永遠の都は3ヶ所ある
1ヶ所目はノクステラ、2ヶ所目はノクローン。そして3ヶ所目は名も無き永遠の都である
ノクステラとノクローン
このうちノクステラとノクローンは対になる永遠の都と言われている
…貴公、永遠の都、ノクステラは知っていますな?
ノクローンとは、それと対になる、もうひとつの永遠の都なのです(軍師イジー)
ノクステラはラテン語のNox(夜)とStella(星)の合成語、ノクローンはNox(夜)とKrone(王冠)の合成語であると考えられる
夜の王冠とは「月」の比喩的表現であろう
要するにノクステラとノクローンは「夜の星」と「夜の月」の名を冠する永遠の都なのである
月と星はそれぞれカーリア王家と魔術学院レアルカリアの象徴として登場する
カーリアの返報
それは、カーリア王家の
学院に対する密かな備えである
月と星は、いつか道を分かつだろう
ラズリの輝石頭
ラズリの教室に学ぶ者は
カーリアの魔術を修めんとし
月を星と同等に見る、異端である
カーリアの王笏
満月の女王、レナラの魔術王笏
その輝石は、カーリアの青と呼ばれ
満月の魔術を強化する
輝石には、星の生命の残滓、その力が宿っているのだよ
覚えておくがいい
輝石の魔術とは、星と、その生命の探究なのだと(魔術師セレン)
カーリア王家が象徴とするのは女王レナラの満月である。またレアルカリアの輝石の魔術は星とその生命の探究とされている
星の魔術学院レアルカリアと月のカーリア王家の関係性は、ノクステラ(星)とノクローン(月)の関係性を踏襲したものであろう
つまり魔術学院レアルカリアがノクステラ(星)の系譜にあるのに対し、カーリア王家はノクローン(月)の系譜にあることになる
そしてこの2つの系譜はかつては1つであったと考えられる。彼らの待ち望む夜の世紀とは、星と月の合わさった冷たい夜の律だからである
私の律は、黄金ではない。星と月、冷たい夜の律だ(ラニ)
これよりは星の世紀
月の理、千年の旅(星の世紀エンディング)
永遠の都
永遠の都はフレーバーテキストに頻出する用語でもある。それは多くの場合、滅ぼされた永遠の都として登場する
ノクス僧のフード
大古、大いなる意志の怒りに触れ
地下深くに滅ぼされた、ノクスの民は
偽りの夜空を戴き、永遠に待っている
王を。星の世紀、夜の王を
暗黒の落とし子の追憶
遥か彼方、光の無い暗黒で生まれた星の異形
それはかつて、永遠の都を滅ぼし
彼らから空を奪った、悪意ある流星である
永遠の暗黒
それは、永遠の都の失われた魔術であり
その滅びをもたらした、絶望であったという
ノクステラの月
それは、彼らが失くした黒い月を模している
ノクステラの月は、無数の星を従えていた
これらのテキストから読み取れるのは、大古、黒い月を崇めていた永遠の都が大いなる意志の怒りに触れ、地下深くに滅ぼされた、ということである
実際に滅亡をもたらしたものは、アステールの降らせた隕石群であり、その隕石群は永遠の都を破壊し尽くしたとされている
アステール・メテオ
虚空から小隕石を呼び、大量に落下させる
長押してる間、隕石落下は続く
それは、かつてアステールが
永遠の都を、破壊し尽くした力である
さて、作中のノクステラとノクローンを見る限り、ほとんどの建造物は破壊を免れている
ノクステラ |
ノクローン |
隕石群が落下した跡のようなものも見られないし、巨大なミイラの座る霊廟も顕在である
現存する永遠の都と、隕石によって破壊し尽くされた永遠の都、というテキストの表現に齟齬が見受けられる
ただし唯一、名も無き永遠の都だけは、破壊の度合いが大きい。その名前すら忘れられるほどに。
名も無き永遠の都
この名前は深き根の底の祝福名として提示される
この名も無き永遠の都はノクステラやノクローンとは比べものにならないほど、破壊し尽くされている
実際問題としていまだ顕在の建物もあるが、その多くは傾き、また水中に没していたり、砂に埋もれている
また他の永遠の都と異なり、ノクスの民の姿は見られない |
これらの根拠から、テキストに頻出する「隕石によって滅びた永遠の都」とは、ノクステラとノクローンのことではなく、名も無き永遠の都である可能性が高い
名も無き永遠の都が隕石によって滅びた後に、大河の下流に造られた模倣都市がノクステラとノクローンであると考えられる
名も無き永遠の都は、ノクステラとノクローンの建てられた二つの大河の源流に位置するからである
地図断片:深き根の底
黄金樹の、遥か深き根の底は
シーフラとエインセル、両大河の源流であり
狭間の地下に広がる、大樹根のはじまりでもある
模倣
ノクステラとノクローンに共通する思想として「模倣」がある
銀の雫や再誕する王、竜人兵、レアルカリアの人形兵、ノクステラの月(タリスマン)など、根本的にノクステラとノクローンの文明は模倣文明なのである
それは2つの永遠の都を貫く思想でもあった
ノクステラとノクローンは、名も無き永遠の都を模倣した永遠の都であると上述した
ノクステラとノクローンがその名前によって月と星に分かれていることは、模倣の不完全性を現わしている
かつて完全であった永遠の都は、月と星の両方を戴く完全なる永遠の都だったからである
ノクステラの月
それは、彼らが失くした黒い月を模している
ノクステラの月は、無数の星を従えていた
※ノクステラという名前は名も無き永遠の都の時代から使われてきたものかもしれない
月と星が共にある状態が完全なのであり、月と星が分かれているノクステラとノクローンの在り方は不完全なものなのである
地上にあった永遠の都
かつて名も無き永遠の都は地上にあった。その頃、彼らが見上げていたのが、黒い月である
メモリ・ストーン
それは、かつて永遠の都が見上げた
黒い月の欠片であるという
無数の星々を従えた黒い月は、王都ローデイルにおける黄金樹のような存在であったと考えられる
月光の祭壇からは黒い月の幻影と、上空から降り注ぐ青い光が見える。この青い光は黄金樹の放つ黄金の光の、黒い月バージョンであろう
また月光の祭壇からは2つの月を眺めることもできる
黄金樹を挟んで左右に月がある |
どちらかが幻影の黒い月であろう。現在の黄金樹が半透明であるように、黒い月も砕かれた後に半透明の幻影となったものなのなのかもしれない
月光の“祭壇”はその名の通り宗教施設である。これに対し世俗権力を担っていたのが、名も無き永遠の都であったと考えられる
しかし大いなる意志の怒りに触れたことで、名も無き永遠の都は滅ぼされる
暗黒から到来したアステールは、名も無き永遠の都を隕石によって滅ぼし、続けて月光の祭壇と月の民の住居を破壊し尽くした
また、同時期に黒い月も砕かれ、その欠片はメモリ・ストーンとなって地上に降り注いだと考えられる
アステール
大いなる意志の怒りに触れた永遠の都が直接的にはアステールによって滅ぼされたのだから、アステールの到来は大いなる意志の意向であったことになる
大いなる意志は気に入らない勢力に対して、アステールを送り込むのを常套手段としているようである
王都ローデイルの近くにも近年になって送り込まれたと思わしき、降る星の獣がいる(大いなる意志がデミゴッドたちを見放した後に到来したと思われる)
成長していけばやがてアステールとなり王都ローデイルを地下に滅ぼしたかもしれない |
降る星(隕石)から生まれた降る星の獣は、成長して降る星の成獣となる。そしてアステール(枯れ)を経て、アステール(成体)となる
名も無き永遠の都の文明を滅ぼしたアステールも同様の過程を経て、成体となったと考えられる
このアステールは名も無き永遠の都を滅ぼした後、その薄羽を遺物として残しながら、月光の祭壇へ向かったと思われる
アステールの薄羽
かつて永遠の都を襲ったという
暗黒の落とし子の遺物から作られた
そして月光の祭壇と月の民の住居を滅ぼした後に地下に潜り、月光の祭壇に近付くものを排除する任に就いた
というのも永遠の都の末裔が月の祭壇に至ると、再び大逆が目論まれるからである(実際、ラニが到達して大逆、つまり指を殺している)
※大河に沿って月光の祭壇を目指したものの、地上に出られず留まっている可能性も考えたのだが、アステールはワープできる
暗黒の落とし子の追憶
遥か彼方、光の無い暗黒で生まれた星の異形
それはかつて、永遠の都を滅ぼし
彼らから空を奪った、悪意ある流星である
※月光祭壇の地下にいるアステールを倒すと、永遠の都を滅ぼしたアステールの追憶が手に入る。ということは、この個体が永遠の都を滅ぼしたことになる(違う個体であるならば、追憶は違った内容になるはず)
アステールの移動経路をまとめると以下のようになる
1.降る星として飛来
1b.降る星によって黒い月が砕かれる
2.名も無き永遠の都の近辺に落下
3.隕石から降る星の獣が誕生、成長してアステールになる
4.永遠の都を隕石によって滅ぼし、地下に埋もれさせる
4b.隕石群によって黒い月が砕かれる
5.月光の祭壇へ移動し、月の民の文明を滅ぼす
6.地下へ移動し、月の祭壇への門番となる
※黒い月が砕かれた時期は2つ想定できる。1つは降る星が飛来した際に砕かれたというもの(1b)。もう1つはアステールの呼んだ隕石群によって砕かれたというもの(4b)
名も無き永遠の都の滅亡後、生き残った永遠の都の住人たちは地下の大河に沿って落ち延びる。やがて二つに分派した彼らはそれぞれ永遠の都を建造した
しかし黒い月を失った彼らには本物の永遠の都を造ることはできず、それは模倣の都市に留まった
彼らは本物の永遠の都を復活させるために、銀の雫を用いて王を創り出そうとしたが、その望みは今も叶えられていない
銀雫の殻
銀の雫は生命を模倣する
模倣はやがて再誕となり
いつか、王になるのだという
名も無き永遠の都が地下に滅ぼされた後、その地上部に造られたのが王都ローデイルである
※永遠の都の滅亡とローデイル建設の間に古竜の時代があったと思われるが正確な時期は不明。ファルム・アズラの栄えていた期間中に永遠の都が存在していたことも考えられる
永遠の都の時代
滅亡以前の名も無き永遠の都の時代の様子は、夜の律や霊炎関連のテキストから少し想像できる
私の律について
私の律は、黄金ではない。星と月、冷たい夜の律だ
…私はそれを、この地から遠ざけたいのだ
生命と魂が、律と共にあるとしても、それは遥か遠くにあればよい
確かに見ることも、感じることも、信じることも、触れることも
…すべて、できない方がよい
だから私は、律と共に、この地を棄てる(ラニ)
夜の律は魂(霊)を象徴する律である
また黄金樹無き頃、死は霊炎に焼かれたという
爆ぜる霊炎
まだ黄金樹無き頃、死は霊炎に焼かれた
死の鳥は、その火守りなのだ
その頃、生命は死ぬと霊炎に焼かれ、純粋な霊体となることで次なる肉体に宿り、新たなる生を受けることができたと考えられる(生命とは肉体と魂が揃った状態)
生命(肉体+魂)→死→霊炎(肉体の消滅)→霊体→霊界→新たな肉体→生命というサイクルである
もしくは英霊ならば霊界の先へと進むことができた
ヘルフェンの尖塔
霊界において死者の道標となる灯火の樹
ヘルフェンの黒い尖塔を模した大剣
その灯火は祝福に似て
英霊だけが、それを見ることができるという
これに対し黄金樹のサイクルは、生命→還樹→(恵みの雫)→生命というサイクルであろうと思われる
この頃、夜の律を司っていたのはファルム・アズラの神である(永遠の都の繁栄時期が古竜の時代と重なるのだとしたら)
魂の永遠
永遠の都の滅亡直前、永遠の都の民は肉体を棄て、魂だけの純粋な存在になることを目指したのではないかと思われる
魂のみの存在となれば、古くなった器を捨て、新たな器に次々と転移することで永遠に生きることができる
この思想はレアルカリアに受け継がれ、セレンの原輝石として結晶した
カッコウのサーコート
輝石の魔術師にとって、その肉体は仮初にすぎない
カッコウだけがそれを知り、見守るのだ
セレンの原輝石
原輝石とは、すなわち魔術師の魂である
相性の良い、新しい体に移植すれば
セレンは再び蘇るだろう
またカーリア王家の側では、ラニが神人たる肉体を棄てることに成功し、魂を人形に移し替えている
雪魔女の尖り帽
それは、幼少のラニが森の奥で出会い
冷たい魔術を学んだ、老いた雪魔女の装束であり
彼女がその魂を宿す、人形のモデルになったという
奇しくも永遠の都を継承するノクステラとノクローンの魔術的後裔の双方が、魂の移植という方法に行き着いている
その源流にあるのは、名も無き永遠の都で生まれた「魂の転移により永遠を目指す」という思想であろう
大逆
永遠の都が目指した純粋な魂の世界、それを為すために必要だったのが、大いなる意志とその使いである指の殺害である
指殺しの刃
永遠の都、ノクローンの秘宝
遺体から生まれたとされる刃
永遠の都の大逆の証であり
その滅びを象徴する、血濡れた呪物
運命なき者には振るうことはできず
大いなる意志と、その使いたちを
傷つけることできるという
※二本指は黄金樹ではなく大いなる意志の使いなので、黄金樹以前から存在したと考えられる。また祈祷の系統も黄金樹の系統ではない
二本指が尊ぶのは、生命が祝福と幸福を謳歌する世界である
”偉大なるエルデンリングは、黄金の律”
”それは世界を律し、生命は祝福と幸福を謳歌する”(エンヤによる二本指の言葉)
二本指が想定する「生命」とは肉体と魂を兼ね備えた者のことである
生命が肉体を失うと霊体(魂)となることはラニが示している。また生命が魂を失うとどうなるかは、ゴッドウィンがその身をもって証明している
仮初の肉体を棄て、魂を転移させ続ける存在、すなわち永遠の存在に進化するためには、生命の祝福と幸福を求める二本指は邪魔だったのであろう
なぜならば肉体を持っている限り二本指に操られ、魂のみの存在となることを妨害されるからである
…そして私は、二本指を拒んだ
死のルーンを盗み、神人たる自らの身体を殺し、棄ててでも
私は、あんなものに操られたくはなかったのだ(魔女ラニ)
※霊体となったラニがそれでも二本指を殺していることから、完全に解放されるには二本指を殺す必要があったと思われる
そこで永遠の都は大いなる意志と指の暗殺を企てた
指殺しの刃
永遠の都、ノクローンの秘宝
遺体から生まれたとされる刃
永遠の都の大逆の証であり
その滅びを象徴する、血濡れた呪物
運命なき者には振るうことはできず
大いなる意志と、その使いたちを
傷つけることできるという
結果、永遠の都は大いなる意志の怒りに触れて地下深くに滅ぼされたのである
ラニも作中で指を殺しているが、大いなる意志の怒りに触れた様子はない。これは大いなる意志がすでにデミゴッドを見放しているうえに、黄金樹や二本指も壊れているからであろう
マリカの子たるデミゴッドたちは、エルデンリングの破片を得
その力に歪み、狂い、破砕戦争を起こし…
王なき戦いの末に
大いなる意志に、見放された(オープニング)
王たる聖防護
二本指との長き対話の後、ギデオンは悟った
すべて、とうの昔に壊れていたのだ
老いさらばえた震える指も、黄金樹も
ラニイベント後にラニの部屋に祝福ができることからも分かるように、大いなる意志はこの結末を望んでいたようにも思う(導きの光は黄金樹を燃やす巨人の釜へ褪せ人を導いている)
黄金樹とそれに連なるデミゴッドや、壊れた二本指は、次なる神(律)を望む大いなる意志にとっても邪魔な存在だったのかもしれない
※どのような律であれ、律が確立さえすれば大いなる意志は満足のようである
永遠の都が肉体を棄てることで「永遠」になろうとしたことは、女王マリカが「死」を封じることで「永遠」になったことと、対照的である
女王マリカの永遠への企ては許された。なぜならば、それはあくまでも生命(肉体と魂)を永遠にしようとする思想だからである(ただしその歪みが腐敗となって現れる)
他方、永遠の都の思想は、肉体を棄てる(=生命であることをやめる)ことが前提となっている。それは大いなる意志にとって望ましい方向性ではない
ただし大いなる意志を本当の怒らせたのは、大いなる意志や指を傷つけようとする大逆の方であろう
指殺しの刃
大逆の証とされるのが指殺しの刃であり、それは遺体から生まれたという
指殺しの刃
永遠の都、ノクローンの秘宝
遺体から生まれたとされる刃
永遠の都の大逆の証であり
その滅びを象徴する、血濡れた呪物
運命なき者には振るうことはできず
大いなる意志と、その使いたちを
傷つけることできるという
指殺しの刃を生んだ遺体とは、肉体を棄てた永遠の都の王の遺体であろう
永遠の都が待ち望む王とは、夜の王であるという
ノクス剣士の冠
大古、大いなる意志の怒りに触れ
地下深くに滅ぼされた、ノクスの民は
偽りの夜空を戴き、永遠に待っている
王を。星の世紀、夜の王を
この夜の王は銀の血を持つ夜人の祖であると考えられる
夜人顔
夜人と呼ばれる僅かな者たちの外見
かつて、その血は銀色であったという
銀色の血、つまりしろがね(白銀)の血をことさら忌み嫌うのがカッコウである
しろがね壺
儀式壺を使った製作アイテムのひとつ
カッコウの魔術が施されている
FPを消費して敵に投げつけ
一定時間、聖杯瓶による回復を阻害する
カッコウたちは嘯くだろう
とくと見よ。お前たちの血の穢れたるを
こんなものが、まともな生命に流れるものか
カッコウの背後にラダゴンの影があるという説がある。カッコウの行動原理の背後にラダゴンの意志があると考えると、カッコウたちの行動が読み解けるというものである
そのカッコウが異常なまでに蔑視するのが、しろがねの血である。つまりカッコウのしろがね嫌いは、ラダゴンから影響を受けたものなのである
なぜラダゴンはしろがねの血を嫌ったのか。しろがね壺にあるように、その血は穢れだからである
またその効果は黄金樹の恵みたる聖杯瓶による回復を阻害する。すなわち、銀色の血にはエルデンリングを根源とする黄金の力を阻害する力があるのである
しろがねの血はエルデンリングに連なる者たちを穢し、力を阻害し、弱体化させる。その効果を最大限に高めると、二本指を殺すことのできる武器に行き着く
また大いなる意志の力が黄金の光として表わされているように、銀色は大いなる意志の力をも阻害するのである(二本指と同様に突き詰めると大いなる意志を傷付けることが可能)
大古、銀色の血を持つ永遠の都の王は、肉体を棄てて魂のみの存在となった。その残された王の遺体から生まれたのが、指殺しの刃である
血濡れており、また大逆の証とあることから、指殺しの刃はかつて使われたことがある。おそらく二本指を殺したものと思われ、その赤い血に染まっている
だが、その切っ先をよく見ると銀色に光っているのが分かる
銀の血を持つ夜の王、その脊椎(造血幹細胞がある)から生まれた刃には銀色の力が宿っており、大いなる意志やその使いを傷つけることができるのである
王が肉体を棄てる、という儀式は名も無き永遠の都を源流とするノクステラとノクローンにも伝わっている
巨大なミイラの座る霊廟がそれである。このミイラは永遠の都の王が肉体を棄てた後に遺された、王の遺体なのである
ただし彼らは王といっても夜の王ではなく、その永遠の都と同様に不完全な模倣の王である
竜人兵は永遠の都で生まれたとされ、本当の空も、雷も知らなかったとされる
氷の雷槍
永遠の都で産まれた竜人兵は
本当の空も、雷も知らず
氷雷をその武器としていた
本当の空を知らなかった、ということは永遠の都が地下に滅ぼされた後に生まれたということになる
その竜人兵の一体、ノクステラの竜人兵が守っていたのが巨大なミイラとその霊廟である
竜たる者として生まれた竜人兵が守ろうとしたのは、王である。ただし竜擬きが守ったのは、王擬きである
竜鱗刀
古竜の不朽たる精髄、さざれ石の鱗を
研ぎ澄まし、曇らぬ刃となした得物
竜人兵は、竜たる者として産まれ
だがそうなることはできず
老いた竜擬きとして滅んでいった
竜のタワーシールド
黄金樹なき先史時代の主たる古竜は
王を守る、巌の壁であったという
ここには、竜擬きが王擬きを守る、という模倣の構図が見出される。模倣は永遠の都を貫く思想である
考察というにはまとまりがなさすぎるのですが永遠の都が見上げた黒い月とは日食のことではないかと思っていて、太陽を隠す月を指して黒い月と呼んだのではないかと。
返信削除そうだとすれば名も無き永遠の都=失われた太陽の都とも考えられないでしょうか?
太陽の都と永遠の都に深い関係性があった場合、
ゴッドウィンが殺されたのは黒い月か、あるいは月が隠す太陽を模した存在としての再誕を見込まれていたのでは・・・
ソール砦の亡霊が望む蝕まれた太陽とはゴッドウィンの完全な死というよりも直接的な蝕の意味だったのではないかと。
裏付けも何もない妄想失礼いたしました。