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2019年4月14日日曜日

Sekiro 考察16 左腕

Sekiroに登場する隻腕キャラは例外なく左腕を失ってます(隻狼、猩々、桜竜)

フロムゲーに隻腕が多いのは『ベルセルク』のガッツの影響とも言われますが、そのガッツの元ネタの一つに鉄腕ゲッツという異名をもつ騎士がいて(Wikipedia)、この人の鋼鉄の義手はだいたいガッツと同じ機能を持っていたようです(現存する義手からすると右手のようですが)

ガッツの造形という意味で言えば、隻眼なのはオーディンWikipedia)の影響、隻腕なのはテュールWikipedia)の影響も大きいのですが、他にも例えばフェムトの仮面は『ファントム・オブ・パラダイス』という映画の怪人が被っているマスクがデザインの元ネタで、他にゴッドハンドは『ヘル・レイザー』の魔道士たちの影響が大きいと思われます

話が脱線しすぎました

で、隻腕となった理由や出来事が明らかになっている隻狼や猩々はともかく、桜竜は唐突に隻腕なわけです

常しえである桜竜がどうして傷ついたのかは明かされませんが、「常しえ」である限りは、左腕もまだ生きているに違いないと思うわけです

そのことから断たれた左腕が自律してムカデになったとか、不死斬りになったとか、になったとか考えるわけです

ムカデになった説では、謎だったムカデの発生源が解明されるわけで、変若水のを飲んだ弦一郎の体が黒くなっているのと、竜胤の御子の従者である隻狼に白斑が出てることから、白木の翁は竜胤系の成れの果てであり、黒木の翁(名前は出てないけど)は、ムカデ系の成れの果てなのではないか、という推測も成り立つわけです

不死斬りになった説では、不死斬りの誕生した経緯が説明づけられるわけです。ヤマタノオロチ神話でヤマタノオロチの尻尾から天叢雲剣が出てきたように、桜竜の左腕から不死斬りが誕生したのだ、と言えるわけです

断たれた左腕から二振りの刀が生まれ、それは生を司る不死斬りと、死を司る不死斬りとなったのだ、とかも考えるわけです

丈になった説では、もともと丈は言ってしまえば木の枝なのであり、人としての生命が終わった後、樹木として白木の翁に仲間入りしたのだと考えることも可能なのです。白木の翁が咳(竜咳)にかかっていることから、丈が竜咳になった説明もつくわけです。樹木の属性を持ち、桜竜に縁の深い丈は、桜竜が傷ついた時、その生の力を奪われるわけです。で、竜咳にかかったのです

白木の翁に変化しただけであり、実際は死んでいないわけです。すると、巴の不死の契約も生きているわけで、神域にいる巫女は丈を祀る巴であった、という考えることもできるわけです(丈と巴の墓の存在やエマの証言を無視するのであれば)

丈=常桜とすると、梟が枝を手折って枯れ果てさせたのは、ある意味で病気に苦しむ丈を救うための行為だったとも考えられるわけです。常桜の化身であるは、本体の常桜が枯れると、その人としての生命がなくなるからです

さらにいえば上記の説すべてを融合させることもできるわけです

断たれた左腕がまず桜竜成分と百足成分の二つに分かれるわけです。そのうちの桜竜成分から丈と赤の不死斬りが発生し、百足成分からムカデと黒の不死斬りが発生したわけです

こう考えると、だいたいの説明はつくかと思われます(ただし細かい根拠は考慮に入れてない)

で、そもそも何で桜竜の左腕が断たれたのかという問題に戻ってくるわけですが、神の行動原理なんて人間には理解できるわけがないです

たぶん、人間が「何かください」と願ったら、左腕をブチッとちぎって差し出したとか、そういう狂った感じなんじゃないでしょうか


以上の論考は、Sekiroのテキストを読み込んで考察したというよりも、単なる印象論、直感による想像の話であり、ほぼ状況証拠から演繹したものに過ぎないのであります

実際、テキストと矛盾する点(例えば丈と巴の死去の情報、証拠)があることを最後に記しておきます

※丈と巴の死去関連の情報が全て嘘だったという可能性もある。人返りルートではエマの記憶がおぼろげであり、その証言が完全に信用に値するかというと疑問である

竜胤の御子と従者は最終的には白木の翁と巫女という関係に帰着するのかもしれない

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