まずは「輪の都」
よく挙げられる考察例
1.幻影だよ
2.時間を止めてたんだよ
3.夢の中だよ
1は脈絡のないステージ構成からだろう(DS3→1という構造はわかるが、その選別の意味が不可解という意味)
2は眠りを覚ました後、未来(と思われる)砂漠に飛ばされるから
3はフィリアノールが眠ってるんだから夢の中なんじゃないか、という連想
先に結論を述べさせてもらうと「輪の都」とは、
「フィリアノールのソウルで錬成されたかりそめの都市」である
3つの事実
1.現時点で「フィリアノールのソウル」をプレーヤーが入手することはできない近しい存在であろうロザリアやオスロエス、無明の王、王たちの化身のソウルすら入手可能であるにもかかわらず彼女のソウルだけが手に入れられないというのは不自然である。何らかの理由があるはず。
錬成炉はソウルを錬成して何かを具現化する装置である
3.殻に触れた後も「輪の都市」に転送可能
輪の都が錬成炉で生み出された「かりそめの時空」であるとすれば、システム上の都合と割り切る必要もない
まとめ
まとめると、フィリアノールのソウルが得られないのは、それがすでに利用されているからであり、何に使われたかというと彼女が自分で抱いている錬成炉によってソウル錬成されたのであるソウル錬成によって生まれたのが「輪の都市」と呼ばれる場所であり、この場所は「現実に実在する場所」でありながら、「かりそめの場所」でもある
ソウルを使われた以上彼女は「死んで」いるのが必然であり、ソウルによって生み出された都市は、ソウル錬成によって生み出された武器と同様に、ソウルの主が死んでも残るものなのである
殻に触れる
では殻に触れるという行為にどういった意味があるのか錬成炉によって「かりそめの場所」が創られたとき、その時空はある一点から爆発的に拡がったはずである(一点から風船が膨らむイメージ)
その一点こそ錬成炉の中心である
現実に存在する錬成炉の中心から「かりそめの場所」が創造されたことで、その一点は「現実」と「かりそめの場所」が接する特異点ともなった
ゆえに、そこの至った者(灰の英雄)はワープホールを通るように「かりそめの場所」から「現実」へと転移するのである
その転移した「現実」こそが、あの荒れ果てた砂漠だった
ゲールと灰の英雄の時間差について
果てしない旅を経てきたゲールと、灰の英雄との間には時間差が見受けられる
この時間の相違はなぜ生まれたのだろうか
私は過去に「先に到達したゲールが卵を損壊したため、時空が狂った」的な考察をしたこともあるが、卵が錬成炉だったとすると結論が異なるように思われる
混同してならないのは、「輪の都」には「現実の輪の都」と「錬成炉製(かりそめの輪の都)」のものがあるということだ
そして「かりそめの輪の都」は「時間が停滞」している
ゆえに、現実の輪の都が砂に埋もれているにも関わらず、灰の英雄が通った輪の都は崩壊前の姿を保っていたのだ
おそらく二つの都市はある時期までは、同じ時間の流れを共有していただろう
だが破局を迎えるにあたって、ある者が時間の流れを押しとどめた
誰か?
「かりそめの輪の都にいるフィリアノール」である
彼女は眠るという行為によって時間の認識を「拒絶」し、その結果「かりそめの輪の都」は完全な破局を免れることができたのである
シラが眠りを侵すなと強く頼むのは、フィリアノールが目覚めてしまえば再び「時が流れ出す」からである
よってフィリアノールの殻に触れた後に転送によって行ける「輪の都」は厳密にはそれ以前と異なる
それ以前は時間が停滞していた世界であり、触れた後は実は時間が流れているのである
やがて長い時の果てに「かりそめの輪の都」も「現実の輪の都」と同じ姿になるであろう
さて、この「フィリアノールの眠り」は最終手段として予定されていたことだった
ミディールは「古い約束に従い、王女の眠りを守るために」街へ戻ってきた
ずっと眠っていたわけではない。眠ったから約束に従いミディールは戻ってきたのである
もしフィリアノールが太古から眠っていたのだとしたら、ミディールもまた太古からずっと輪の都にいることになる。となると闇を喰らうタイミングが失われる。やはり王女が眠ったのは、時間がかなり下った時点だと考えるのが適切だろう
では彼女に最終手段を取らせた原因はなんだっただろうか
それはゲールしかいない
奴隷である彼は「勅使の小環旗」を使用することが許されなかった
そこで彼は「吹き溜まり」から「果てしない旅」を経て王女のもとにたどり着いたのだ
灰の英雄は「フィリアノールの目覚め」という一回限りの出来事により、最後の地にたどりつくのである
よってゲールは灰の英雄とは別のルートで、あの場所へたどり着かねばならない
どこを通ってきたのか?
「現実の輪の都」である
彼は「現実の輪の都」を死闘を繰り広げながら通り抜けた
輪の都が砂に埋もれるほど、気の遠くなるような長い時間をかけて侵攻していっただろう
その際、シラのことは素通りしただろうと考えられる
なぜならシラは闇を恐れていたし(狂王を抱いて部屋にこもっていたということもある)、ミディールは神族など興味はなかった(同じ理由でミイラ化したフィリアノールは素通りしたはずだ)
ついに彼は王廟へ至り、王たちを喰い始めた
その時点でフィリアノールは「火の終わり」を「知った」した
特異点の直近におり、火にすがる神族でもある彼女には、それが把握できた
そして「かりそめの輪の都のフィリアノール」は「火の終わりに、闇の傍」で「眠りについた」
その後、王女の眠りを護るために、ミディールが「かりそめの輪の都」へとやってきた
そんな状況で灰の英雄が到来したのである
灰の英雄は停滞した時間のなかでミディールを屠り、シラの頼みを無視してフィリアノールを目覚めさせてしまう(その間現実の世界ではものすごい速さで時間が進んでいた)
フィリアノールが目覚めたことで停滞していた時間は再び流れ出し、破局は必然となった
目覚めはフィリアノールにとっても悲劇的なものとなった
目覚めたことで彼女は、自身が「かりそめの存在」であり本当の自分が死んでいることにも気づいてしまう
いわば二重の目覚めにより、「かりそめの輪の都」の彼女は死体すら残さずに消滅してしまう(目覚めさせたあと「かりそめの輪の都」のフィリアノールの寝室を訪れると姿が消えている)
もし、灰の英雄がいた世界が現実であるのならば、フィリアノールの遺体があるはずである(廃墟になった未来では、彼女の遺体はそこにある)
時間が止まっていたんだよ説だと、これが説明できない
遥か未来にすら遺体が残っているというのに、その過去に遺体がないのは不自然だ
よって、灰の英雄が通ってきた輪の都は「現実の輪の都と同一ではない」
だが、完全な夢というわけではない
灰の英雄が、最後の地に到達したときフィリアノールはすでにミイラ化している
死んでいる彼女が夢を見られるはずがない
フィリアノールの夢だよ説だと、これが説明できない
だが「フィリアノールのソウルで錬成されたかりそめの都市」であれば、現実のフィリアノールの生死は問わないし、ゲールと灰の英雄の時間の流れの差も説明できる
結論
「輪の都」は二つある
一つはゲールの通ってきた「現実の」、もう一つは灰の英雄が通ってきた「かりそめの」輪の都だ
「かりそめの輪の都」はフィリアノールのソウルを使用して錬成された都市であり、「現実の輪の都」とは時間の流れ方が異なる
かりそめの輪の都の存在理由としては、「流刑地である現実の輪の都」を世界から隔絶する役割があると思われる
人がその歴史に記した「輪の都」はおそらく「かりそめの輪の都」であり、「現実の輪の都」は、「誰も知らぬ」存在として誰の目にも触れずにずっと隠されていた
風景も変わりますよね。ゲール戦の形態変化の時 さらに小さくなる 元々の彼の大きさに少し近づいた?
返信削除この場合干からびて時が進んだ時と違い、
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自身のソウルを使って奇跡を錬成したんですかね。奇跡なら錬成炉で錬成出来るものとして自然ですし、奇跡が存在するために人々の信仰(伝承としての輪の都)が必要であることも理解できます。
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