けたと考えることもできなくもないが、あえてその危険を冒す必要はない


というのも、ボスエリアの背後にはオセロットのために用意されたと思わしきエリアが存在するからである


オスロエスを倒した後、先に進むと無数の蛇人の死体があるエリアに到達する。生きている蛇人も一人いて、またその先には「古竜への道」を行なう竜血騎士の姿もある


竜の御子であるオセロットにとって、そこは自らの属す領域であり、人の膿に塗れた妖王の庭に逃げ込むよりも、安全なのである


しかしここはオスロエスオセロットのために用意した部屋であり、ある意味でオスロエスの支配下にあるといえる


この部屋にオセロットがいる限り、オスロエスはオセロットを見失わなかったであろう


だがオセロットはこの密室から煙のように消失した。ただし密室トリックのような複雑なギミックがあるわけではない


このエリアには幻の壁があり、それは無縁墓地へと通じている


そしてこの幻の壁オスロエスは知らないのである。というのも、その幻の壁を抜けてオスロエスの元から逃げたのはオセロットが初めてのことではないからである


女神の祝福

ロスリックの王妃が祝福したとされる聖水


彼女は先王オスロエスの妻であり

豊穣と恵みの女神にすら例えられたが

末子オセロットを産んで後、姿を消したという


姿を消した王妃はどこへ行ったのか。オセロットと同じく幻の壁を抜けて無縁墓地に向かったのである


その痕跡が無縁墓地の墓にある


エストの灰指輪

あるとき王妃の元にもたらされ

彼女はそれを無縁墓地に祀ったという

いつか火の無き灰が、それを手にするように


また英雄グンダの手前の石棺にも「秘めた祝福」が置かれている


秘めた祝福

ロスリックの王妃が祝福したとされる聖水

 

ロスリックには、誰も訪れぬ墓地がある

故郷なき戦士たちが眠るその暗い場所

彼女は、彼らのため祝福を願ったという


幻の壁を抜けて無縁墓地に行く限りにおいて、オスロエスは相手の行方を見失うのである


※オセロットが母を追って無縁墓地に向かったということもありえるかもしれない



無縁墓地

攻略本によれば無縁墓地は過去の祭祀場である


銀蛇指輪などの不可解な現象もあるが、ここでは割愛する


過去の祭祀場にたどり着いたオセロットはどうなったのか?


火防女になったのである

現在祭祀場において、出自が不明なキャラクターは火防女だけである(達人はその素性が装備にある)


火防女どこから来たのか、何者なのか、何を目的としているのか


これらはまったく明かされない


だが彼女の容姿言動から、その素性うかがえるのである


まず彼女は銀髪である。ロウソクの炎によってやや黄金味を帯びているが、彼女の髪は白か銀色である


これは、オスロエス他の子ら、すなわち王子ロスリックローリアンと同じ髪色である




また彼女はDS2の竜の子シャナロットが創造された目的、「因果を終わらせる」ことも可能である


私の名は、シャナロット


私は人によって生み出された竜の子

かつて定められた因果を越えようとした者たち…

その者たちが私を生み出しました


因果は今もめぐり、囚われ続けています(緑衣の巡礼)


因果とは火継ぎのことであり、その終わりとは「火継ぎの終わり」のことである


またDS3の火防女はプレイヤーがジェスチャーをすると反応することがある


ジェスチャーの中で火防女が最も特別な反応を見せるのは「古竜への道」をしたときである


プレイヤーが「古竜への道」を続ける限り、彼女は延々と回り続ける




竜の御子である彼女にとって「古竜への道」は、隠しきれない感情を露呈してしまうほど、特別なジェスチャーなのである


※余談ながら火防女がジェスチャーに反応するのは宮崎氏の発案ではなく、開発スタッフの提案である。ただしどのような反応を示すかについては宮崎氏の意が汲まれたと考えられる



火の無い祭祀場

ややこしいのだが、プレイヤーが訪れた時の祭祀場グンダの見た「火の無い祭祀場」ではない


グンダの見た「火の無い祭祀場」は篝火の化身たる火防女がおらず、火を灯すこともできない状態の祭祀場である


一方でプレイヤーは祭祀場に到着するや螺旋の剣を刺して篝火を灯している


両者が同じ状態であったとすると、グンダ螺旋の剣を刺せばよかったということになってしまう


よって、グンダの見た「火の無い祭祀場」とプレイヤーの見た「篝火の灯っていない祭祀場」とは、別の状態にあると考えられる


この差異を生じさせているのは「火防女の有無」である


火防女がいることで、はじめて祭祀場は篝火を灯すという機能を復活させることができたのである


火防女は文字通り、火を防(守)る女だからである



英雄グンダ

グンダの時に火防女がいなかったのは、火防女が殺されていたからであろう


エストの指輪

それはある火防女に託され

だが彼女は、終に英雄に出会えなかったという

やがて愚か者の悲劇は、大衆好みの伝承となった


祭祀場の裏手にある塔には無数の火防女の死体が捨てられているが、そのうちの一つが「エストの指輪」を持っている


この指輪の持ち主がグンダの出会うはずであった火防女だったのかもしれない



ヒロイン

DS3の火防女の素性をまとめると、妖王オスロエス()と王妃との間に生まれた半竜である


その半竜が祭祀場を守る火防女となり、プレイヤーと最後まで交流を続けることとなる


火防女がヒロインの一人として設定されていることは確かであろう


実はDS1開発初期半竜プリシラヒロインであった


彼女はゲームのヒロインとして祭祀場に立っていたとされる。つまり半竜プリシラは火防女でもあった


彼女は様々な点から、シースとグウィンの王妃との間に生まれた半竜であると考えられる


竜と王妃との間に生まれた半竜であり火防女、という構造はオセロットとまったく同一のものである


DS1の時に断念された半竜のヒロインという設定蘇らせたキャラクターが、DS3の火防女だったのかもしれない



火防女の死

DS3の火防女殺しても生き返る。祭祀場の裏の塔には火防女の死体があり、また火防女となったイリーナも一度殺してしまうと蘇ることはない


よって、死んでも生き返る、という能力はDS3の火防女に特有の能力であると考えられる


彼女が火の無い灰不死であるのならば蘇る理由になろう。だが彼女が火の無い灰や不死であるとする情報存在しない


※もし仮に彼女が火の無い灰なのだとしたら、彼女自身が王を連れ戻しに行けば済む話となる


以上により火防女が蘇るのは彼女自身の能力に拠ると考えられるのである


これまで述べてきたように、彼女を竜の御子であると考えるのならば、彼女の不死性に一定の理解が得られる


というのも、古竜とは生命を超越する存在だからである


竜体石

朽ちぬ古竜の力を宿した石

古竜に祈り、近づこうとする超越者たちの秘儀

人体を竜のそれとし、竜の咆哮をなす


超越者目指すものは、生命の超越であり

そのために古竜の完全な似姿を得ることである

この秘儀もそのためのものであり

その変態効果は死ぬまで解けることはない


竜の御子である彼女に、朽ちぬ古竜生命を超越する力が現れたのである。同じ半竜であるプリシラは死ぬことから、シリーズの最後に至ってようやく竜の完成形が生まれたのかもしれない



蛇足

オセロット火防女説は4年ほど前に書いた考察を補強したものである。当時はかなり直感的な根拠から説を唱えたものだが、今回あらためて考えてみると自分なりに腑に落ちたので復活させてみたものである



8 件のコメント:

  1. いつも楽しませていただいております。
    オセロット=火防女説はかなり強い説だと思いますが、オスロエスの戦闘前台詞の英文では、オセロットのことを"him"と言っています。そこはどうお考えになるでしょうか。
    しかしその点以外は整合性が高く、him以外の要素ならオセロットは祭祀場火防女か火防女の瞳の死体の二択になるのではないかと思うほど、良い説です。

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    1. コメントありがとうございます

      まだ完全に形になっているわけではないのですが、グウィン王家とロスリック王家は相似形なのではないか、という考察を考えているところです

      例えばシースと王妃との不義の子がプリシラであるとすると、妖王とロスリック王妃の子が半竜であることは、原型とその繰り返しという構造になっています

      しかもただ単に繰り返しているのではなく、幾つかの要素が混ぜられ、再構成されています(あえて王家ではなく他の例を挙げると、ソラールとジークマイヤーの混合的相似形がジークバルトであるように)

      さて、末子オセロットがhimやheと呼ばれる点についてですが、DSシリーズにはもう一人「末子」と呼ばれるキャラクターがいます。グウィンドリンです

      暗月の光の剣
      グウィン王の末子にして、暗月の神
      グウィンドリンの誓約者に伝えられる奇跡

      グウィンドリンはオセロットと同じ末子であり、また彼はその月の力により娘として育てられたともされます


      月光の長衣
      棄てられたアノール・ロンドを守る
      陰の太陽グウィンドリンの長衣

      その月の力から、娘として育てられた彼の衣装は
      極めて薄い魔力の衣であり
      物理的な防御力はまったく期待できない

      化生の指輪
      暗月の神グウィンドリンに
      幼き頃与えられた神秘の指輪

      彼はその月の力から、娘として育てられ
      暗く儚い女神のごとく振る舞ったという


      月の力とは端的に言えば「竜」に関わる力です

      月光の大剣
      かつて同胞を裏切ったウロコのない古竜
      白竜シースの尾から生まれた武器
      希少なドラゴンウェポンの1つ

      魔術の祖たるシースの魔力の結晶であり
      その力は月光の波として解放される

      古き月光
      ミディールの深層にあった古い剣の記憶
      それをソウルにより形作り、攻撃する魔術

      古い剣の名は、これもまた月光であるが
      白竜シースのそれとは、少し姿が異なる
      その記憶は、よりはじまりに近いようだ


      オセロットがhimやheと呼ばれる理由は、彼が男子として生まれた半竜だからだと思います。しかしオセロットもやはり「月の力」により、娘の姿をしているのです

      メタ的には、DS1のグウィン王家を換骨奪胎してロスリック王家として再構成するために、オセロットは男子でなければならなかったのです(グウィンドリン要素を体現するために)

      ではDS3の火防女が女装した男であるか、というとそれもやや疑問です。生命を超越した存在である竜に性別があるとは考えられないからです(グウィンドリンは神でありまた竜の出来損ない蛇でした)

      ※シースもheと呼ばれますが、この点からシースの性別も曖昧であり、そのことがグウィン王家の血統に混乱を招いているのではないか、という仮説も考察中です

      性別の曖昧な竜が火防“女”になれるのか、という点については、DS1の灰の湖にいる石の古竜が前例として挙げられます

      石の古竜の近くにある篝火はプレイヤーが灯す前に炎が燃えています。これは混沌の娘のように火防女が管理している篝火の特徴でもあります(火継ぎの祭祀場も同様)

      古竜の大剣
      灰の湖に座するかつての朽ちぬ古竜の末裔
      石の古竜の尾から生まれた武器
      希少なドラゴンウェポンの1つ

      強い神秘の力を帯びており
      両手使いでその力が解放される

      以上のように、グウィン王家を矮小化し混濁させた繰り返しがロスリック王家である、という前提に立てば、オセロットがhimと呼ばれることも理屈はつけられるかと思います

      ただし、両王家の構造分析はまだ途上なので、修正が必要かと思われます


      長くなりすぎたのでまとめます
      一言でいいうのならば、オセロットが真の意味で竜であるのなら、性別は無意味であると思われます

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  2. 今回のダクソ3の考察、面白かったです。
    火守女=竜の巫女=オセロットというダクソシリーズの要素を混合させた面白い説だと思いました。
    この考察を読んでふと浮かんだ事があります。オスロエスの妃が産んだ物は竜体石であるという説です。これはブラボの赤子の血石や発狂したオスロエスが何かを砕く動き、オスロエスの姿が竜体である事から思い付きました。あと、赤子の泣き声は音送りの魔術による物ではないかと考えます。

    私の考えに、上記の他の方のコメントで記されたオセロットの他称がhimである指摘を付け加えて、王妃は竜体石である石の赤子と火守女たる血の通った赤子の双子を産んだのではないか。これはロスリックの双王子の血筋がオスロエスと消えた王妃との、直系であれば双子が産まれやすい家系なのかと思えます。

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    1. ありがとうございます
      火防女に竜要素が見られないというような瑕疵もありますが(緑衣の巡礼にも見られませんが)、面白いかなと思い過去の考察を復活させてみたところ、思っていた上に反響があって驚いています

      ロスリック王妃が竜体石を生んだというのは面白いと思います。
      竜体石ができる理由も秘匿されてますから、そこには何らかの薄暗い生々しい事情があるのかもしれません

      himについては一つ上のコメントに返答しました。まだ考察途上でまとまっていませんが、よかったら読んでみてください

      さて、双子は差異の消失でもあります。火の陰った世界では差異が消失していくことから、双子は生まれやすいのかもしれません。そしてそのことが血の営みに直結するのだとしたら、血の営みとは双子による近親婚であるとも考えられます

      竜体石の赤子と人の赤子が血の営みという合一を行なうことで完全な竜が完成するはずだったのかもしれませんね

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  3. いきなり反対意見で恐縮なのですが、オセロットは本当に竜の御子なのでしょうか?狂った妖王がそう言っているだけではないでしょうか?
    妖王は竜のなりそこない(イルシール地下牢のモブと類似)、オセロットは“失敗作”だったのではないかと思っております。

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    1. ありがとうございます

      妖王オスロエスはシースを信仰したことから
      シースと同様に目が見えなくなっていた可能性があります

      伝道者の六目兜
      白竜シースに仕える魔術師たち、伝道者の兜
      縦二列に並んだ六つの目は
      シースの見えないそれを代替するためである

      よってオスロエスは彼の赤子を見ることすらできなかったかもしれず、オセロットが真に竜の御子であったかについては、彼の証言だけでは断定することはできないと思われます

      ただしオスロエスが啓蒙を得て、未完成ながらも竜になりかけていたこと(身体的になりそこないの蛇に近いですが)、王妃が末子を産んだあとに姿を消したことは確かかと思われます

      また彼のソウルから月光の大剣(これもややまがい物ですが)と白竜の息が錬成できることからも、ある一定の成果は得られていたように思えます

      そのオスロエスが竜の御子と断じるからには、彼には思い当たる点(つまり啓蒙を得た後の子であるが故に竜の御子であると信じた)があったのであろうと考えます

      そしてシースの武器と魔術を錬成できるソウルを持つ者(それは白竜シースの継承です)の子であるからには、オセロットが竜の御子であった可能性は高いのではないかと考えました

      削除
    2. 返答いただき恐縮です。

      竜の御子でない、という着想は、記事本文の、赤子の泣き声は妖王の自演の可能性あり、というところから得たものです。
      それならば、妖王の振る舞いは狂ったひとり芝居、過去にあった出来事の歓喜と絶望の自演ループではないだろうか。
      つまり過去に子殺し(未遂)は実際に行われ、その理由がオセロットは竜の御子ではなかったから、とするものです。
      この説では、王妃=ロザリア、オセロット=膝元の大蛆人、となります。

      また、私は画家が竜の御子だと思っておりまして、オセロットが竜の御子ならば、オセロット=画家、王妃=祭祀場の火防女、と考えたいところです。

      他のコメントの方の考察を拝領して、オセロットは男女の双子であった、と考えることもできるでしょうか。竜の御子は女児で、出生後すぐに妖王から隠された、とするものです。
      he/she 問題を解決できるのがよい点です。

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  4. この考察との関係はありませんが、「白竜の息」のアイテムテキストでシースが神と呼ばれていることが気になりました。

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