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2019年11月27日水曜日

Bloodborne 手記6 NPCの名前

日本語名は主にアートワークス、英語名はアートワークスならびにBloodborne Wikiを参考にした。正確な明記のないものは暫定的にアイテムテキストに表記された名前から採用した

括弧は英語版表記、角括弧はプログラム上のコードネーム(ID)、緑字はスタッフロール上の名前

不明な名前や未調査の名前は空欄にしてある
英語名を先に挙げているものは、英語名が語源というわけではなく、たんに参考として挙げたものである


NPC

医療教会の修道女アデーラ(Adella, Nun of the Healing Church)

[ImprisonmentSister] Sister Adella

アデーラというカナ読みチェコ語形であるが綴りは異なる(Adéa)
アデーラは英語ではAdelineと表記され、実験棟の患者、アデラインと同名である

Adelineの語源は、古高地ドイツ語アーデルハイト(Adalhaid)であり、adal-(高貴さ)と-haid(階級、位)からなる名前である。近代ドイツ語Aadalは「貴族」という意味に使われる

また、オットー大帝の妃アーデルハイトは修道院を建設するなどの功績により、列聖されて聖アーデルハイトと呼ばれている


血族狩りアルフレート(Alfred, Hunter of Vilebloods)

[BloodRelativeHunter] Vileblood Hunter Alfred

読み、綴りともにドイツ語
Alfredという名前の意味は「エルフの王」であり、アングロ・サクソン起源

歴史上の偉人ではアルフレッド大王がいる


血の女王、アンナリーゼ(Vileblood Queen Annalise)

[Queen] Annalise, Vileblood Queen

ドイツ語の名前。AnnaLieseの合名
アンナは聖母マリアの母。また、リーゼはエリザベスの愛称でありエリザベスはヨハネの母エリザベトである。よってAnnnaliseとは、極めて母性的な印象を与える名前である


娼婦アリアンナ(Arianna, Woman of Pleasure)

[Harlot]

名前の語源はギリシャ神話のアリアドネであり、「神聖な」という意味がある


血の医療者(Blood Minister)



人形(Doll)



狩人狩りアイリーン(Eileen the Crow)

[Avenger] Hunter of Hunters


英語名。エヴェリンの語源であるAvelineから派生した名前
Avelineは女性名アヴィス(Avis)が変化した語であり、ラテン語のavisは「鳥」を意味する


助言者ゲールマン(Gehrman) 

Old Hunter Gehrman

ゲールマンというカナ読みはロシア語になるが綴りはGermanであり相違がある
Germanだとハーマン(Herman)のロシア語系

ゲルハルド(Gerhard)の派生とも考えられるがその場合でも、綴りはGermanとなり違う


ギルバート(Gilbert) Critically Ill Man

英語名。古代ゲルマン語で「明るい誓約」を意味する


ヨセフカ(Iosefka) Doctor Iosefka

ヨセフカというカナ読みJosephineチェコ語名。ただしチェコ語は綴りがJosefkaである

ヨセフカの男性形はヨセフ。新約聖書に登場するアリマタヤのヨセフは、キリストの血を受けた聖杯をイギリスに運んだという伝説がある。聖杯伝説において、重要な地位にいる人物である


偽ヨセフカ(Iosefka)[FalseDoctor] Impostor Doctor



学長ウィレーム(Provost Willem)

英語名ウィリアム(William)のチェコ語形
ただしチェコ語ではVilémと綴る

実在の人物では征服王ウィリアムや、ドイツ皇帝ヴィルヘルム二世などがいる



オドン教会の住人(Chapel Samaritan) Oedon Chapel Dweller

サマリタンとは聖書に登場する善きサマリア人のこと'(wikipedia)

聖書用語がそのまま使用されているのは意外


蜘蛛のパッチ(Patches the Spider)



古狩人デュラ(Retired Hunter Djura)

英語名ジュリアス(Julius)のハンガリー語形(ただしチェコ語の綴りはGyulaである)

歴史上の人物としてはユリウス・カエサルが同名である
Juliusの語源をたどると「ユピテルの子孫」という意味になる


連盟の長、ヴァルトール(Valtr, Master of the League)

英語名ウォルター(Walter)のチェコ語形



DLC

教会の暗殺者、ブラドー(Brador, Church Assasin)


シモン(Simon) Simon, the Harrowed

ヘブライ語名シメオンと同じ名前
シメオンはヘブライ語で「彼は聴いた」から生まれた名前shimon(hearing)が語源
キリストの最初の弟子として有名で、彼は漁師だった


実験棟の患者、アデライン(Adeline, Research Hall Patient)

アデーラを英語にした名前。アデーラとアデラインとは同じ名前を持つ血の聖女とも言える


流浪の狩人、ヤマムラ(Yamamura the Wanderer)



聖剣のルドウイーク(Ludwig, the Holy Blade)

ルドウイークというカナ読みはチェコ語であるが、Ludwigという綴りはドイツ語である
Ludwigはルートヴィヒと読むが、本作に関係ありそうな人物として狂王ルートヴィヒ2世が挙げられる



その他

アーチボルド(Archibald)

英国(スコットランド系)の名前
源流は古代ゲール語、あるいは古高地ドイツ語のErcanbald
Ercanは「本物」「純粋」「高貴」
baldは「勇敢」「強い」などの意味


オト工房(Oto Workshop)※貫通銃

オトというカナ読みはチェコ語形(ただし綴りはOtto、Od)
実在の人物では初代神聖ローマ帝国皇帝オットー大帝がいる

ヴィクトリア期では「鉄血宰相、オットー・フォン・ビスマルク」がいる



筆記者カレル(Runesmith Caryll)

カレルというカナ読みはチェコ語形。ただしやはり綴りは異なる(Karel)
チェコにはカレル大学カレル橋などカレルの付く名が多い

語源は中世の高地ドイツ語Karl(男、農夫)
実在の人物ではカール大帝が有名
カール大帝はフランス語でシャルルマーニュと言うが、『ローランの歌』のローランはシャルルマーニュの甥である


背教者イジー(Izzy)※獣の咆哮

イジーというカナ読みはチェコ語形だが綴りはJiŕiとなる
英語名ではジョージ(George)



召喚NPC

古狩人ヘンリエット(Old Hunter Henriett)

英語名ハリエット(Harriet)のハンガリー語形
ヘンリエットの男性形はヘンリックである


古狩人ヘンリック(Old Hunter Henryk)

英語名ヘンリーのハンガリー語形
ドイツ語名ハインリヒ(heinrich)から派生した名であり、ハインリヒの原義は「家長」である


マダラスの弟(Younger Madaras Twin)

マダラスはハンガリーの姓(Wikipedia)


メンシスのダミアーン(Mensis Scholar Damian)

ギリシャ語名ダミアノス(Damianos)から派生。「飼い慣らす」という意味


離反者アンタル(Defector Antal)

英語名アンソニーのハンガリー語形
語源はギリシャ神話の英雄ヘラクレスの息子アントン



敵狩人

最後の学徒、ユリエ(Yurie, the Last Scholar)

英語名ジュリア(julia)のチェコ語形
ユリア(Julia)は古代ローマのユリウス・カエサルの氏族の出身者に付けられる名
性別が異なるがデュラと同名である


聖歌の間者、エドガール(Choir Intelligencer Edgar)

エドガールというカナ読みはハンガリー語形(ただし綴りはEdgár)
Edgarの-garは「」を意味する言葉

聖杯伝説に関わる人物として、エドガー平和王がいる

彼の遺体が葬られたグラストンベリーに、アリマタヤのヨセフが聖杯を携えてやって来たとか、アーサー王の埋葬地であるという伝説がある



聖杯ダンジョン

墓暴きサー・グレミア(Tomb Prospector Gremia)

シェイクスピアの『じゃじゃ馬ならし』の登場人物Gremioと関係があるかもしれない


墓暴きオレック(Tomb Prospector Olek)

英語名アレクサンダーの愛称の一つ
あるいはOleg(オリェーク、北欧系のヘルゲHelgeの派生)


異常者ワラー(Madman Wallar)

Wallerの変化したものであればアングロサクソン起源(SurnameDB)


獣爪のユゼフ(Old Hunter Beastclow Josef)

Josefという綴りはドイツまたはチェコ語系
ヨセフカと同語源


古狩人ヴィート(Old Hunter Vitus)

ヴィートというカナ読みはチェコ語だが、Vitusという綴りはハンガリー語である(ヴィテウシュと読む)


さまよえる血の狩人、レオー(Vileblood Drifter Leo)

レオーと語尾が伸びるのはハンガリー語形
語源は聖書に登場するライオン


骨炭の狩人、カルラ(Bone Ash Hunter Carla)

カルラというカナ読みはチェコ語形だが綴りが違う(Karla)
英語名でいうシャーロット(Charlotte)



ボス

教区長エミーリア(Vicar Amelia)

エミーリアと読むのはドイツ語とハンガリー語

カタカナのエミーリアはラテン語起源だが、英語のAmeliaはゲルマン語起源である
歴史的にこの両者は混同されてきたらしい

ただしAmeliaがEmiliaとなりエミリアと読まれることもあり判然としない(『テゼイダ』ボッカチオ)


黒獣パール(Darkbeast Paarl)

英語名ポールをパールと読むのはハンガリー語形
ただし英語版では綴りが違う(Pálを書いてパールと読む


殉教者ローゲリウス(Martyr Logarius)

英語名ロジャー(Roger)のハンガリー語形がローゲリウス(Rógerius)

Rogerは「Ro-(栄光)」と「-ger(槍)」を合わせた名で、「栄光の槍」という意味
語源は古北欧語のHrodger

実在の人物ではノルマンディー出身のノルマン人傭兵で、南方のシチリアの王となったロゲリウス1世がいる


アメンドーズ(Amygdala)

Amygdalaは扁桃体のこと(wikipedia)

扁桃とはアーモンドのこと
アーモンドが訛ってアメンドウと呼ばれる
アメンドーズとは、アメンドウ達という意味か


白痴のロマ(Rom, the Vacuous Spider)

ジプシーと呼ばれてきた集団のうちの主に北インドのロマニ系に由来し中東欧に居住する移動型民族である(Wikipedia)

民族としての名前はRomaである
Romaは英語の man に相当するロマ語 rom の複数形


星の娘、エーブリエタース(Ebrietas, Daughter of the Cosmos)

ラテン語で「酩酊」や「陶酔」の意


悪夢の主、ミコラーシュ(Micolash, Host of Nightmare)

英語名ニコラス(Nicholas)のチェコ語形。ただしやはり綴りが異なる(Mikoláś)
語源は勝利の女神ニケ


メルゴーの乳母(Mergo’s Wet Nurse)

ラテン語Mergoは「浸す」や「沈める」という意味


月の魔物(Moon Presence)



聖杯ダンジョンボス

トゥメルの女王、ヤーナム(Yharnam, Pthumerian Queen)



DLCボス

初代教区長ローレンス(Laurence, the First Vicar) Laurence

ラテン語名ラウレンティウス(Laurentius)から生まれた英語名

ラウレンティウスはローマ発祥の地ラティウムにあった町ラウレントゥム(Laurentum)に由来。この名の原義は「ラウレントゥムの人
ラウレントゥムの意味は「月桂樹(laurel)の町」


時計塔のマリア(Lady Maria of the Astral Clocktower)

マリアの名を持つ者は多いが、Ladyが付くと聖母マリアを連想する
ノートルダム大聖堂のNotre Dameとはour Ladyのことであり、聖母マリアの名を冠する大聖堂である

また、たんに爵位を持つ女性を指す場合もある
貴族的慣習の残っていたカインハースト出身者ならば、Ladyと名乗ることも充分に考えられる


ゴースの遺子(Orphan of Kos)

Kosは不明
ラテン語Orphanus錬金術における第一質料の異名でもある



蛇足

日本語版のカナはチェコ語、ハンガリー語であることが多い。一方英語版になるとチェコ語の綴りを変更している場合が多い

どちらがよりオリジナルかというよりも、日本人と海外勢それぞれに「異国風」のニュアンスを感じとって欲しかったのだろうと思われる





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