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2020年7月30日木曜日

Bloodbrone 考察37 人形の機能

過去の考察において人形が月の魔物を世話するべく造られた「乳母人形」であることを考察した(「人形と月の魔物」参照)

またその際に月の魔物は「オドン」によって傷つけられ続けていることも触れ、オドンを「水銀」としたが、本源的にはこの水銀は「神秘」のことである

月の魔物は「獣性」と「神秘」統合しようとして失敗したがゆえに、その肉体を「神秘」に侵蝕されているのである(あるいは逆に神秘体である上位者が獣性によって蝕まれている)

と、ここまでは上述した「人形と月の魔物」またはその他の考察で述べてきたことである


人形の機能

さて人形には血の遺子を力に変換するという特質すべき能力が備わっている

狩人は人形の力によってレベルアップすることができるのである

ソウルズシリーズでもおなじみのシステムであり、またレベルアップすることでプレイヤーが徐々に強くなっていくのは、一般的なゲームでもありふれたシステムである

だがこの機能は単なるシステムの1つではない

乳母人形としての任を果たすべく創造者によって人形に備え付けられた最も基本的な機能なのである

すなわち、血の遺志を力に変化するという人形の機能は、元は狩人のためではなく月の魔物のために用意された機能なのである

長い夜の終わり、ゲールマンは狩人に介錯を迫る
このとき狩人には旅の中で蓄積された膨大な量の血の遺志が宿っている

ゲールマンの目的は狩人が集めてきた血の遺志である

その血の遺志は人形を介することによって、瀕死の状態にある月の魔物に注がれるのである

しかし、そうまでしても月の魔物は助からない。ゲールマンが待ち望んでいるように、月の魔物を救済するのは、ローレンスによる血の医療の成就である


…お別れだ。ローレンス
血の医療、成就を待っているよ(ゲールマン未使用セリフ)


また介錯を断った際には月の魔物は狩人を抱きかかえようとする動作を見せる。これは狩人に宿った血の遺志を吸い取ろうとしているのである



そうやって得た血の遺志は狩人と同じように人形によって月の魔物の生命力へと転換されるのである

だがそうまでしても彼女は助からない。なぜならば彼女は獣と神秘の不完全な統合体であり、内部では獣と神秘とが互いに相反しているからである

※狩人が血の医療を受けた後のムービーのように獣と炎(神秘)は対立する属性である

以上のように人形のレベルアップ機能はゲーム上に用意された単なるシステムの1つではなく、ゲームの設定上、不可欠なものなのである

そしてこの人形の機能は狩人の業を応用したものである

この場所は、元々狩人の隠れ家だった
によって、狩人の武器と、肉体を変質させる。狩人の業の工房だよ(ゲールマン)

 蛇足

「人形と月の魔物」に追記してもよかったのだが、トピックとしてわかりやすいので独立させた

2 件のコメント:

  1. フロムのゲームはシステムを設定にうまく落とし込むことが多いですから(ACVの三人称視点のカメラなど)、 人形の機能についても同様のことが考えられますので、乳母であるという考察はかなり信憑性が高いかと思います!母性を感じさせる行動や描写も多いですし…私自身似たようなこと(ふわふわとしたものですが)を考えていたので嬉しいです。

    ところで、ひとつ提案があります。実は、私はずっと前からこのサイトを読んでいまして、紙に書いたりしてまとめていました。最近、より啓蒙が高まったことで昔と考えが変わっているところがあったり、蓄積が増えたことでうまくまとめられなくなってきました。能力不足ですね恥。

    そこで、ぜひ今までのまとめというか整理したものをつくってみていただきたいのです!もしかしたら、整理することで新しい知見が得られるかもしれませんし、なにより私が嬉しいです笑。

    いかがでしょうか?是非ご一考ください!

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    1. 人形は真エンディングにも重要な役割で登場するキャラクターですので、レベルアップシステムのためだけに造られた、と考えるよりもすっきりする気がしますね

      各考察の相違や矛盾については認識しています。私自身がゲームをプレイしながらその場その場で考えていることもあり、前回と違う考察が頻出していますね。申し訳なく思います

      過去の考察と結論が変わっているものも多く、また現在の考察も満足いっているものではないので、何点か細かい考察をした後で、動画もしくはブログでまとめのようなものを書こうかと思っています

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